2016/1/7(木)
北朝鮮は6日午前、水爆の地下核実験に成功したと発表した。
その動画が有った。
アナウンサーは良く見る人だ。
その地下核実験場があると言われている豊渓里(プンゲリ、Punggye-ri)
Googleマップ
われこマップ
水爆実験成功は嘘?
しかしながら、原子力専門家らは北朝鮮の発表には疑問を投げかけている。
各社の報道を要約すると以下の通り
- 豊渓里を震源とするマグニチュード(M)5.1の地震が観測された
- もし水爆が爆発したのならM7規模の地震になると推測される
- 観測されたM5.1では水素爆発の規模としては小さすぎる
- 第1段階の核爆発は起こったが、そのエネルギーを使って起こす第2段階の水素爆発には失敗したのではないか
- 今回観測された地震の規模から推定すると、今回の核爆発は10~15キロトン級だろうと推計
- 広島に投下された原爆は約15キロトン(5.5 × 1013ジュール)とほぼ同程度の威力
続報を待ちたい。
続報(2016/1/7)
2016年1月7日(木)のアメリカ・NBCニュースの報道では、
「米軍は2週間前から実験準備の兆候を察知し、無人偵察機を飛ばして空気のサンプルを採集していた」そうだ。
水爆が爆発すると、大気中に三重水素という物質が放出されるので、その濃度などを計測していたのだろう。
核実験を行うとなると、多くの機材を積んだトラックや人員がこの実験場に来るだろうから、上空の偵察衛星で監視していれば察知するのは容易だ。
この際、偵察衛星について少し調べてみた。
偵察衛星
「軍事衛星」「スパイ衛星」「軍事スパイ衛星」などとも言う。
以下、Wikipediaなどのネット上の情報をまとめると、
- 光学偵察衛星 望遠レンズ付カメラを搭載
- レーダー偵察衛星 電波を使用し夜間や雲に関係なく撮影可能
- 合成開口レーダー偵察衛星 上記偵察衛星の改良型
- 光学偵察衛星の解像度は、現在では30cm以下といわれている。
- 必要に応じて500km-600kmの通常の軌道高度から150kmまで下げて撮影し、解像度10cm以下が可能とされる。
- 衛星の価格は10億米ドル(1000億円)以上、打ち上げ費用は4億米ドル(400億円)近い
恐るべき偵察衛星だが、軍事上の機密満載なのでその詳細な仕様は一般には知られていない。
一体どんな望遠鏡が搭載されているのだろう。

こんなやつかな。
良く野球中継などでプロカメラマンの人が使っている超望遠レンズだ。
究極のスパイ衛星 MOIRE(モアレ)
気になったのでどんな望遠鏡が使われているのか調べてみた。
そうすると、現在、米国では究極のスパイ衛星と言われるMOIRE(モアレ)を開発中らしい。
その人工衛星は打ち上げ後に軌道上に到達すると、打ち上げ時には折りたたまれていた薄膜レンズが展開され、巨大な望遠鏡になるのだ。
口径約20メートルの巨大望遠鏡だ。その動画が有った。
本日(2016/1/7)の時点ではまだ実験段階のようだが、このMOIRE衛星開発の第1段階のとして米空軍大学で開発中の FalconSAT-7 という小型衛星が2016年に打上げ予定らしい。
打上げ後、膜の展開性、通信性能などの試験を行うようだ。
(情報源 http://www.sjac.or.jp/common/pdf/kaihou/201507/20150705.pdf )
偵察情報の解析
偵察衛星から送られてきた画像の識別は地上の専門の偵察情報解析チームが行う。
アメリカにはそういう任務を担当している組織が二つもあるようだ。
アメリカ国家偵察局
National Reconnaissance Office, NRO
アメリカ国家地球空間情報局
National Geospatial-Intelligence Agency、NGA
こういう専門家が日夜世界中の情報を収集・分析している訳だから、北朝鮮が核実験場に実験機材などを運搬する様子なども、当然事前に察知出来ていると思う。
なので、アメリカ・NBCニュースの報道内容は当然の事実だろう。
続報を待ちたい。
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