
実は数ヶ月前から玄米食を始めたのだ。
当記事では玄米や白米を炊飯器を使わずに鍋で炊く方法を紹介したい。
特に圧力鍋で玄米を炊くと、モチモチでいい感じに炊き上げることが可能だ。
さらに玄米食の効能に付いても紹介したい。
では本題に入ろう。
玄米は健康に良いのか?
玄米食のメリットはよく知られているように白米に比べて食物繊維、ビタミンB群、ミネラル(マグネシウム、鉄など)が多く含まれている点だ。
玄米を精米すると白米になるが、精米して廃棄されてしまう米ぬかには本来はこんなに沢山の栄養素が含まれているのだ。
玄米食を続ければ以下のように多数の長所がある。
- 腸内環境改善(便秘解消・デトックス)
- 血糖値の急上昇抑制(ダイエット・生活習慣病予防)
- 代謝促進、美肌効果、疲労回復など
- 栄養バランスの改善と満腹感による食べ過ぎ防止
一方、玄米には毒が含まれているなどと言う説もある。
玄米は毒だと言う説
玄米に含まれているアブシジン酸、フィチン酸、ヒ素などの成分が人体には毒になると言う説だ。
アブシジン酸(ABA)
アブシジン酸(ABA)は植物の発芽抑制ホルモンで、人の代謝や神経に悪影響を与えるという説だ。
でも、ネット情報では人への毒性を示す確かな科学的証拠はほぼなく、通常の食事量で問題になるとは考えられていないと言う意見が多い。
フィチン酸
フィチン酸はミネラル(鉄・亜鉛・カルシウムなど)の吸収を妨げ、「栄養阻害物質」になると言う説だ。
でもネット情報ではフィチン酸は確かにミネラル吸収をやや下げるが、抗酸化作用などの利点もあり、通常の食事では健康被害は起きにくいと言う意見が多い。かつ玄米を炊飯する前に10時間くらい浸水すれば炊飯後には大幅に減少するらしいので心配は無いだろう。
ヒ素(無機ヒ素)
ヒ素は確かに毒性があり、玄米は白米よりヒ素を多く含む。そのため、長期間にわたって大量に摂取すれば健康リスクが高まる可能性は否定できない。
ただし事実として、玄米のほうがヒ素含有量は高いものの、一般的な摂取量であれば健康リスクは低いとされている。また、洗米を丁寧に行ったり、多めの水で炊飯したりすることで、ヒ素の量をある程度減らすことも可能だ。
玄米を食べるかどうかは結局は自分で判断するのが良い
玄米に関してネット検索すると玄米は毒だなどと言う情報も多いので当惑している人も多いだろう。結局は自分で判断して食べるか食べないかを決めれば良い。
ちなみに玄米に限らず、田畑で栽培された野菜や穀物には、多かれ少なかれヒ素や重金属、農薬などが含まれている。これは自然環境中に元々存在するもので、完全にゼロにすることは現実的には難しい。
そういったものが気になる人は、「完全無農薬かつ有機栽培」の農作物を選ぶという考え方もある。ただし注意点として、「有機栽培=無農薬」ではない。実際には、有機栽培でも一部の農薬(主に天然由来のもの)は使用が認められている。
それらの農薬は一般的にリスクが低いとされているが、「天然由来=完全に安全」というわけではない。例えば天然成分のニコチンは毒だし。天然のフグも猛毒だ。とはいえ、通常の食生活の範囲であれば、健康に大きな影響が出る可能性は低いと考えられている。
いずれにしても、農薬や重金属のリスクを完全にゼロにすることは難しく、重要なのは量とバランスだろう。
そう考えると、昔の人は普通に玄米を食べていたわけだし、現代でも玄米食を取り入れている人は少なくない。
もし玄米が本当に「毒」なら、玄米食を続けている人が早死にするといった明確な統計データが出てきてもおかしくないが、少なくともワテの知る限り、そのようなデータは見当たらない。
したがって、健康な人が通常量の玄米を食べる分には、大きな問題はないというのが近年の科学的な見解だと思う。
ということで、玄米は食物繊維、ビタミンB群、ミネラル(マグネシウム、鉄など)を豊富に含む食品として、過度に恐れるのではなく、健康食品のひとつとして取り入れるのが妥当だと思う。
玄米を数ヶ月食べ続けた感想
最初から100%玄米だと抵抗が有ったので、当初は玄米と白米を半々くらいに混ぜて炊いていた。
その後、100%玄米で炊くようになった。
玄米は白米に比べると甘みが少なく食感も異なるので、白米に慣れている人の中には玄米に違和感を感じる人もいる。
でも、ワテは殆ど気にならない。
ワテは納豆御飯や卵かけ御飯などが好きなので、納豆と一緒に食べると玄米でも白米でも美味いし。特に炊き立てなら玄米でも白米で納豆には最適だ。
玄米は食物繊維が豊富に含まれている。
同じ量の玄米と白米を比べると、食物繊維は玄米が4~5倍くらい多いらしい。
実際、トイレでそれを実感することが出来る。
今まで食べていた白米をやめて、同じくらいの量の玄米を食べ続ける生活を一週間程続けるだけで、朝トイレで太くて長い立派なやつが出るのだ。
余りに太くて長いので水洗トイレで流せずに困った時も何度かある。それくらいに立派なやつが出るのだ。
便秘に悩んでいる人には玄米食がお勧めだと思うなあ。
玄米食を続けていると毎日快便なのだ。
それも物凄く快便と言っても良い。
普通の鍋で玄米や白米を炊く
白米や玄米は炊飯器を使わずに鍋で炊く事も可能だ。
最近のワテは圧力鍋で炊くことが多いのだが、それまでは宮﨑製作所ライスポットを使って炊いていた。この鍋は現在は販売中止だが後継機種が出ている。
この鍋はチタン製もあるが、普通のステンレス製のほうが使い易いと思う。チタンのメリットは軽量だが、ステンレス製でもそれほど重く無いし。
もし炊飯専用の鍋を買うなら上記の宮﨑製作所さんの製品も良いが、下写真のような製品もお勧めだ。
炊飯専用の鍋は写真でも分かるように、鍋蓋が鍋の縁から3cmほど落ち込んでいるのだ。
その結果、炊飯時に水分がグツグツと沸騰して鍋蓋の隙間から飛び跳ねるが、縁が高いので周りに飛び散りにくいのだ。もし縁の低い普通の鍋で炊飯すると、コンロに米のデンプン質を含んだ水が飛び散るのであとの掃除が面倒くさいのだ。
下写真は宮﨑製作所ライスポットを使って玄米を炊いた例だ。

写真 ステンレス製の鍋で玄米を炊いた
上写真のようにいわゆる蟹の穴が出来ている。
玄米を炊く場合には事前に10時間以上くらいは浸水しておくと、ふっくらモチモチした炊き上がりになる。
上写真のやつは事前浸水はせずに炊いたので、硬めのパサパサ感のある炊き上がりになっている。
上写真では100%玄米だが、いきなり100%玄米に抵抗がある人は、例えば玄米と白米を半々で混ぜて炊いても良い。
下写真のように備前焼のお茶碗に盛った玄米。

写真 備前焼のお茶碗に盛った玄米
玄米を食べた感想としては、硬めなので良く噛んで食べると甘みが増して美味い。
こんな風に数ヶ月前から玄米食を開始したのだが、最近は圧力鍋で玄米を炊くことが多い。
圧力鍋の使い方
圧力鍋は爆発しそうで怖いと思っている人は多いだろう。
というワテも調理器具好きなのだが実は圧力鍋は今まで一度も買ったことも無かったし使いたいと思った事も無かった。
その理由は、圧力鍋って使い方を間違えると爆発するんじゃないの?と言う恐怖心と、見た目の構造が複雑そうなので洗うのが面倒臭いんじゃないの?などと言う理由だ。なので今まで一度も圧力鍋を購入検討した事すら無かった。
それに圧力鍋は結構値段も高いし。
圧力鍋を買った経緯
ところが先日、ぶらっと立ち寄ったリサイクル店でWMFパーフェクトプラス圧力鍋セットが格安で販売されていた(下写真)。

写真 WMFパーフェクトプラス圧力鍋セット(3.0Lと4.5Lのセット)
ワテが購入したのは3.0Lと4.5Lのセットで、蓋は共通なので一つしか付いていない。あと、蒸し器のようなものも付属していた。
見た感じでは未使用品だが、お店の説明では長期保管品との事で圧力調整弁や鍋蓋パッキンの動作確認が不明なので、動作保証無しのお買い得価格で販売していた。
動作保証無しなので購入するかどうか迷ったが、超格安なのと、万一圧力鍋として使えなくても普通の片手鍋と考えれば作りもしっかりしているので取り敢えず買ってみたのだ。
圧力鍋は簡単
早速自宅に持ち帰ってお湯を沸かしてみた。
圧力鍋は爆発しそうで怖いと言う恐怖心はこの時点でもあった。
でもまあ、テレビや新聞で圧力鍋が爆発したというような事件や事故のニュースは聞いたことがない。なのでそんなに心配する必要は無いんじゃないのか?と思って取り敢えずお湯を沸かしたのだ。
下写真のようにWMFパーフェクトプラス3.0Lに半分くらい(1.5L)の水を入れて蓋を被せる。

写真 WMFパーフェクトプラス圧力鍋3.0Lに水を入れて蓋を被せる
上写真のように上下の持ち手を30度ほどずらした位置で蓋を被せたら、蓋の持ち手を30度回転させて下部の持ち手と位置を合わせる。
そうすると、鍋本体と蓋にそれぞれ付いている金属の出っ張りが上手く噛み合って蓋が鍋本体に密着するのだ。
その状態で下写真にある青いスライドレバーを右(オープン位置)から左(ロック位置)にスライドさせる。

写真 鍋蓋をロックする青スライドレバー(ロック位置)
上写真では青スライドレバーがロック位置なので、鍋蓋の持ち手は自由に回転出来ない。
これで準備完了だ。
あとは、下写真のようにIHやガスコンロで加熱する。

写真 上下の持ち手を重ねて青スライドレバーをロックしたら加熱開始
加熱が始まり鍋の内部温度が上がると、下写真にある鍋蓋のシリコンゴム製の圧力調整弁から蒸気が出始める。とは言っても、水蒸気がモクモクと大量に放出されるのでは無く、殆ど見えない。

写真 WMFパーフェクトプラス圧力鍋の蓋にある圧力調整弁
下写真に示す持ち手の部分にある青い部品が圧力表示機構だ。

写真 持ち手の部分にある青い部品が圧力表示機構
上写真はまだ内部圧力が低いので何の変化も無い。
数分間加熱すると、下写真のように黄色、オレンジ、オレンジのように三つのリングが徐々に見えてくるのだ。

写真 黄色・オレンジ・オレンジの三つのリング露出した状態(高い圧力)
WMF圧力鍋の圧力リング表示の意味
WMF圧力鍋の取扱説明書によると、最初に見える黄色リングは極弱い圧力が掛かっている状態であり、この状態では通常は調理はしないとの事だ。
第1オレンジリングが見えた状態は低圧状態、その次の第2オレンジリングが見えた状態(上写真)は高圧状態との事だ。その時の内部温度は以下の通り。
| リング露出位置 | 状態 | 内部圧力 | 内部温度 |
| 黄色リング | 極低圧 | ||
| オレンジ第1リング | 低圧 | 約 45 kPa(0.45 bar) | 110 ℃ |
| オレンジ第2リング | 高圧 | 約 95 kPa(0.95 bar) | 119 ℃ |
表 WMFパーフェクトプラス圧力鍋の低圧・高圧と内部温度
引用元 https://www.wmf.co.jp/wmf/faq/manual/perfect_ultra_plus.pdf など
ここで例えば高圧約95kPa(キロパスカル)がどれくらいの圧力なのか気になるだろう。
大気圧は以下に示すように
なので、要するに大気圧は約100kPaと覚えておけば良い。
と言う事は、高圧状態で95kPaなので鍋の中は200kPaつまり約2気圧くらいになっている。
市販の殆どの圧力鍋の内部圧力は高くても2気圧くらいのようだ。
ちなみに圧力鍋で世界最高クラスの圧力146kPaを実現しているのがアサヒ軽金属 ゼロ活力なべ IH対応 ガス対応だ。なので最大で約2.5気圧になる。
ゼロ活力なべは家庭用圧力鍋として
世界最高クラスの調理圧(146kPa※)、
内部温度は約128℃もの高温となり、
驚異の高速料理を実現します。
※一般的な圧力鍋の約1.6倍の圧力値 (当社調べ)
(参考)一般の電気圧力鍋は70~90kPaの圧力値 (当社調べ)
引用元 https://www.asahikei.co.jp/product/zk/
なお、圧力鍋の内部温度は高ければ高いほうが良いと言うわけでも無いし、内部温度が高すぎると栄養素も分解する場合もあるのでその点は要注意だ。
ゼロ活力の意味
ちなみにアサヒ軽金属の「ゼロ活力なべ」は何がゼロ活力なのか気になる。活力がゼロになると元気が出ないぞと思うが、
ゼロ活力=「活力(圧力)がゼロ」ではなく、「加熱時間がほぼゼロ」と言う意味らしい。
つまり鍋が一定の圧力(活力)に達したらすぐ火を止めてOK。
あとは余熱と内部の高圧で調理が進む、という仕組みだ。
つまり
「火にかける時間がほぼゼロ」=ゼロ活力
というネーミングとの事だ。
圧力鍋は爆発しない
という事で、市販の圧力鍋は正しく使えば高くても2気圧くらいまでしか内圧は上がらない。
なのでWMF圧力鍋の場合には最初は中火あるいは強火で加熱して、下写真のように高圧を示す第2オレンジリングが露出したら、火加減を弱めて下写真の状態を維持するようにすれば良い(高圧調理の場合)。

写真 WMFパーフェクトプラス圧力鍋の第2オレンジリング(高圧状態)を維持する
低圧料理の場合は第1オレンジリングが出た時点で弱火にしてその状態を維持すれば良い。
もしうっかりして火加減を弱めずに強火で加熱し続けたとしても、先ほど紹介した下写真の圧力調整弁から蒸気が逃げるので内部圧力は極端には上がらない。

写真 WMFパーフェクトプラス圧力鍋の蓋にある圧力調整弁
仮に上写真の圧力調整弁に料理の具材などが詰まって圧力調整弁が正常動作しなくなったとしても、爆発する事は殆ど無いだろう。
なぜならば、下写真で示すように鍋蓋にはシリコンゴム製のリング状のパッキンが入っているが、内部圧力が高くなればこのパッキンの隙間から蒸気が漏れるからだ。

写真 WMFパーフェクトプラス圧力鍋の蓋にあるシリコンゴムパッキン
なので、どんなにうっかり屋さんが圧力鍋を間違った使い方をしたとしても、内部圧力が10気圧とかの超高圧になって爆発するなんて言う事故は圧力鍋の構造上起こり得ないと思う。
このシリコンゴムパッキンは簡単に取り外せるので洗い易いのが良い。
さらにWMFパーフェクトプラス鍋の場合には、蓋の取っ手がワンタッチで取り外せるのだ。具体的には上写真において、赤茶色の四角ボタンが取っ手にあるが、それを押せば良い。
なので、蓋も取っ手も洗い易いのだ。ワテの知る限り、WMF社以外の圧力鍋では蓋の取っ手がワンタッチで外せる商品は無い。つまりWMF以外の商品は通常は蓋と取っ手はボルトで固定されているので、ドライバーを使えば分解清掃出来るなどのものが多い。
WMFの場合はワンタッチで蓋の取っ手が取り外せるのが本当に使い易いのだ。ただし鍋本体の取っ手はワンタッチでは外せない。
有名メーカーの圧力鍋は安全機構が付いている
圧力鍋が爆発するなんて言う事故はほぼ有り得ないとは思うが、圧力鍋の内部が高温高圧状態になっていて、調理が終わったので急に蓋を開ければ蓋が飛び跳ねたり、あるいは、内部の熱い液体や具材が飛び散る危険性はある。
WMFの圧力鍋や他の有名メーカーの圧力鍋では、内部圧力が高い状態では簡単には蓋が開けられない安全機構が付いている。
つまり、WMFパーフェクトプラス圧力鍋の場合なら、下写真左のように蓋の持ち手を回せば開ける事が出来るが、下写真右のように圧力表示リングが上がった状態ではその持ち手が回転出来ない安全設計になっている。
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| 蓋の持ち手を回転させれば蓋は開くが | 圧力表示リングが見えていると持ち手を回せない安全設計になっている |
写真 WMFパーフェクトプラス圧力鍋3.0Lの蓋を開ける場合
なので、熱々の状態で蓋を開けたい場合には、下写真のように青いスライドレバーを左(ロック位置)から右(オープン位置)へスライドさせる必要がある。

写真 鍋蓋をロックする青スライドレバー(ロック位置)
つまり圧力表示リングが持ち上がっている状態(下写真)で、青スライドレバーを左(ロック位置)から右(オープン位置)へスライドさせると「シュー」と言う音がして熱気が飛び出し、鍋内部が大気圧に戻る。この時に熱い噴出蒸気で手を火傷する危険性があるので要注意。
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![]() |
| 内部圧力が高い状態 | 大気圧に戻った状態 |
写真 黄色やオレンジリングが見えている状態では青スライドレバーを動かせば強制減圧できる
上写真右のように圧力表示機構が下に沈み込めば持ち手を回転させて蓋を開けることが出来る。
このように内部圧力が高い状態でも青スライドレバーをオープン位置にスライドさせれば強制減圧が出来る。繰り返しになるがこの時に熱気が噴出するので、要注意だ。
強制減圧のコツとしては、青スライドレバーを一気に動かすのではなく、ジワジワと少しずつスライドさせる。かつ、手を鍋蓋付近には置かない。念の為には、濡れ布巾を鍋蓋に掛けておけば吹き出す熱気を防御出来る。
あるいは青スライドレバーの操作で強制減圧するのではなく、圧力鍋の蓋に水道水を掛けて冷やす方法(水冷減圧)がお勧めされている。当初は熱々の圧力鍋に冷水なんて掛けても壊れないのか?と心配になったが、取扱説明書ではその手法が推奨されているし。
実際、ワテもお湯を沸かしたあとの熱々のWMF圧力鍋に恐る恐る水道水を掛けてみたら無事に圧力表示リングが下がり、蓋を開けることが出来た。水冷減圧の注意事項としては、冷水は蓋に掛ける。鍋本体を冷水に漬けるのは駄目との事だ。
強制減圧や水冷減圧が怖い人は、火を止めて自然に冷めるのを待っても良い(自然減圧)。
と言う事で、圧力鍋の操作で最も注意を払うべきなのは、ワテの経験では熱々の状態で蓋を強制減圧する時に熱気が吹き出すのでその点は要注意だ。
圧力鍋で玄米や白米を炊く
さて、いよいよ圧力鍋で玄米を炊く。
玄米と水の量はいろんな情報があるので最終的には各自試行錯誤して最適値を求めるのが良い。炊き上がりの状態は水の量だけでなく、火加減や鍋の材質などにも依存するので。
鍋や圧力鍋で玄米や白米を炊く場合の水の量は以下の通り(ワテの場合)。通常は玄米3合を圧力鍋で炊くことが多い。
| 玄米 | 白米 | 水 |
| 1合(156g) | 1合(150g) | 220 ml |
| 2合(312g) | 2合(300g) | 440 ml |
| 3合(468g) | 3合(450g) | 660 ml |
| 4合(624g) | 4合(600g) | 880 ml |
| 5合(780g) | 5合(750g) | 1100 ml |
注意:1合は180 ml
表 鍋や圧力鍋で玄米や白米を炊く場合の水の量は以下の通り(ワテの場合)
注意事項としては、玄米も白米も事前に数時間は浸水するのが良い。特に玄米は水を吸いにくいので、10時間以上くらいは浸水するのが良いと思う。
上表の水の量は事前に数時間浸水した場合なので、もし浸水していない場合には1~2割くらい水を増やすと良いだろう。その辺りの水加減は各自試行錯誤が良い。
浸水した玄米を研いで、ゴミや余分な糠を洗い流し、水を加えた(下写真)。
下写真は12時間以上浸水した3合の玄米に水660mlを加えた。

写真 12時間以上浸水した3合の玄米に水660mlを加えた
このあと蓋をして中火で加熱する。
WMFパーフェクトプラス圧力鍋低圧(第1オレンジリング)で炊いた玄米
以下のように火加減を調整した。
- 中強火で19分加熱したら第1オレンジリング(低圧)が出た。
- 弱火にして20分加熱。
- 消火して10分蒸らす(圧力表示リングが完全に下がった)。
蓋を開ける(下写真)。

写真 WMFパーフェクトプラス圧力鍋の低圧モードで炊いた玄米

写真 WMFパーフェクトプラス圧力鍋の低圧モードで炊いた玄米(拡大)

写真 WMFパーフェクトプラス圧力鍋の低圧モードで炊いた玄米に味付け海苔
WMFパーフェクトプラス圧力鍋の低圧モードで炊いた玄米はモチモチに柔らかく炊けた。
普通の鍋で玄米を炊くと、どうしても硬めでパサパサした炊き上がりになる。
やはり圧力鍋の高温調理によってデンプン質が糊化(アルファ化)するようだ。
ただし今の場合は低圧モード(第1オレンジリング)で炊いたので約110 ℃で炊いた事になる。
WMFパーフェクトプラス圧力鍋高圧(第2オレンジリング)で炊いた玄米
次は高圧モード(第2オレンジリング)の約119 ℃で炊いてみる。
- 中強火で21分加熱したら第2オレンジリング(高圧)が出た。
- 弱火にして20分加熱。
- 消火して10分蒸らすが圧力表示リングが完全に下がらない。
- 強制減圧するために青スライドレバーをオープン位置へスライド
- 熱気が出て手を火傷しそうになった。危ない危ない。
蓋を開ける(下写真)。

写真 WMFパーフェクトプラス圧力鍋の高圧モードで炊いた玄米
上写真を見ると先ほどの低圧モードの炊き上がりとよく似ているが、実際にはこちらの高圧モードで炊いたほうがよりモチモチの柔らかい玄米御飯が出来た。
119℃の高温調理でデンプン質の糊化(アルファ化)がかなり進んだようだ。

写真 WMFパーフェクトプラス圧力鍋の高圧モードで炊いた玄米(拡大)
上写真のようにもっちもちに炊けた。
これだと柔らか過ぎかも知れない。
これくらい柔らかいと数回噛んだだけで飲み込めてしまう。
臼と杵が有れば餅つきが出来るくらい柔らかい。

写真 WMFパーフェクトプラス圧力鍋の高圧モードで炊いた玄米(備前焼の椀)
ワテは白米でも玄米でも歯ごたえがある硬めの炊き上がりが好きなので、もう少し硬めの炊き上がりになるように火加減や水加減を最適化したい。
今回の実験では高圧モード(第2オレンジリング)で炊くとデンプン質の糊化(アルファ化)が進み過ぎて柔らか過ぎる炊き上がりになる事が分かった。
なので、次回は低圧モード(第1オレンジリング)で炊くと同時に、水加減を減らしす。かつ、加熱時間も減らしてみるかな。
圧力鍋で白米や玄米を炊くメリット
圧力鍋未経験者のワテであったが、たまたま入手した圧力鍋を恐る恐る使い始めたが、玄米を数回炊いた今では圧力鍋中級者くらいに成れたと思う。
まず、圧力鍋は全然怖くない。爆発もしない。注意すべきは強制減圧で蓋を開ける場合の噴出蒸気による火傷だ。水冷減圧や自然減圧ならその心配も無い。
さて、圧力鍋を使って玄米を炊いた感想は以下の通り。
圧力鍋は周りに飛び散らない
普通の鍋で白米や玄米を炊くと、デンプン質を含んだ粘り気のある水分が沸騰して、鍋と蓋の隙間からグツグツと飛び散る。
下写真のような炊飯専用の鍋は飛び散りにくい構造だが、完全に飛び散りを防止出来る訳では無い。
その結果、御飯を炊く度にIHコンロやガス台にデンプン質を含んだ水が飛び散るのであとの掃除が面倒くさい。
炊飯器で炊く場合には、飛び散りは殆ど無いけれど炊飯釜や抑え蓋などを洗う作業が面倒臭い。炊飯器本体を水で丸洗い出来ないから、濡れ布巾などで炊飯器のデンプン汚れを拭き取る必要もあるし。
ところが圧力鍋の場合には、蓋と鍋がシリコンゴムパッキンで完全密閉されているので全く飛び散らないのだ。
蓋に付いている圧力調整弁(直径2cm程の黒いシリコンゴムに穴が三つ開いている)からも蒸気が吹き出すのも見えないし。
なので圧力鍋を使って白米や玄米を炊いても、コンロが全く汚れないのだ。
これは素晴らしい。
洗う必要があるのは圧力鍋の鍋と蓋だけ。
かつ、WMF社のパーフェクトプラス圧力鍋は蓋の持ち手がワンタッチで脱着可能なので、蓋が洗い易い。
さらに蓋に付いているリング上のシリコンゴムパッキンは手で外せる。その結果、蓋もパッキンも洗い易い。
と言う感じ。
圧力鍋がこんなに便利だとは今まで知らなかった。
まとめ

玄米や白米は奥が深い。
日本人なら米を食べよう。
当記事ではこのところ玄米食に凝っているワテが鍋や圧力鍋で玄米を炊く方法を紹介した。
白米や玄米を炊くために炊飯器を購入しようと考えている人は、圧力鍋をお勧めする。
ワテのお勧めはWMF社のパーフェクトプラス圧力鍋だが、ティファール、フィスラー、アサヒ軽金属などの圧力鍋も有名だ。
圧力鍋のメリットは本文中で紹介したように、玄米も高温調理でモチモチにふっくらと炊き上げることが出来る。
かつ、炊飯中に周りに水分が全く飛び散らないので後片付けが簡単。
洗うのは圧力鍋の鍋と蓋だけなので、超楽ちん。
皆さんにもお勧めしたい圧力鍋だ。
圧力鍋を買う
WMFパーフェクトプラス圧力鍋
ワテの一押しはWMFパーフェクトプラス圧力鍋だ。
この2.5Lサイズなら白米でも玄米でも3合くらいは炊けると思う。本当は3Lくらいあるほうが3合炊きには適していると思うが、2.5Lでもギリギリ3合は炊けると思う(ワテの推測)。
3合炊けば炊いた直後に1合食べて、残りの2合は耐熱ガラス容器に入れて冷蔵庫保存すれば良い。
炊飯器で炊く場合でも、炊いた直後に食べると美味しいが、ジャー機能で保温すると12時間も保管すれば味は確実に不味くなる。それならジャー保温では無く、冷蔵庫保管がお勧めだ。
もし大家族なら同じパーフェクトプラスシリーズで4.5Lや6.5Lの大容量タイプもある。
ティファールの圧力鍋
ティファール(T-fal )の圧力鍋は2つのシリーズがあるようだ。
下写真のやつは両手鍋タイプで、キッチンタイマーが鍋蓋に付いているので便利そう。
下写真のやつは片手鍋タイプで、ワテ購入のWMF圧力鍋とよく似ている。
フィスラー(Fissler)の圧力鍋
フィスラーの圧力鍋も有名だ。
上写真の製品の場合、3.5Lなので4合の炊飯も可能だと思う。
「2段階圧力設定」との説明があるので、このフィスラーの圧力鍋はWMFパーフェクトプラス圧力鍋と同様の低圧・高圧のインジケーターがあるのかな。
アイリスオーヤマの圧力鍋
このアイリスオーヤマの電気圧力鍋はアマゾンで評価が物凄く高い。
数千件のレビューの中に悪い評価が殆ど無いのだ。悪い評価の多くは製品の性能に対してでは無く、商品の初期不良や付属品の欠品などが多い。
取り敢えずこのアイリスオーヤマ電気圧力鍋を購入して炊飯器として使うのも良いと思う。
(つづく)
























































































































































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