熊本市の大手製薬会社
一般財団法人 化学及血清療法研究所
通称「化血研」が40年に渡って、血液製剤などを国が承認した製造方法とは異なる方法で作っていた問題が世間を騒がせている。
驚くべきその手口は、まず、2種類の製造記録を作成する。
- 実際の製造記録は明朝体
- 国に提出する偽造書類はゴシック体
で印刷していたそうだ。
また、過去の製造記録を偽造する場合には、筆跡が似ている職員が手書きのサインをするなどの手の込みようだ。
さらに驚いた事に、最近作った書類を古く見せる為に、紙に紫外線を照射して劣化させるなどの驚くべき手口が用いられていたそうだ。
まあ、薬剤製造の大手メーカーなので、紫外線照射の機械などは社内にたくさんあるのだろうと思う。
前代未聞の不祥事とは、こういう事件の時に使う言葉のように思う。
こんな物凄い不正隠ぺい偽造工作をやっていた事も驚きだが、もっと驚きなのは、40年間もこんな事をやっていて、今まで発覚しなかった事が驚きだ。
正義感のある社員が内部告発するなどの行動に何故出なかったのだろうか?2015年現在2000名程度の職員がいるようだが、一人くらい居なかったのだろうか?
これだけ組織的に大がかりな不正隠ぺい工作なので、この事実を知っている職員は数名程度などと言う事は無いはずだ。あくまで根拠の無い推測であるが、最低でも数十名、あるいは100名くらいは不正工作を知っていたと思うのだが。
それにもかかわらず40年も発覚しなかったとは驚きだ。
では、今回、何故発覚したのか?気になる。
熊本化血研の血液製剤不正製造偽造隠蔽工作問題を調べる
不正工作が発覚した理由
報道によると、化血研は2014年5月に血液製剤の一つで期限切れの原材料を使用したとして国の調査を受けた。その件に関して、当時の部長は「内部告発の可能性が高く、これ以上問題を抱えきれない」と常務理事に相談したらしいが、その後も不正製造を続けていたらしい。
で、2015年5月に厚労省の調査が入り、化血研が設置した第三者委員会が従業員に聞き取り調査などをした結果、これまでの40年間に渡る不正隠ぺい工作の手口の全貌が判明したようだ。
日本人大丈夫か?
日本と言う国は、こんな国だったのか?
日本の行く末が心配になるのはワテだけでは無いだろう。
ところで、
一般財団法人とは?
一般財団法人とはなんやねん?
と思った人も多いだろう。
ワテも気になるので早速調べてみた。
ネットの情報を総合すると、一般財団法人は株式会社とよく似ているのだが、一番の違いは、
株式会社は「営利活動」を行う法人
一般社団法人は「非営利活動」を行う法人
ということらしい(法律上の分類では)。
しかし、
「非営利活動」を行う法人 = 儲けてはいけない
という意味では無くて、
「非営利活動」を行う法人でも利益を出しても良いのだ。
このあたりが法律用語と一般常識との違いで分かりにくい点だと思う。
では、「非営利活動」とは何かと言うと、「利益分配をしてはいけない」という意味らしい。
つまり、株主もしくは設立者に配当を出してはいけないのだ。
あくまで配当は禁止なので、代表者に給料を出すのは問題ないらしい。
と言う事で、一般財団法人と株式会社の最大の違いは、
一般財団法人 株主に利益を分配できない
株式会社 株主に利益を分配できる
と言う事らしい。なお、ワテの理解なので間違っているかもしれない。
さて、この化血研では、
- インフルエンザ
- 4種混合
- 日本脳炎
- 肝炎
などのワクチンで、大きなシェアを持っている。製造が滞ると病気の患者さんなどにも影響が出ると思うので、いずれにしても早く解決して欲しい事件だ。
その気になる化血研の場所と地図を調べてみた。
化血研の場所と地図
正式名称 一般財団法人化学及血清療法研究所
英語名称 The Chemo-Sero-Therapeutic Research Institute
略称 化血研
組織形態 一般財団法人
〒860-8568
熊本県熊本市北区大窪一丁目6番1号
人数 1927人
理事長 宮本誠二
設立年月日 1945年12月26日
前身 熊本医科大学実験医学研究所
われこマップで見る化血研
Googleストリートビューで見る化血研
正面玄関の写真が無いようなので、この写真は裏門だと思う。
Googleマップで見る化血研
まとめ
ワテの場合、熊本には一回だけ行った記憶がある。
もうかなり前だ。
覚えているのは、熊本ラーメンを食ったくらいかな。
どこのお店だったのかはすっかり忘れてしまったが。
確か、博多から電車で熊本まで行った気がするが、殆ど記憶にない。
コメント