【ワレコ電子工作】ぺるけ式TRミニワッターPart5(19V版)配線ほぼ完了【厚みのある音だ】

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写真 「あかん、左右が逆やがな。」ぺるけ式TRミニワッターPart5(19V版)完成後に試聴する電気女子

さて、2020年3月にPCBWayさんに発注した専用基板を用いて製作中のぺるけ式TRミニワッターPart5(19V版)であるが、いよいよ完成が近づいて来た。

前回の記事では、ほぼオール100均の材料を用いて総額430円で製作したシャーシの製作過程を紹介した。

その記事はこちら↴

当記事では、そのシャーシに基板や入出力コネクターを配線する作業や、パワーアンプの動作確認、調整作業の過程を紹介したい。

結論としては、幾つか問題点が発覚したが、ほぼ完成していい音で鳴っているぞ。

では、本題に入ろう。

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ぺるけ式TRミニワッターPart5(19V版)の動作確認を行う

前回までで、実験用定電圧電源でアンプに19VDCを入力して、正負電源回路が正常動作するところまでは確認出来ている(下表)。

 プラス出力電圧[V]マイナス出力電圧[V]
ぺるけさん規定値+9.35±0.3-9.25±0.3
ワテ実測値+9.665-9.364

表 ぺるけ式TRミニワッターPart5(19V版)の電源回路の出力電圧規定値と実測値

アンプに実際に組み込む電源回路は、下写真に示す100円くらいで買った格安のスイッチング電源(出力24VDC)の出力調整半固定抵抗を回して最小電圧にしたら19.5DCVが得られたので、その19.5DCVでアンプを駆動する予定だ。

写真 自作シャーシとぺるけ式TRミニワッターPart5(19V版)のアンプ基板(配線途中)

残す作業はスピーカー端子(四極スピコンを使う)や、ヘッドホン端子への配線作業だ。

オシロスコープで波形を観察したら何も出て来ない!?

取り敢えずアンプ基板が動くかどうか確認したいので配線作業をする前に、アンプ基板にパルスジェネレータから1KHzの方形波を入力して、スピーカー出力信号をオシロスコープで計測してみた。

電源はスイッチング電源を使わずに、ワテ所有の実験用定電圧電源(高砂製作所)を使って19.5DCVを加えた。実験用定電圧電源は電圧と電流が同時にモニター出来るので、重宝している。

一気に19.5Vを与えると火花が飛んだり、電解コンデンサが爆発したりすると怖いので、0ボルトから徐々に10V付近まで電圧を上げてみた。

ところが、スピーカー出力が0Vのままで、波形が全く出ていない!

電圧を15V付近まで上げても全く同じ。

あかんがな。

ああ、憂鬱な気分だ。

で、波形が出ない理由は直ぐに判明した。

ジャンパー線の配線忘れ

スピーカー出力信号が全く出ていない理由は、ジャンパー線の配線忘れだった。

ワテ自作の専用基板(下写真)では、正負電源回路の部分とパワーアンプ回路の部分とを繋いでいる四カ所の0.47Ω(1W)のパワーアンプ回路側を分断していて、ジャンパー線で接続する必要があるのだ。

分断している理由は、正負電源回路の単体テストを行えるようにするためだ。

その事をすっかり忘れていて、ジャンパー線を取り付けるのを忘れていたのだ。

写真 ワテ設計のぺるけ式TRミニワッターPart5(19V版)専用基板にあるジャンパー線接続箇所

ちなみに、この四カ所のジャンパー線の部分は下の回路図にある四つの0.47Ω(1W)の抵抗の左側になる。その部分を分断しているのだ。

引用元 http://www.op316.com/tubes/mw/mw-19v-p5.htm

で、下写真のように、銅単線を使って四カ所の回路を接続した。

写真 四カ所の分断箇所に銅単線でジャンパーした(半田付けする前)

自作電子機器に初めて電源を入れる時には火花が飛ぶとか、電解コンデンサが爆発するなどの危険性もあるので、少し離れておくほうが安全だ。

そして再び恐る恐る電源をオンした。

電圧を0から上げて行く。10V、15V・・・、19Vまで上げてみた。

基板から煙は出ていない。

そしたら、回路全体を流れる電流は高砂製定電圧電源のデジタル表示で0.5A程度と計測されたので、まあ妥当な感じの値だ。

再び1KHz(振幅±1V)の方形波を入力したら、スピーカー出力から±7Vくらいの信号が得られた。左右共に同じだ。

オシロの画面をデジカメ写真に撮り忘れたのだが、少し出力波形が鈍っている感じ。

たぶんその理由は、Bass Boost回路のSWを取り付けていないので、現状でBass Boost回路が有効化されている。その結果、低い周波数帯域のゲインが大きいから綺麗な方形波に復元されないんだと思う。

この件は、今後Bass Boost回路切り替えSWを追加した時点で再度テストしたい。

と言う事で、まあ、一応は正常動作している感じ。

ほっと一息。

KiCADでデザインルールチェックを何度も実行して、回路図と基板レイアウトとで配線間違いが無い事を何度も検証したので、出来上がった専用基板の配線パターンには間違いは無かったのだ。

まあ当然と言えば当然だが。

と言う事で、ワテの場合、今までは何かの電子工作をするならユニバーサル基板に手配線をするしか選択肢が無かったのだが、今後はそんなやり方とは決別できる!

海外格安基板業者さんに発注すれば、一週間で自宅に基板が届くのだから。

それも10cm x 10cmサイズ基板10枚で、約3000円弱で(基板5ドル、送料20ドルなど)出来るのだ。

DCオフセット調整やアイドリング電流のチェックを行う

ぺるけさんの製作記事に沿って調整を行う。

正負電源回路の動作確認

電源回路の動作確認は前回記事の時点で完了しているが、その時には定電圧電源で19VDCを生成して行った。

実機は、スイッチング電源出力19.5Vを印可する事にしたので、改めて電源回路の動作確認から開始した。

・最初に、±電源の電圧も確認して±9.3V前後を維持していることも確認します。プラスマイナスほぼ同じか、プラス側の電圧の⽅がほんのわずかに⾼いくたいだと思います。出⼒トランジスタはかなり熱を持ちますので、放熱器は⻑い間⼿で触っていることができないくらいの温度になります。±電源の2つの電圧がかけ離れている、放熱器が熱くならない、といった場合は配線ミス、ジャンパーの⽋落、ハンダし忘れがあると思います。

引用元 http://www.op316.com/tubes/mw/mw-19v-p5.htm

まず、正負電源回路の動作に関しては、ワテの自作機では以下の通り。

 入力電圧19V入力電圧19.5V
正電圧9.365V9.582V
負電圧-9.140V-9.382V

ワテのアンプもぺるけさんの記事にある±9.3V前後になったので、電源回路は正常と思って良いだろう。

DCオフセットの確認とゼロ調整

次はDCオフセットの確認とゼロ調整だ。

・DCオフセットの確認・・・続いて「アース」と「スピーカー出⼒」との間にDCVレンジのテスターを当ててDCオフセット電圧を確認します。無調整の状態で±0.01V以内に落ち着いていればアンプ部全体のDC動作および負帰還の状態はほぼ正常とみていいでしょう。±0.05V以上の電圧が出た場合は重⼤なトラブルの可能性が⼤きいのですぐに電源を切ってください。

引用元 http://www.op316.com/tubes/mw/mw-19v-p5.htm

テスターをDCmVレンジにして、スピーカー出力端子に現れているDCオフセット電圧を計測してみた。その結果、左右共に数ミリボルト程度のオフセットが出ている。

10Ωの多回転型半固定抵抗(BOURNS社3296W 25回転型)を調整した結果、左右ともに0.1mVくらいの値に追い込む事が出来た。ただし、オフセット電圧はテスターで計測していても時々刻々と小刻みに変化するので、数時間と言う長い期間で見れば、まあ大体、絶対値で1.0mV以下くらいには収まっている感じ。

10Ωのポテンショメータなので、オフセット調整範囲は狭いが、10Ωを回し切る事無く無事に調整出来たので良かった。

まあその理由は、たぶん初段の2SK170BLペアや、二段目の2SA1359Yペアをいつも以上に慎重に選別したからかな。

FETの選別はワテ自作の「ぺるけ式 FET & CRD選別冶具(改訂版)」を使った。

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トランジスタの選別は、ワテ自作の「hFEテスター直読式」を使った。

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この時点で、アンプの電源をオンしてから10分くらい経過している。

ヒートシンクを手で触るとアッチッチと言うくらいに熱くなっている。

こんなに発熱するのか?

アンプ全体で500mAの電流が流れているので、これくらいの発熱は妥当だとは思うが、それにしても熱い。

心配になったので、一度電源をOFFした。

アイドリング電流のチェック

発熱の原因はアイドリング電流が多過ぎるのかも知れない。

・アイドリング電流のチェック・・・出⼒段の両エミッタ間(0.68Ω×2個分)の電圧が測定できるようにDCVレンジのテスターを当てて電源ONします。

電源ON直後のアイドリング電流の初期値は180mA±40mAくらいなので、両エミッタ間の電圧は0.25V±0.05V(すなわち)になり、出⼒段トランジスタが暖まるにつれて上昇が続き、やがて基板が温まって近くにある1NU41に熱が伝わるようになると時間をかけて徐々に下がってきて150mA±35mA(すなわち0.2V±0.05V)あたりで落ち着きます。

この値は各部品のばらつきによるものなので、左右で同じにはなりませんし、この値と同じでなくても問題ではありません。しかし、0.4Vよりも⾼い場合は異常電流が流れていますので、電流値を素早く読み取って電源を切ってください。

引用元 http://www.op316.com/tubes/mw/mw-19v-p5.htm

上に引用したぺるけさんの説明に従って、ワテもテスターのテスター棒の先っちょにテストクリップを挿し込んで、それらを2個のエミッタ抵抗0.68Ωのリード線に引っ掛けた。

そして、恐る恐る電源オン!

ところが、テスターには270mVの値が計測されている!

ぺるけさんの上の説明では、180±40って書いてあるぞ!

ワテのアンプは値が大き過ぎる!!

あれれ?

何かおかしいのかな??

再び慌てててアンプの電源を切った。

危ない危ない。

で、上のぺるけさんの説明文をよく読むと、

「アイドリング電流の初期値は180mA±40mAくらい」

「徐々に下がってきて150mA±35mA(すなわち0.2V±0.05V)あたりで落ち着きます。」

との事だ。

つまり、二個の0.68Ω抵抗を直列にしているので、1.36Ω抵抗を流れる電流の範囲が150mA±35mAくらいになれば良いのだ。

一方、ワテがテスターで計測したのはその1.36Ω抵抗の両端電圧だった。

なので、アイドリング電流を計算すると以下の通り。

 1.36Ω両端電圧アイドリング電流
右ch264mV264/1.36=194mA
左ch248mV248/1.36=182mA

表 出力トランジスタのアイドリング電流

と言う事で、ワテ自作アンプのアイドリング電流の値は、ぺるけさんの説明にある電流値の上限に近いが、まあほぼ範囲内に収まっている。

それに、ぺるけさんの説明文をよく読むと、150mA±35mA(すなわち0.2V±0.05V)って書いてあるから、電圧の場合なら200mV±50mVなのだ。

まあ要するに電圧と電流を混同したワテの早合点と言うやつだw

ちなみにワテが採用した出力トランジスタは、東芝純正の2SA1931/2SC4881コンプリメンタリーペアだ。

hFEの値は、ワテ自作のhFEテスターで測った限りでは、確か2SA1931が180くらい、2SC4881が140くらいだったかな?メモするのを忘れていたので正確な値を覚えていない。

あかんがなw

再度DCオフセットをゼロ調整した

この時点で、電源オンしてから20分くらいは経過している。

放熱板はアッチッチなのだが、こんなに発熱するとは思っていなかった。

このアンプはAB級らしいが、ほぼA級に近いのかも知れない。

で、パワートランジスタだけでなく、ヒートシンクも、基板も、パワトラに近い電解コンデンサ3300μFも輻射熱を浴びて、どの部品もかなり熱い。

3300μFの電解コンデンサ(ルビコン製、秋月で購入)は念のために105℃品を使っておいたのだが、正解だった。85℃品だと、あっという間に寿命を迎えるかも知れない。

・最後に、DCオフセット電圧をある程度追い込んでおきましょう。10Ωの半固定抵抗器をまわすとDCオフセット電圧がすこしずつ変化しますので、3mV以内になるように仮調整しておきます。半固定抵抗器を回してから電圧が安定するまでにしばらく時間がかかります。

引用元 http://www.op316.com/tubes/mw/mw-19v-p5.htm

DCオフセットを再計測したが、最初に調整した時に絶対値で1mV以内くらいに収まっていたが、この時点でもそれくらいの値だったので、そのままにしておいた。

・回路内の電流および電圧は気温でゆるやかに変化し⼀定ではありません。測定結果が許容範囲内にあるならばあまり神経質にならないことです。基板をケース内に⼊れたらDCオフセットは変化しますから、今追い込んでも意味がありません。また、数mV程度のDCオフセットが⽣じていてもスピーカーに悪影響を与えることは全くありません。

引用元 http://www.op316.com/tubes/mw/mw-19v-p5.htm

と言う事で、アンプ基板は無事に正常動作している感じ。

ほっと一息、ここで少し休憩してから次の作業に取り掛かろう。

アンプ基板をシャーシに組み込んで入出力端子を接続する

いよいよ最終工程の配線作業だ。

まずはヘッドホン端子周りの配線を行う事にした。

ヘッドホン端子周りの予備配線作業

ヘッドホンジャックはマル信無線電機の MJ-188-Cを買った。

たぶんぺるけさんの製作例で使われているのも、このマル信の MJ-188-Cだと思う。見た目がソックリなので。

このヘッドホンジャックはステレオ用で、かつ2回路のスイッチ付のタイプなので、ヘッドホンプラグを挿し込んだ時には、スピーカー出力をオフにする事が出来る。

写真 マル信無線電機ヘッドホンジャックとぺるけさんによる加工例(右) 

引用元 http://www.op316.com/tubes/mw/mw-19v-p5.htm

マル信無線電機
型番: MJ-188-C
3極パネルマウント型の1/4インチフォン用ステレオジャックφ6.3/3極の大型単頭ジャック

このマル信製ヘッドホンジャック(MJ-188-C)は以下のように配線して使う。

図 ぺるけ式TRミニワッターPart5(19V版)ブロック図(ヘッドホンジャック周りの配線含む)

引用元 http://www.op316.com/tubes/mw/mw-19v-p5.htm

ヘッドホンジャックの周りに抵抗を空中配線する時の注意事項としては、ぺるけさんの解説記事から引用させて頂くと以下の通り。

基板上の回路とそれ以外の回路の関係は下図のとおりです。下の構成図のうち、ボリューム回路やBass Boostスイッチとヘッドホン出⼒回路はオプションです。15V版よりも仕上がり利得を上げてあるため、ヘッドホン側のアッテネータの2個の抵抗(8.2Ωと10Ω)の上下を逆にして減衰率を⼤きくしてあります。

引用元 http://www.op316.com/tubes/mw/mw-19v-p5.htm

確かに、15V版の解説記事を見ると8.2Ωと10Ωの配置が、上図の逆になっている。

(追記)その後、実際に配線した後で試聴してみたが、ワテが使っているヘッドホン(オーディオテクニカ ATH-A900Ti、インピーダンス40Ω、音圧感度 103db)から爆音が出た。なので、ヘッドホンのアッテネータ抵抗(8.2Ωと10Ω)の値を調整して、爆音を解消する予定だ。
一方、FOSTEX T50RPmk3nインピーダンス50Ω、感度 92dB/mWだとそれほど爆音では無かった。感度が低いからかな。

さて、ぺるけさんの製作例写真を見ながらヘッドホンジャックに予備配線を行うのだが、その前にテスターを導通チェックモードにしておいて、マル信無線電機MJ-188-Cの9個の電極がどのように繋がっているのか、確認しておいた。

その時に、ヘッドホンプラグを抜いたり挿したりして、スイッチ機能がどう動くのかなどもテストしておいた。

その時に一つ凡ミスをしてしまった。

つまり、ヘッドホンプラグを抜き差しして、どの端子がどこと導通するかなどチェックしたのだが、ヘッドホンのLやRの端子自体、GNDとの間にスピーカーボイスコイルで導通している訳なので、ややこしいのだ。

なので、ヘッドホン本体は外して、ヘッドホンプラグの先端のみをマル信ヘッドホンジャックに抜き差しすると分かり易い。

では、ヘッドホンジャックの予備配線作業を行う。

写真 ヘッドホンジャックに減衰用の抵抗を空中配線している様子

下写真のように、念のために熱収縮チューブを被せておいた。無くても良かったかな。

写真 背面から見たマル信無線電機MJ-188-Cの9個の電極

 

ヘッドホンジャックの三つの電極は、以下のように割り当てられている。

写真 ヘッドホンジャックのL、R、GND電極の位置

上写真や、あるいはぺるけさんのヘッドホンジャック加工に関する記事を熟読しておくと良い。

Pre Amp Project

取り敢えず、四つの抵抗を半田付けしたヘッドホンジャックが完成した。

ヘッドホンジャックやスピーカー端子の配線方法

このヘッドホンジャックを使って以下のように配線を行う。緑色はGNDだ(実際は黒色で配線した)。

写真 ヘッドホンジャック周りの実体配線図

上写真のヘッドホンジャックにヘッドホンプラグを挿し込むと以下のように三つの電極につながる。

4   ヘッドホンプラグL(先端電極)
8   ヘッドホンプラグR(中央電極)
GND  ヘッドホンプラグGND(根元電極)

一方、スイッチ機能は以下のように接続する

1  ヘッドホンプラグを挿すと2と導通
2  アンプ基板のSP出力信号Rを接続する
3  ヘッドホンプラグを抜くと2と導通(スピーカー端子Rに接続)
5  ヘッドホンプラグを挿すと6と導通
6  アンプ基板のSP出力信号Lを接続する
7  ヘッドホンプラグを抜くと6と導通(スピーカー端子Lに接続)

ちょっとややこしいが、テスターを導通チェックモードにして、一つずつ試すと理解出来た。

まあ要するに1-2-3、5-6-7は、中央端子がCOMで、両側がN/O、N/Cのリレーあるいはトグルスイッチみたいな感じなのだ。

アンプ基板のスピーカー出力端子はVHコネクタ2ピンを採用

今回使ったやっすいスイッチング電源は入出力端子がVHコネクタだったので、そのハウジングを秋月で買った時に、2ピンや3ピンのVHコネクタオスメスも幾つか買っておいた。

その2ピンVHコネクタを使ってアンプ基板のSP出力部分をソケット化する事にした。

直接半田付けするよりも、メンテナンス性を優先するためだ。

コンタクトピンの圧着工具を使って、VHコネクタを自作した。

写真 VHコネクタを自作している様子

アンプ基板のSP出力の部分には、上写真のVHコネクタハウジングに篏合するVHコネクタ2Pオスピンを半田付けすれば良い。

ただし、VHコネクタのオスピンは断面が四角形でピンの一辺は仕様書によると1.14ミリ(対角で1.61ミリ)ある。一方ワテの基板でSP出力パッドのドリル穴は1.2ミリなので、これではVHコネクタピンが刺さらない。

なので、VHコネクタの四角の電極ピンをヤスリで削って直径1.2ミリの円形にしたら、無事にドリル穴Φ1.2ミリのパッドに挿し込んで半田付けする事が出来た。

 

下写真のようにR信号は赤、L信号は青で統一した。黒はGNDだ。

上で紹介した図「ぺるけ式TRミニワッターPart5(19V版)ブロック図(ヘッドホンジャック周りの配線含む)」では、SP出力LチャンネルのGNDをヘッドホンジャックGNDに配線されている。

一方、SP出力RチャンネルのGNDはヘッドホンジャックには配線しないので、それはスピコンRチャンネルのGND(1-)に配線した。

そうすると、LチャンネルのスピコンのGNDはどこから取るか迷ったのだが、ヘッドホンジャックに行ったLのGNDを折り返してスピコンまで引っ張ると距離が長いので、下写真のようにアンプ基板の出口の部分でLチャンネルGNDを分岐して、一方はヘッドホンジャックGNDへ配線、もう一方はスピコンLチャンネルGNDへ配線した。

ぺるけさんの配線がどうなっているのか確認していないのだが、まあワテ流の配線でも大丈夫だろう。

写真 アンプ基板のSP出力LチャンネルのGNDを分岐した

下写真のように、残すはスピコン周りの配線のみだ。

写真 4極スピコンを2個使う(2極のみ使用、つまり1+、1-を使用、2+、2-は未使用)

紆余曲折したが、下写真のように、スッキリと配線が完了した。

写真 ヘッドホンジャックやスピコン周りの配線が完了したぺるけ式TRミニワッターPart5(19V版)

ちなみに赤、青、黒の配線材料はモガミ電線 NEGLEX 2514 OFCと言うのを使った。どこで買ったのか忘れたが、ワテのパーツボックスで発見したので使ってみたのだ。

MOGAMI 2514の仕様をネット検索してみた。

素線構成 0.48㎟(19本/0.18mm)、AWG21
外径  Φ1.7mm
絶縁体 架橋ポリエチレン(XLPE)

らしい。

使った感じでは、被覆が適度に硬くてアンプ内部の配線には適している感じ。それと被覆が熱に強いので半田付けで熱しても、溶けるなどは無かったので使い易い。

下写真で示すリアパネルにはXLR5メス入力端子が一個とスピコン端子が二個ある。

写真 リアパネルのXLR5メス入力端子とスピコン端子が2個

下写真で示すシャーシの寸法は幅230x奥行260x高さ53くらい。

写真 配線が完了したぺるけ式TRミニワッターPart5(19V版)

下写真で示すフロントパネルには、左端に電源表示の緑LEDを取り付ける予定だが、現状はΦ2の小穴のみ開いている。右端はヘッドホンジャック。

写真 フロントパネルの様子

なお、今気づいたのだが、Bass Boost切り替えスイッチの取り付け場所を考えていなかった。

現状ではBass Boost切り替えスイッチを付けていないので、常時Bass Boostが効いている。

上写真のフロントパネルに穴を開けて、トグルスイッチを付ける事にする。その作業は、後日行いたい。

スピーカーケーブルにスピコンを取り付ける

写真 左からXLR5入力端子、スピコン2個、ACインレット、ヒューズホルダー

四極スピコン(NEUTRIK  ノイトリック  / NL4FX)をカナレのスピーカーケーブル4S8に取り付ける。

 

CANARE ( カナレ ) / 4S8 定番スピーカーケーブル 切り売り

 

CANARE ( カナレ ) / 4S8 定番スピーカーケーブル 切り売り

4S8は、外径8.3mmなのでかなり太い四芯スピーカーケーブルなのだが、サウンドハウスさんで買うとメーター150円程度でやっすいのだ。

サウンドハウス

メーター150円と言うと、ホームセンターあたりで売っている1.25SQくらいの2芯の赤白スピーカーケーブルでもそれくらいの値段だろう。

ワテの場合、オーディオ関連の部材は、まずはサウンドハウスさんで探してみて有れば買うようにしている。2000円以上で送料無料と言うのも嬉しい。

サウンドハウスさんは業界格安レベルと言っても良いだろう。

 

ちなみにスピコンのネジはプラスネジではなくて、ポジドライブネジなのだ。

まあ普通のプラスドライバーでも締められるのだが、ネジ頭を舐めやすい。

なので、今回、思い切ってポジドライブドライバーを買ってみた(下写真)。

下写真の四つのプラスネジがポジドライブネジなのだ。

 

PB SWISS TOOLS(ピービースイスツールズ)の8192-1-80YG ポジドライバーの先端の写真を以下に示す。

写真 PB SWISS TOOLS(ピービースイスツールズ)の8192-1-80YG ポジドライバーの先端の写真

上写真を見ると、確かにプラスドライバーとは若干形状が異なっているのが分かる。

 

カナレ4S8スピーカーケーブルの被覆を剥く。

まずは外側の被覆を30ミリ剥く。

次に下写真のように、四本の芯線の被覆を15ミリ剥く。

そして、白色系の二本と、赤色系の二本をそれぞれ捩じっておく。

下写真のように、赤色系芯線はスピコン1+端子に、白色系芯線はスピコン1-端子に挿し込んで、ポジドライブネジを捻じ込んで固定する。

あとは下写真のように、カバーを捻じ込んで組み立てれば完成だ。

下写真のように、カナレスピーカーケーブル4S8の反対側には、バナナプラグを取り付けた。

このケーブルを二本作成した。

ちなみに今回使ったスピコンはNEUTRIK社のNL4FXなのだが、サウンドハウスさんで買うと値段が¥470(税抜)(¥517 税込)なのだが、同じ四極スピコンでもCLASSIC PRO ( クラシックプロ )  SPK4Fなら¥130(税抜)(¥143 税込)なので、物凄く安いのだ。

ワテの場合、通常はこのCLASSIC PRO ( クラシックプロ )  SPK4Fを使っている。

 

あと、写真のように、RCA=XLR5変換ケーブルも以前自作したやつがあったので、それを使う。

ぺるけ式TRミニワッターPart5(19V版)でスピーカーを鳴らしてみる

ぺるけ式AKI.DAC(タムラトランスTpAs-2S版)とミニワッターを接続する

下写真左のブロンズ色のシャーシにぺるけ式AKI.DAC(タムラトランスTpAs-2S版)が入っている。

その出力信号をRCA=XLR5変換コネクタを使ってミニワッターに入力する。

写真 ぺるけ式AKI.DAC(タムラトランスTpAs-2S版)とミニワッターを接続して鳴らす

これで、音楽を再生する準備は整った。

YouTube動画にあるスピーカーテスト動画でチェック

まずはYouTube動画にあるスピーカーの各種テストを行える動画を再生した。

speaker polarity check – test tone

ワテの場合には、何らかのオーディオ機器を自作した場合には、このYouTube動画を良く使う。

動画の前半部分は、スピーカーの左右が入れ替わっていないかのテスト。

動画の後半部分は、スピーカーの位相が左右で揃っているかどうかのテスト。もし配線間違いか何かで左右スピーカーの位相が逆転していると、再生される音はスピーカー中央に定位せずに、違和感のある不自然な音になるから分かり易い。

ヘッドホンジャックの配線に間違い発見

上の動画を使ってテストした結果、スピーカー出力に関しては、LRの極性、位相共に正常だった。

一方、ヘッドホンで聴いた場合に、LRが入れ替わっていた。

位相は正常だった。

と言う事で、ヘッドホンジャックの配線に間違いが有ったのだ。

早速確認してみた。

先ほど掲載した写真を再び掲載するが、下写真は正常な配線。

写真 ヘッドホンジャック周りの実体配線図

ワテの間違いは、上写真において、二本の赤配線(2、3)と二本の青配線(6、7)が入れ替わっていたのだ。

ここまで寸分の狂いもなく配線作業して来たつもりだったのだが、うっかりミスだ。あかんがなw

この間違いは、近日中に修正する予定だ。

ぺるけ式TRミニワッターPart5(19V版)の音

アンプ製作もここまで来れば、正常動作する事が確認出来たので気分は良い。

  • Bass Boostの切り替えスイッチの取り付け
  • ヘッドホンジャックの配線間違い(左右が入れ替わっている)の修正
  • 電源表示の緑LEDの取り付け

の三つの作業がまだ完了していないが、パワーアンプとしては正常動作することが確認出来た。

この記事を書いている2時間くらいの間も完成したばかりのぺるけ式TRミニワッターPart5(19V版)を鳴らしているが、ノイズも一切無く、いい音で鳴っている。

スピーカーに耳を近づけると微かに「シャー」音が聞こえる程度だ。「ブー」とか「ピー」とか、そんなハムノイズや発振音も出ていない。いい感じだ。直感だが、このアンプは安定性は良さそうな感じだ。

 

しばらく音を聴いた感じでは、いつものぺるけさん設計のオーディオ機器に共通している雰囲気がこのアンプにも表れている感じだ。

具体的には、ぺるけさんの設計のオーディオ機器に共通する特徴は何かと言うとワテの印象では以下の通り。

  • 本当に自然なナチュラルサウンド
  • 無駄な色付けが無いクリアーな感じ
  • 長時間聴いていても飽きが来ないし耳が疲れない心地よさ
  • ノイズが少なく、無音時は静寂感がある
  • 安定性は良さそう

などか。

特に安定性が良いと言うのは、日常的に使用するアンプには必須の条件だと思う。

ワテの場合、以前、金田式風A級25W DCパワーアンプを作った事があるのだが、前段に接続したプリアンプからDC成分が入り込むと、すぐにプロテクターが動作。例えばプリアンプのボリュームを操作しただけでプロテクターが掛かるなんて、使い辛いと言ったらありゃしない。そんなアンプはもう懲り懲りだ。

ただし、A級アンプだったので音は良かった。ところがあまりに発熱が大きいので、バイアス回路の抵抗を変更して、AB級(と言うか、ほぼB級)アンプに改造したのだが、その結果、ワテの耳でも違いが分かるくらい音が薄っぺらくなってしまった。あかんがな。

 

今回製作したぺるけ式TRミニワッターPart5(19V版)はAB級動作しているけれど、発熱が大きいのでA級動作範囲が広いのだと思う。

その結果、厚みのあるいい音がしているぞ。

でも発熱が気になる

ワテの場合、ぺるけ式のパワーアンプを作るのは初めてだ。

今まで作ったのはAKI.USB DACやヘッドホンアンプ、FET平衡プリアンプなど。ぺるけ式パワーアンプがこんなに発熱するとは思っていなかった。

余りに熱いので念のためにヒートシンクの温度を計測してみた。

秋月で以前に買っていたやっすいデジタル温度計(300円くらい)のセンサーをヒートシンクの上に貼り付けた。

写真 ヒートシンクの表面温度を計測している様子

その温度は58.3℃と計測された。

写真 ヒートシンクの表面温度は約60℃

左右のチャンネル共に同じだ。

さらに、電源回路に林立している3300μFの電解コンデンサで、ヒートシンクに近いやつの表面温度も測ってみた。計測場所は、先ほどの写真で右側ヒートシンクの下側パワートランジスタの正面に二個有る電解コンデンサの間の窪みにセンサーを固定してみた。

その温度は45.1℃。まあ少し熱めの風呂の湯と言う感じか。

江戸っ子ならこれくらいが好みかも知れない。

いや江戸っ子なら48℃くらいの熱い湯にやせ我慢して平然と浸かるのが粋ってやつだな。

ワテの場合、関西人なのでそんな熱い風呂は苦手だ。

まあ、105℃グレードのルビコン製電解コンデンサなので、45度くらいの周囲温度なら10年くらいは持つだろう(ワテの勘)。

アルミ電解コンデンサの推定寿命計算

そう言えば、確か、以前に書いた別の記事で「アルミ電解コンデンサの推定寿命計算」をやってみたのを思い出した。

この記事だ。

【ワレコDIY】クアドラスパイア風オーディオラックを自作【設計編】1/3
このところ、木工DIYに情熱を燃やすワテであるが、新たにDIYで物作りに挑戦する事にした。 今まで作ったのは、丈夫な棚が三台だ。 ホームセンターでサブロク板サイズ(1820x910x12)の針葉樹合板をカットして貰って、木工用ボンドで貼...

その記事から「アルミ電解コンデンサの推定寿命計算」の部分を引用すると以下の通り。

ニチコンの適当な105℃グレードと85℃グレードの電解コンデンサを選んで、それらに対して周囲温度と寿命の関係を求めてみたものだ。

シリーズLAKLLG
寿命時間[Lo]2000 時間2000 時間
コンデンサのカテゴリ上限温度[To]105 ℃85 ℃

表 ニチコンのLAKシリーズ(105℃)とLLGシリーズ(85℃)に対して寿命計算してみる

上の二つのコンデンサに対する周囲温度と推定寿命の計算結果は以下の通り。

シリーズLAK(105℃タイプ)LLG(85℃タイプ)
コンデンサの周囲温度[Tn]推定寿命[年]推定寿命[年]
20155.9
30155.9
40155.9
5014.62.9
607.31.4
703.60.7

表 ニチコンのLAKシリーズ(105℃)とLLGシリーズ(85℃)に対して寿命計算結果

ニチコン株式会社 | 製品・技術情報 | アルミ電解コンデンサの推定寿命計算
アルミ電解コンデンサ,フィルムコンデンサ,回路製品,V2Hシステム,家庭用蓄電システム,EV用急速充電器,医療用加速器電源を製造販売する会社です。

105℃グレードの場合、周囲温度が60度(寿命7.3年)になると、20度(15年)の場合の半分の寿命だ。

85℃グレードの場合、周囲温度が60度だと寿命は1.4年と短い。

ワテの計測ではコンデンサ表面温度は45度なので、ルビコン製105℃グレードもニチコンと同じくらいの性能だと仮定すれば、推定寿命は15年程度と言う事か。

当初はヒートシンクのアルミ板(30x140x5厚)がアッチッチなので、空冷ファンでも付けるかななどと検討したのだが、ファンなどは無くても良さそう。

と言う事で、これくらいの発熱なら自然空冷でも大丈夫だろう。ただしアンプシャーシに蓋をして密閉してしまうと内部に熱が籠る。なので天板は通気口があるアルミ板などを採用したいと考えている。

まとめ

2020年3月から製作開始した「ぺるけ式トランジスタミニワッターPart5(19V版)」であるが、ほぼ完成した。

約三十時間掛けてKiCADで設計して海外発注した専用基板を使った結果、配線ミスなどのトラブルは一切無しで、パーツを基板に半田付けするだけで予想外に簡単に完成した。

このアンプは発熱も大きいがAB級やA級アンプは音がパワフルで厚みがある感じ(ワテの印象)。

物凄い発熱なのだが、ニチコンのサイトでコンデンサの寿命など計算した限りでは10年くらいは持つだろう。

出力は僅か数ワットだと思うが、ワテが使っているスピーカーの一つ(出力音圧レベル 89dB、公称インピーダンス 6Ω)を鳴らしてみたが、大音量で聴かない限りはパワーは十分と言う感じ。

残す作業は

  • ヘッドホンジャックの左右信号の配線間違いの修正
  • 電源表示の緑LEDの取り付け
  • 通気性の良い天板の取り付け
  • Bass Boost切り替えスイッチの取り付け

が残っている。

それらの作業か完了したら、ワテのPCオーディオシステムに組み込む予定だ。

現状では、Roland製の小型パワーアンプ(SRA-50)を使っているのだが、それをこのアンプに置き換える予定だ。

なお、PCBWayさんで作ったぺるけ式TRミニワッターPart5(19V版)専用基板が未だ何枚か残っているので、BLTアンプを作ってみようかなあと言う計画も少しはある。

つまり、一枚のアンプ基板を使って平衡入力信号のHOTとCOLDをそれぞれ増幅するBTLアンプ(モノラル)を作る。

それを二セット作れば、平衡入力を増幅出来るBTLアンプ(ステレオ)に出来ると思うのだ。そうすると以前に自作したぺるけ式FET平衡プリアンプとバランス接続が出来るのだ。

かつ、以前、バランス(平衡)化したヘッドホン(オーディオテクニカATH-A900Ti)もバランス接続で鳴らす事が出来るし。

つまり、オールバランス式PCオーディオシステムの完成だ!

まあ、平衡接続でも不平衡接続でもワテの駄耳では違いは分からないかも知れないがw

ただし、今回作ってみた印象では発熱が物凄いので、二枚の基板を使うBTLアンプだと発熱量も二倍。

まあ、作ろうと思えば必要なパーツ(ジャンク品のやっすいヤツばかりだが)は手持ちに有るので、時間が有る時に作ってみるかな。

続く

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