【ワレコの電子工作】金田式DAC(No.281)が完成した – PCBWay発注専用基板【無線と実験2022年2, 3, 4月号】

この記事は約19分で読めます。
スポンサーリンク

ワレコ

表題の「金田式DAC(No. 281)」が無事に完成した。正確に言うと金田式DACだ。

電子工作が大きなトラブルも無く無事に完成すると充実感・達成感が湧いて来る。

この数年、専用基板を設計して電子工作をするようになったが、どれも大きなトラブルなく成功した。

やっぱり専用基板は電子工作に最適だと思う。

前回記事はこちら↴

【ワレコの電子工作】金田式DAC(No.281)を自作 – PCBWay発注専用基板到着、半田付け開始【無線と実験2022年2, 3, 4月号】
ワレコ 電子工作するなら専用基板はいいぞ! 最近つくづくそう思う。 まあチャレンジャーな人はユニバーサル基板にスズメッキ線で必死に手配線するってのも、電子工作の楽しみの一つかもしれない。 昔のワテもそんな...

前回までの作業で、±7.5V電源基板、+5V/+3.3V電源基板、DAI-DAC基板の部品半田付けは完了している。いずれもPCBWayさんに発注した専用基板だ。

DSC基板に関しては、無線と実験の記事で指定されている値の抵抗やコンデンサが手持ちに無かったので、作業途中で中断していた。

不足していた部品は秋月電子に発注していて先日到着したので、半田付けを再開した。

そして、配線作業も一気にやってしまい、無事に組み立て成功した。

組み立て後の動作確認の結果、いい感じで金田式DACで音楽を再生する事に成功した!

では、本題に入ろう。

スポンサーリンク
スポンサーリンク

DSC(ディファレンシャル シングルエンド コンバーター)基板の組み立て

前回までの作業でDSC基板は下写真のようになっている。

DSC基板(部品面)DSC基板(半田面)

コンデンサは指定容量のやつが無かったので、基板裏面にも並列で付けて容量を雑誌記事の値に近い値にしている。

記事での指定値ワテ採用値
2200 pF1800+390 = 2190
3300 pF2700+560 = 3260

一方、抵抗も記事指定値では110Ωや130Ωが数個使われているのだが、手持ちにはそんな値は無かった。

そこで、二個の抵抗を並列接続して以下のように近い値を実現した。

記事での指定値ワテ採用値
110 Ω220//220 = 110
130 Ω180//470 = 130.1538462 

 下写真が秋月電子の通販で買った220Ω、470Ω、電解コンデンサなどだ。

写真 秋月電子は日本一ナイロン小袋を使う会社かも知れない

これらの抵抗を使って下写真のようにDSC基板裏面に半田付けした。

写真 DSC基板の半田面に抵抗やコンデンサを並列接続する作戦を採用

基板裏に付けた秋月の抵抗は1/4Wタイプだが従来の1/6Wと同サイズ(全長3.3mm)の小型の金属皮膜抵抗(±1%)だ。

DSC基板にトランジスタを半田付けする

雑誌記事では、DSC基板には五個の2SA970BL(ECB)を使う。

写真 パーツボックスを漁ったら2SA970BLが割と沢山有ったので使う

ワテの手持ちに2SA970BLが割と沢山有ったので、ワテ自作のhFEテスターで選別した。

写真 ワテ自作のhFEテスターで選別中の2SA970BL

その結果、hFE=410前後やつが数個有ったのでそれらをDSC基板に半田付けした(下写真)。

写真 DSC基板に半田付けした2SA970BL

上写真のようにDSC基板には同じ部品が規則的に並んでいるので、取り付ける高さを揃えるように注意した。単なる見た目の問題だが。

DSC基板に使うデュアルトランジスタが手持ちに無いぞ

さて、同じくDSC基板には2SA995(ECBCE)/2SC2291(ECBCE)と言うベースが共通のデュアルトランジスタをそれぞれ2個/4個使う。

ワテのパーツボックスには大昔にどこかで入手した2SA798(BCECB)/2SC1583(BCECB)と言うエミッター共通のやつなら数個有ったのだが、これは使えない。

でも実は、足の並びの違いに気付かずにこの古いトランジスタを代替部品として使ってみようかなと思い、うっかり半田付けするところだった。危ない危ない。

五本脚のトランジスタを半田付けしてしまったら取り外すのは一苦労だ。

さて、どうするか悩んだが結局手持ちにある2SA970BL(ECB)/2SC2240BL(ECB)を使う事にした。

まずはhFEを計測してPNP同士やNPN同士でペアを組む。

写真 デュアルトランジスタの代替に使う2SA970BL(ECB)/2SC2240BL(ECB)を選別中

選別した結果、NPNもPNPもhFE=420前後くらいのが何個か見付かった。

本当ならこれらのペアトランジスタは接着剤などで貼り付けて熱結合するべきだろう。

でもワテの場合は専用基板を作ったので、接着剤で貼り付けた二個のトランジスタを半田付けする為にはトランジスタの足をかなり無理な形に曲げる必要がある。まあ出来なくは無いが、面倒なので普通に単体で半田付けする事にした。

まずは、半田付け作業の準備として、スポンジを精製水で湿らせる。

写真 HOZANの大型スポンジにカッターで数本の切り込みを入れると使い易い

神社に御参りする時に御手水で手を清める気分だ。

半田付け作業はそれくらいの精神統一が必要なのだ。

ほんまかいなw

でも熱したコテ先を冷水に付けると傷みそうなので、最近のワテは下写真のワイヤータイプを使う事が多い。

このワイヤークリーナーは買って正解だった。

 

さて本題に戻って、例えば2SC2240BLを二個並べてECBCEのようにベース共通デュアルトランジスタモドキにするのだ(下写真)。

写真 短く切ったベースは隣のベースに半田付けする

基板には既に多くの部品を取り付けているので、下写真のようにクランプを利用して基板の向きを傾ける。

そして、狙った場所に半田ゴテを持って行って、短時間に確実に半田付けするのだ。

写真 半田付けを上手くやるコツは事前準備が重要(基板向き、角度など)

そして、下写真のように基板中央に二個ずつペアで合計十個並んでいるのがデュアルトランジスタの代わりに付けた2SA970BL(ECB)や2SC2240BL(ECB)だ。

写真 DSC基板にトランジスタ半田付け完了(デュアルTR化する為にベース同士を半田付けした)

まあ現状では熱接合していないが、このまま作ってみる。もし必要ならアルミテープなどでペアトランジスタの黒いモールド部分に鉢巻をして熱的に結合するなども検討中だ。

下写真のように±7.5V電源基板、+5_+3.3V電源基板、DAI_DAC基板、DSC基板が完成した。

写真 ±7.5V電源基板、+5_+3.3V電源基板、DAI_DAC基板、DSC基板が完成した

見た目だけは金田式風DACと言っても良いだろう。

現状では電源基板は正しく動作する事は確認出来ている。それ以外の基板は動作確認は出来ていない。

以前にレストアした金田式DCプリアンプにDACを組み込む

下写真は、去年ワテが作成した金田式DCプリアンプだ。

写真 去年レストアした金田式DCプリアンプ

ワテが学生の頃に自作していた金田式DCプリアンプの残骸を去年発見したのだが、捨てるのも勿体ないのでPCBWayさんで専用基板を作ってレストアしたのだ。

その記事はこちら↴

【ワレコの電子工作】金田式DCプリアンプをPCBWay基板でレストア完了
ワレコ 2021年6月に開始した「金田式DCプリアンプ」のレストアプロジェクトであるが、遂に完了した。 過去に数台のオーディオアンプを自作したが、今回のアンプは今までで最高の一台になった。 その理由は、シャーシの前...

今回製作する金田式DACをこのプリアンプに組み込む事にした。DAC再生専用機とする。

フロントパネルにはセレクタースイッチがあるが、これは未使用だ。

まずはこのプリアンプの配線を外して基板も取り外した。

写真 金田式DCプリアンプ(ワテレストア済)を解体

上写真のようにモガミ電線の太っといシールド線を苦労して半田付けしたのだが、一気に解体した。そもそも内部配線に使う電線なんてどれを使ってもたいして音は変わらないと思っているので。それなら配線し易い線材を使いたい。

最近のワテは基板の取り付けには下写真の貼り付けスペーサーを使う。なぜなら下写真のように貼り付けスペーサーは引っ張れば剥がせるので、基板取り付け位置の変更が可能なのだ。

写真 貼り付けスペーサーはゆっくり引き剥がすと外せる

貼り付けスペーサーの自作記事はこちら↴

【ワレコのDIY】プリント基板用ナット入り貼付スペーサーを3Dプリンタで自作【タカチ互換】
ワレコ 自分で作れるものは自分で作る。 これがDIYの基本だ。 電子工作で良く使う部品にプリント基板の固定スペーサーがある。 最近のワテはタカチの貼り付けボス(貼り付けスペーサー)を良く使う。 この...

ボリューム取り付け穴位置を2mmほど上にする

この金田式DCプリアンプレストア計画ではPCBWayさんに発注したアルミパネル(黒アルマイト仕上げに白シクル文字印刷)を使ってシャーシを自作した。

写真 以前にレストアした金田式DCプリアンプ

上写真のように非常に綺麗な黒アルマイト仕上げに白い文字も映えている。自作でアルミ板を加工しても、こんな風には仕上げる事は出来ない。やはり自作オーディオ機器の見た目を良くするには外部業者さんに発注するのがお勧めだ。

さて、このアルミパネル設計ではワテはちょっとしたミスをしてしまい、ボリューム取り付け穴位置が2mmほど下に開けてしまったのだ。それで延長シャフトとカップリングを使ってボリュームを回していた。

でもDACを組み込む為にはボリュームが邪魔なのでパネルに取り付けたい。そこでボリューム取り付け穴を2mmほど上に開ける。

まあヤスリで削って穴を上に広げると言う作戦でも良いが、下写真のように事前にΦ8mm穴を開けた板材をパネルにクランプ固定しておいて、その穴をガイドにしてΦ8mm鉄工ドリルで穴を開けた。

写真 既存のΦ8mm穴の2mm上に穴を広げたいのでガイド穴を使う方式で開けた

上写真のようにやったら上手く穴を開ける事が出来たのだが、白色シルク文字が木片で擦られて少し薄くなってしまった。そう言う点ではシルク印刷よりもレーザー刻印加工なら文字が消える心配は無いと思う。

各基板を貼り付けスペーサーでシャーシ底板に固定

このシャーシは底板と天板に使っている白いアルミ複合板のサイズが210x297x3tと言うA4サイズだ。多数の基板を取り付けるので余分なスペースは殆ど無い。

写真 ±35V電源回路、整流回路、トランスなどを再配置

上写真のアルミパイプの中にはAC100V電線が通っていて、電源トランスやフロントパネルの電源SWまで配線している。見た目をスッキリさせたいのでこんな風にしてみた。そのパイプの上にもプリント基板を配置するので、テフロンテープをパイプの上に貼り付けて絶縁対策した。

先日の記事で紹介したが、ワテは3Dプリンタで貼り付けスペーサーを自作した。

その貼り付けスペーサーを早速使ってみる事にした。

写真 自作貼り付けスペーサーを使って基板を取り付ける

貼り付けスペーサーは本当に便利だ。

基板間の配線はピンヘッダーコネクタ式にする

金田式の作法では基板の配線はコネクタなど使わずに、電線で基板同士を直接接続するのが正統派のようだ。

ワテの場合、あとあとメンテナンス作業をやり易くする為に、コネクタ接続式にする事にした。なので金田式DACでは無くて金田式風DACと言う事になる。

下写真のようにAWG24(被覆外径Φ1.0mmくらい)電線、ピンヘッダー、QIコネクタを使って接続ケーブルを作成した。どれも秋月などで購入した部品だ。

写真 ピンヘッダー、QIコネクタ接続式の金田式DSC基板(左)、DAI_DAC基板(右)

ちなみにDSC基板は多数の信号線が出入りする。

  • IoutL+, IoutL-(DAC基板から来る)
  • IoutR+, IoutR-(DAC基板から来る)
  • +7.5V, GND, -7.5V(電源基板から来る)
  • OutputL, OutputR(ボリュームへ接続)

こんなに沢山の信号線を直接電線で半田付けしてオーディオ機器を製作する金田先生は凄いわ。

もし作った機器が正常動作しない場合には、個々の基板の動作確認などする必要があると思うが、全部半田付けしているとどうやって解析するのだろうか?

毎回、半田箇所を外して基板を取り出すのかな?分からん。

QIコネクタコンタクトピンを圧着する

ワテの場合は下写真のエンジニアPA-21圧着ペンチを使っている。

写真 QIコネクタのコンタクトピンをAWG24電線に圧着した

上写真の灰色のシールド線はモガミ 2799 4芯コンソール配線用ケーブルと言うやつだ。

ワテはこの電線をオーディオ機器の配線に良く使っている。

ワテがこのモガミ 2799 シールド線を気に入っている理由は以下の通り。

  • メーター当たり200円前後なので、そんなには高く無い
  • 四芯シールド線なので、XLR5(1:GND, 2:L+, 3:L-, 4:R+, 5:R-)キャノンコネクターの配線には最適
  • 四本の芯線は青、透明、赤、黒の色なのでワテの場合には青L+、透明L-、赤R+、黒R-に割り当てると分かり易い
  • 四本の芯線は26AWGで素線が物凄く細くて多数の素線があるので電気信号が良く通る気分がする(ワテの場合)
  • 芯線の被覆が熱に強いので、半田ゴテを長時間当てても被覆が溶ける事が無い
  • 灰色の外側被覆はカッターで軽く切り込みを入れると、綺麗に抜き取れる
  • 灰色の外側被覆を剥がしたら露出するシールド線が網目構造では無くて、細かい多数の素線が巻き付いている構造なので、シールド線が不要なら簡単に切り取れる。
  • 直径がΦ3.2と細いので扱い易い
  • 適度に硬いので、配線後にはフニャフニャとはグラつかない

などかな。

今回作成した基板は基本的には2.54 mm ピッチで設計したのだが、ピンヘッダ取り付け部分は何故か5.08 mmの間隔にしている場所がある。あまり深く考えずに設計したので。

その部分もコネクタ式にしたいので、下写真のようにピンヘッダの足を一本抜いて 5.08mm 間隔に改造。

写真 2.54 mm ピッチのピンヘッダの足を抜いて 5.08 mm ピッチに改造

今後の反省点としては、使うコネクタを予め決めてから基板を設計するべきだ。

ワテの場合はQIコネクタ(2.54mm)やVHコネクタ(3.96mm)を良く使う。

今回みたいに、深く考えずに 5.08 mm ピッチなどの穴を開けると、あとでややこしいので。

ボリューム部分の配線作業

ボリュームの半田付けを行った。

写真 アルプス製デテントボリュームに配線作業中

ボリュームの配線作業は、事前に実体配線図を描いてから作業すると間違いが無い。また上写真のように必要に応じてマスキングテープを使って配線を押さえておけば半田付け作業がやり易い。

この手の配線作業でよくやる失敗としては、ボリュームを右に回して音量を大きくするつもりが、右に回すと音量が小さくなると言う失敗だ。

そんな失敗をすると半田付けのやり直しが面倒なので、ワテは事前に実体配線図を描いて絶対に間違えないようにしている。

下写真はボリューム電極に電線を半田付けする時に実体顕微鏡を使って拡大している様子だ。

写真 実体顕微鏡で見たボリューム電極と半田付け前の電線

最近では実体顕微鏡無しでは半田付けが出来ないワテである。

写真 四本の信号線がばらけないように熱収縮チューブで束ねる

昨年思い切って購入した白光の半田ステーションFM-206には上写真のホットエアーが標準付属だ(ただし先端ノズルは好みの直径のやつを別途購入)。熱収縮チューブを100円ライターで炙る必要も無くなったので作業性が格段に向上した。

 

実体顕微鏡を使いながら、配線作業を進める。

写真 実体顕微鏡を使いながら配線作業を進める

それにしても金田式のオーディオ機器は配線がややこしい。そんな作品を何十年にも渡り300種類近く設計して自ら製作されて雑誌記事を執筆されている金田明彦先生は尊敬するわ。

オーディオ自作業界の鉄人と言っても過言ではない。

やっぱり「継続は力なり」と言う諺は正しいと思う。

ワテも見習いたい。

配線完了した金田式DCプリアンプ with 金田式DAC(No. 281)

下写真のようにA4サイズシャーシ(内部高さ54mm)の中に六枚のプリント基板やカットコアトランスを配置した。

これらのプリント基板は全てPCBWayさんに発注した黄色レジスト基板なのだが、見た目の色合いが金田式で使われるサンハヤトの紙フェノール製プリント基板に似ている。

その結果、下写真のようにワテ自作の金田式風アンプは、見た目だけは完璧に金田式と言っても良いだろうw

写真 完成した金田式DCプリアンプ with 金田式DAC(No. 281)

雑誌記事では光デジタル入力や同軸テジタル入力をスイッチで切り替える方式だが、ワテの場合は同軸デジタル入力のみにした。

ただし光デジタル入力端子(TOSLINK)も有るほうが便利なので、今後、TORX177L(デジタルオーディオ用光受信モジュール)を購入して追加しようかなと思っている。

写真 金田式DCプリアンプのフラットアンプ部分

金田先生の製作記事では確かダイエイ電線とかモガミ電線を使って、かつ、電線に印字されているMOGAMIなどの文字の向きを見て電線の配線向きを決めるようだ。

まあワテの場合は、それは真似しない。理由は面倒なので。要するに手抜きだ。

写真 金田式DCプリアンプの±35V電源基板(左)、金田式DAI_DAC基板(右)

何度も言うけれど、やっぱり専用基板は手軽だし、部品を半田付けするだけで誰でも簡単に完成するので、もうやめられない。

ある種の中毒症状かも知れない。何のこっちゃw

写真 金田式DCプリアンプ with 金田式DAC(No. 281)完成

と言う訳で、先日の週末の一日を利用して一気に配線作業を終える事が出来た。

金田式アンプを作っている人のブログなどを見ると、完成までに数年掛かりと言うような例を良く見る。それが専用基板を使うと基板への部品半田付けに一日、配線作業に一日、合計二日で完成するのだ!

金田式DCプリアンプ with 金田式DAC(No. 281)の音を聴く

さて、金田式DCプリアンプに組み込んだ金田式DAC(No. 281)であるが、配線作業は完了したが正常動作する保証は一切無い。

現状では、以下の基板は正常動作確認済だ。

  • フラットアンプ基板(レストアしたDCプリアンプ)
  • ±35V電源基板(レストアしたDCプリアンプ)
  • ±7.5V電源基板(LM317, LM337使用)
  • +5, +3.3V電源基板(三端子レギュレーター使用)

なので、以下の残り二枚の基板

  • DAI, DAC基板
  • DSC基板

が動けば音が出るはずなのだが。煙が出る可能性すらある。

半固定抵抗を回して出力オフセットをゼロにした

とりあえずプリアンプの出力端子にテスターを繋いでオフセット電圧を計測してみた。

その結果、ボリュームを右に回すとRチャンネルはオフセットが正電圧で大きくなる方向に変化した。Lチャンネルは負電圧が大きくなる方向に変化した。

で、試しにDSC基板の半固定抵抗を回してみたら、それらの電圧変化がゼロになるポイントが有ったので、オフセット電圧をゼロに合わせた。それでいいのかな?

実は、調整方法は雑誌の記事を詳しく読んでも良く分からなかったので、適当にやってみたのだ。

さて、いよいよ動作確認だ。

パソコンの同軸デジタル音声出力を繋いで音出し実験

ワテが普段使っている自作パソコンには同軸デジタル音声出力端子は無くて、光デジタル出力端子のみだ。これだと音出し実験が出来ない。

待てよ。今は使っていない古いパソコンを見たら背面に同軸デジタル音声出力端子が付いているのを発見。

で、ディスプレイ、キーボード、マウスなど探してきて接続して電源を入れたらWindows XPが起動し始めたが、ライセンスが切れているのか、あるいは、OSが壊れているのか分からないがエラーで起動できない。

そこでWindows 7のDVDを持ってきてWindows 7を新規インストールした。

Win7 ==(同軸デジタル)==金田式DAC==金田式DCプリ==ぺるけ式ミニワッター19V == SP

こんな風に接続しておいて、Windows Media Playerで付属のサンプル音楽を再生してみた。

その結果、スピーカーから音が出たぞ!

おお~

それも行き成りノイズも無く、何と言うか癖の無い素直な音だけれど、力強い感じで鳴っているぞ。

おお~、ええ感じや!

TSSOP 28ピンの表面実装ICを手半田で仕上げていたので、その辺りの半田不良なども有り得ると思っていた。

あるいは、KiCadを使った基板設計で、何かうっかりミスをやっていた可能性も有り得るだろう。

あるいは、複雑な配線作業で何か間違えているかも知れない。

そういう色んな失敗の可能性があるので正常動作するかどうか半信半疑だったのだが、一発で動くとは思わなかった。

完璧や!

±7.5V電源のLM317, LM337が猛烈に発熱、そりゃそうか

行き成りいい音が出たので浮かれていたら、何か焦げ臭いぞ!?

で、基板の上空に手をかざしてみたらDSC基板に接続している±7.5V電源基板が猛烈に発熱!

可変三端子レギュレーターLM317とLM337が燃えるくらい熱いぞ。

よく考えてみたらこの基板の入力は±35V電源だ。

と言う事はプラス側もマイナス側も共に 27.5V の電位差を熱として放出しているわけだ。

DSC基板ではどれくらいの電流が流れているのかは未確認だが、仮に200mAだとしてもLM317からは5.5W の熱エネルギーが出るのか?

電力P = 電圧V * 電流I = 27.5V * 0.2A = 5.5W

下表はLM317のデータシートからの引用だ。

引用元 LM317 Datasheet

ワテが使ったのはLM317 KCS(TO-220)だと仮定すると、上表から

RΘ(JA) = Junction-to-ambient thermal resistance = 23.5℃/W

だ。そうすると5.5Wの電力を消費すると、温度上昇は

23.5 ℃/W  x   5.5 W = 129.25 ℃

となるのか?

周囲温度(ambient temperature)を30℃だとしても、合計すると約160℃。

これは下表のLM317 Absolute Maximum RatingsのTj(Operating virtual junction temperature)150℃を超えるぞ!

引用元 LM317 Datasheet

と言う事は、もし300mA流れると8.25Wの発熱なので

23.5 ℃/W  x   8.25 W = 193.875 ℃

これに周囲温度30℃を足すと224℃くらい。

要するにLM317やLM337が直ぐに壊れると言う事か。

どうするかな。大型放熱板を付けるかな。

まとめ

ワレコ

最後に紹介した電源の発熱問題は早急に何らかの対策が必要だ。

それにしても、一発で音が出るとは思わなかった。

やっぱり専用基板の威力は凄いわ。

KiCadに入力した回路図が間違っていない限りは、それを使って設計したプリント基板も間違いは入り込まない。

その事は頭では分かっていても、実際にそのプリント基板を使って製作した電子回路が一発で正常動作するのは驚きだ。

別の記事で紹介しているがワテは、十年くらい前にその当時の無線と実験に掲載されていた金田式DACを自作したのだ。ユニバーサル基板に7本撚り線で手で半田付けする金田式の正統的な手法で数枚のプリント基板は完成したのだが、配線作業が億劫になりその後、数年間放置。そして数年後に製作を再開して、約七年越しくらいで完成させた記憶がある。

それ以降、正直なところ、もう金田式のオーディオ機器の製作はやるつもりは無かったのだ。でもたまたま本屋さんで立ち読みした無線と実験にPCM1794Aを使ったDAC製作記事を見付けて、手持ちにPCM1794Aが有ったので、再び最新の金田式DAC製作に挑戦したのだ。

今の時代、フリーなKiCadなどの電気系CADを使えば誰でも基板を設計出来る。

そのガーバーデータを基板製造業者さん(今回はPCBWayさん)のサイトにアップロードすれば一週間後に自宅に両面スルホール基板が届くのだ。必要なら四層基板とか六層基板なども個人でさえも製作出来る時代なのだ。

今後の予定としてはLM317/LM337発熱問題の対策を考えたい。

(続く)

 

スポンサーリンク
コメント募集

この記事に関して何か質問とか補足など有りましたら、このページ下部にあるコメント欄からお知らせ下さい。

DIYエレクトロニクスオーディオ半田付け
スポンサーリンク
warekoをフォローする
スポンサーリンク
われこ われこ

コメント