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【ワレコのDIY】実体顕微鏡のスタンドを作った【レールで前後に伸長】

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写真 実体顕微鏡のスタンドを作る計画を立てている人(イメージ)

電子工作をする場合に、実体顕微鏡があると便利だ。

最近のワテは老眼気味なので、近いところは良く見える。

しかしながら、半田付け作業をしている時には半田ごての先端に目を近づけると危険だ。

それに、いくら近視だと言っても裸眼で見るのには限界がある。

そんな場合に便利なのが実体顕微鏡だ。

ワテの場合、以前、中古の実体顕微鏡がスタンド付きで安かったので買っていた。

でもそのスタンドはパーツが欠品していてスタンドとしての機能が使えない。

だから値段も安かった。

その為に、実体顕微鏡を使う時には手で支えて対象物を拡大して見ていたのだが、それだと非常に不便。

当記事では、このゴールデンウイークを利用してDIYで実体顕微鏡のスタンドを作成したのでその過程を紹介したい。

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市販の実体顕微鏡の紹介

オリンパスやニコンの実体顕微鏡が有名だ。

でもそれらの専門光学機器メーカーの製品は個人で購入するには値段が高い。

安くても10万円くらい。普通は20万~50万円くらいするだろう。

倍率はズーム式になっていて、

  • 接眼:10x
  • 対物:0.8~5x (連続ズーム方式)
  • 総合倍率:8~50x

くらいが一般的だ。

ネット通販で実体顕微鏡を買う

最近では、ネット通販でも手軽に実体顕微鏡を購入する事が可能だ。

この製品なんて二万円以下の価格だ。

NIKONの実体顕微鏡も安い

次はニコン。

このニコンの製品の場合、

ニコンネイチャースコープ「ファーブルシリーズ」

と言う名前なので、野山で植物、昆虫などを観察するのが主な用途だ。

でも、自宅で電子工作に使っても良いだろう。

その場合、何らかの照明を自分で用意する必要がある。

いずれにしても光学機器の名門ニコンの実体顕微鏡がこんなに安い値段で買える時代になったのか。

工具メーカー ホーザン株式会社

HOZANは工学系の人なら知らない人は居ない老舗の工具メーカーだ。

ニッパ、ラジオペンチ、半田ごてその他、多数の商品がある。

鮮やかな水色のグリップが特徴的だ。

そのHOZANからも実体顕微鏡が販売されている。

 

特徴としては、緑色の導電性のカラーマットが敷いてあり、またアース線も付いているので静電気に弱い電子部品を扱う場合も安心だ。

また別売りのLEDリング照明を付ければより鮮明にサンプルを観察する事が可能になる。

それ以外にも多数のオプションが用意されている。

ホーザン(HOZAN) フレキシブルアーム

まあ、ワテの場合も予算があればこう言うフレキシブルなアームに実体顕微鏡を取り付けて使いたい。

こう言うフレキシブルアームに実体顕微鏡を取り付けて使うと、自由に好きな場所を顕微鏡で観察できるのでとても作業し易い。

難点は、個人で購入するには値段が高い。

ドイツの名門ライカ(LEICA)

ライカの実体顕微鏡をアマゾンで買えるとは思ってもいなかった。

それも安いぞ。

ライカ(LEICA) 実体顕微鏡 倍率10倍・30倍 LED照明付 ES2
ライカ マイクロシステムズ
価格: ¥ 37,544(2018/5/2現在)
コンパクトながら、高い光学性能で明るくクリアな見え。立体視可能なライカの実体顕微鏡

  • 倍率: 10×および30×の2段階切替
  • 観察角度: 60°
  • 作動距離: 100mm
  • 照明: LED落射および透過照明

差動距離(ワーキングディスタンス WD)も100ミリと長いし、LED落射および透過照明付きだ。

それで3万円台。

個人で購入するには安くは無いが、ライカの光学機器の値段としては格安だと思う。

ワテの感覚では、「ライカの実体顕微鏡」と言えば、安くても30万円、普通に100万円くらいする印象があるからだ。

ライカ好きの人にはお勧めの実体顕微鏡だ。

中古ニコン実体顕微鏡用のフレキシブルスタンドを作る

写真はこの後で紹介するが、ワテが中古で入手したニコンの実体顕微鏡は以下の通り。

  • ニコン実体顕微鏡本体 SMZ-2B
  • スタンド(メーカー不明)

値段は幾らだったか正確には覚えていない。

確か、顕微鏡本体とスタンドのセットで1万円台だったと思う。それも1万円台前半だったかな。

そのメーカー不明のスタンドであるが、下図のCGで示すようにベースとなる板の部分が無いのだ。

なので、このリングの部分に実体顕微鏡を取り付けると重みで倒れてしまう。

従って、実体顕微鏡を使う場合には、このスタンドは使わずに実体顕微鏡の本体を手で支えて対象物を観察するなどと言うアクロバティックな観察をしていた。

でもそれだと面倒。

どうにかしてちゃんとしたスタンドを作成したい。

スタンドの検討

まあ、普通に底板を作成してこのスタンドをボルトで固定すれば良い。

鉄板でも良いし、あるいはアルミの6ミリ前後の板でも良いだろう。

あるいは、木製でも良い。

そうすれば上で紹介したHOZANその他の一般的な実体顕微鏡のスタンドと同じ構造になる。

まあこんな感じ。

この方式は無難ではあるが、作業机の上に置いていると使わない時には邪魔になると言う欠点がある。

フレキシブルアーム方式

それを解決するには、フレキシブルアームだ。

例えば以下のような製品を購入して、その先端に実体顕微鏡のスタンドを取り付ければ良い。

 

 

あるいは、本格的なモニターアームならこんな感じ。

上図のようなモニターアームなら10キロ前後の重たい液晶テレビや液晶ディスプレイを支える事が出来るので、実体顕微鏡程度の重さなら問題なく支える事は可能だ。

それで、ワテも当初はこう言うモニターアームの中古品をヤフオク辺りで入手して改造して実体顕微鏡用のフレキシブルアームに改造する案を考えた。

まあ、やれば出来るとは思うのだが、難点は好きな位置でピタッと止まるかどうかが分からない。

観察中にグラグラすると使い辛いだろう。

理想的には、観察したい場所に実体顕微鏡をひょいと動かせばその位置でピッタリと止まる。

そして、重みで勝手に動くなどもない。

そう言うモニターアーム式のスタンドを作成出来れば使い易いだろう。

と思って探していたら、既にそんな商品があった。

松電舎 ズーム式実体顕微鏡(スムースアーム付) AFN-405

まあ、ワテが作りたいと思っていたような構造のフレキシブルアーム式の実体顕微鏡スタンドだ。

値段は10万円くらいなので、個人で購入するには値段が高いなあ。

さて、少し検討して別の方式でやる事にした。

引き出しのスライドレールを利用した実体顕微鏡スタンド

下図が設計図だ。

先日から使い始めたRhinocerosと言う3次元のモデリングソフトソフトで作成してみた。

使い易いので最近ではちょっとした設計図は全部Rhinocerosで作成している。

三次元で作成出来るので、他の部分との干渉の有無、作成した後の寸法の測定など、簡単に出来るのでとっても便利だ。

難点は、90日お試し版なので、90日後には購入するかなあ。20万円くらいするので、簡単には手が出ない。まあそれは90日後に考えよう。

上図がワテが考えたスライドレール式の実体顕微鏡スタンドだ。

特徴としては、スタンドを逆さまに取り付ける。

引き出し用のスライドレールを利用する

先日、近所のホームセンターに棚自作用に合板を買いに行った際に、店内を徘徊していて見付けたのが引き出し用のスライドレールだ。

棚製作記事はこちら。

【ワレコDIY】材料費2200円で棚を自作【丈夫・簡単・ホームセンター活用】
写真 これからホームセンターに材木を買いに行くDIY女子(WarekoTVのアナウンサーか?) ワテの場合、DIYで物作りが好きだ。 最近作ったものは、 電機系 サーキットブレーカー付きコンセントボックス 電気回路系 ぺるけ式秋月USB-D...

二本セットで300円くらいなので安い。

二本セットになっていて、自作で引き出しを作成する事が出来る。

注意事項としては、左右が全く同じ構造かと思ったら、左右で部品形状が若干異なるのだ。

なので取り付け時には、左右を間違えないようにする必要がある。

ワテが買ったのは400ミリ伸長するタイプだ。

あとはツーバイフォー(2×4)の木材や5.5ミリ合板などを適当に買って来て下の写真に示すようにDIYで作成した。

上写真は、引き出しレールが収納されている状態

 

それを引き延ばすと最大400ミリ伸びる。下図は200ミリ程度伸ばした状態。

このように、作業台の上に置いたパーツを移動する事無く、実体顕微鏡側が前後に伸縮するので、見たい場所を簡単に観察できる。

かつ、引き出しの部分には、ドライバー、ピンセット、ラジオペンチなどの小物を置く事も可能だ。

ちなみに、ブレッドボード上にあるのは、ラッチングリレーとその駆動回路だ。

プリアンプの入力切り替えをリレー式でやってみようかなあと思ってブレッドボードで試作してみた。セットとリセットの2コイル式のラッチングリレーだ。

ロータリースイッチを回転させてセット信号とリセット信号を生成する構造にした。

いい感じで動くので、今度いつか作成する予定のぺるけさん式プリアンプにはこのリレー式のインプットセレクターを実装したいと思っている。

重みで浮き上がるのを防止する

なお、レールを目一杯引き出すとその重みでレール本体が浮き上がる。

それを防止する為に、背面には棚板に引っ掛ける構造にした。

この辺りも全部ツーバイフォーの木材などで現物合わせで加工した。

ちなみに、上図の棚板の裏側にはLEDバー照明を貼り付ける予定だ(その後、実際に貼り付けた)。

ワテが使っているのは、これでは無いが、似た様なやつ。

それでも暗い場合には、リング型の照明を作成してSMZ-2Bに取り付ける予定だ。

まとめ

2018年のゴールデンウイークを利用して、実体顕微鏡のスタンドを作成した。

作業棚の上に載せられる構造にして、引き出し用レールを応用して作成した。

使わない時には奥に収納できるので作業台が有効に利用出来るメリットがある。

また、作業台の上には実体顕微鏡のスタンドなどが一切無いので、そう言う点でも作業性は良い。

今回製作したのは前後方向に伸縮する構造だが、追加で、左右方向にもスライドする構造にすればより汎用性が高まるかもしれない。

まさにXYステージのような構造だ。

でも、そこまでやるのは面倒なので今回は中止。

これでワテのDIY環境が一層使い易くなった。

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先日、以下の記事で紹介した実体顕微鏡と自作スタンド(レール伸縮式)であるが、スタンドを製作したおかげでかなり使い易くなった。 写真 実体顕微鏡用の自作スタンド(レール伸縮式) ところが、リング照明が付いていない。 現状では、部屋の天井照明の...
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