2016年4月8日(金)
公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会は、
東京2020大会エンブレム最終候補4作品
を発表した。
エンブレム選考に関しては、2015年7月に公式エンブレムに選出されたアートディレクター・佐野研二郎氏の作品に盗作疑惑が持ち上がり、世界的なニュースになった挙句に二ヶ月後の9月に撤回されるという前代未聞の醜態を世界に晒してしまった。
出だし早々何だか縁起が悪いぞ、東京オリンピック2020。
で、新たに最終候補の残った4作品とは一体全体どんな奴や。
こんな奴らしい。
ワテの第一印象
そんなの聞きたいという変な人も滅多にいないと思うが、まあ、ブログなので勝手に書くと、
まず、ABCDという名前を付けるのは良いのか?
誰が考えても先頭に来るA案が印象に残り易いと思うのだが。
あるいは、成績などの評価でもABCDEの5段階評価なら、Aが優秀ならDやEは劣るなどの意味を持つだろう。
なので、意識しなくても何となくA案が良くてE案は劣るような印象を見る人に与える危険性が非常に高い。
デザインの世界にいる人ならワテみたいな素人が指摘をするまでもなくそんな事は分かっていると思うのだが、それにも関わらずABCDなどという名前を付けて案を発表するのは、何かしらの意図を感じるのはワテだけか。
まあ、それは置いといて、ワテの感想。
A案
何かに似ているよなあ。
そう、JALの赤い鶴のマーク。
逆に、鶴の首から上の頭の部分が無いので、何かが欠落した未完成な印象を受ける。
もしA案が採用された場合には、ワテのブログが話題になりJALの株が上がるかもしれない。
B案
う~ん、躍動感のような物を表現しようとしているのかなと思うが、ワテの第一印象は、左側の絵で金色の人が円の表面に沿って丸まっている姿が、何だか人がローラーに挟まれているような事故の場面を連想してしまい、不吉な感じがしたぞ。
具体的に言うとこんな感じ。
引用元
厚生労働省 http://anzeninfo.mhlw.go.jp/anzen_pg/sai_det.aspx?joho_no=100165
そんなネガティブな印象を持つのはワテだけか?
それよりも、よくこんなピッタシの絵を見付けて来たワテの検索能力を褒めてくれ!
右の絵は、訳分からん。
強いて言うと、ソフトコンタクトレンズがフニャっと潰れている感じ。
そんな変な見え方する奴はおらんかもしれないが。
こういうデザインで重要なのは、最初に見たインパクトも重要だと思うが、後で思い出した時に、原画を見なくてもスラスラと描けるくらい印象に残るものが良いと思う。
細部まで描くのは無理だとしても、大まかに。
でも右側の画像は、訳分からん。見た目は何かしらの躍動感みたいなのがあるが、後で思い出そうとしても記憶に残らないのはワテだけかな。
ボケたのかもしれない。
C案
オウム真理教のバッジだ。確か「プルシャ」とか言う名前だったと思う。
似ているよなあ。
さらに北京オリンピック2008のエンブレムにも似ているぞ。
https://zh.wikipedia.org/w/index.php?curid=507208
もしこのC案が選考された場合、中国政府から盗作疑惑を掛けられる心配は無いのかな?
なお、C案は、オリンピック委員会の説明によれば、俵屋宗達の風神雷神図をモチーフにしているらしいが、確かにそう言われると似ている。
By 俵屋宗達 (Tawaraya Sotatsu, ? – ?) – Brother Sun , Sister Moon, パブリック・ドメイン, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=868345
足の形状が左右反転している気がするが…
ちなみに風神雷神図は、俵屋宗達の作で国宝であるが、尾形光琳の模写による屏風画や、それをさらに模写した酒井抱一の屏風画が残っている。
俵屋宗達のオリジナル作品は京都の建仁寺にある。確か、ワテも以前、実物を見た記憶が有る。迫力が有りデカい絵だったのを覚えている。
模写
模写(もしゃ)は英語では、reproduction や reproduce であるが、作品を丸ごと複製(copy)する手法とは区別されている。複製する手法は「転写」と呼ばれる。
美術作品や文化財などでは、技術向上の為の練習や文化財の保護を目的としてこのような模写が合法的に認められているようだが、デザインの世界ではそうは行かないようだ。
少しでも類似点があると、盗作疑惑を掛けられる。
厄介な問題だ。
ちなみに、著作権の保護期間は「著作者の生存期間及び著作者の死後50年」と言う事らしいので、江戸時代初期に活躍した俵屋宗達の絵は誰でも勝手に流用しても良いのかな?
その辺りは、ワテは素人なので分からない。
D案
う~ん、ワテの印象は、
「何で朝顔なんやねん。」
「でも、無難だけれどこれで良いんじゃないの。」
だ。
「これからの時代、無理せずに平凡なのがいいんじゃないの。」
と言う気分で。
ちなみに、先日、
面白いストリートビューを見つけた 【巨大朝顔?】 – 場所と地図
で、北海道千歳市でこんな奇妙なのを見つけた。
ストリートビューから推測すると、この辺り。
チトセホビーと言うお店だ。
もしこのD案の朝顔が選ばれたら、このチトセホビーが一躍有名になるかも知れない。
まさに、
風が吹けば桶屋が儲かる
か。
バタフライ効果
と言う奴やな。
まとめ
ABCD式によるエンブレム選考過程は本当にクリーンな方式なのか?
ABCDのどれが選ばれても、前回の東京オリンピック1964のエンブレム
には到底及ばない気がする。
亀倉 雄策(かめくら ゆうさく、1915年4月6日 – 1997年5月11日)さんの作品だ。
こんなのもデザインしている人だ。
By Syohei Arai (talk) – http://www.ntt.co.jp/, パブリック・ドメイン, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=21230081
ダイナミックループと言うらしい。
単純明快なデザインで強烈に印象に残るなあ。
さすがに、一流のグラフィックデザイナーだ。
ちなみに、亀倉雄策賞というのがあるらしい。
没後に、亀倉雄策氏の遺族の寄付により、亀倉の業績を讃えるとともにグラフィックデザインのさらなる発展をめざして亀倉雄策賞が設けられたそうだ。
直近の亀倉雄策賞受賞者は佐野研二郎(2014年)氏らしい。
おいおい!
で、全然根拠は無いが、ワテの直観ではエンブレム選考委員会は恐らくA案を選ぶような気がする。
以上、全然まとまっていないが…
ちなみに、ワテは、これが好きだ。
味が濃くて美味いんだよなあ。
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