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【ワレコの調査】圧着工具まとめ【①裸圧着端子・スリーブ用 ②絶縁被覆付 閉端接続子用 ③絶縁被覆付 圧着端子・スリーブ用 ④リングスリーブ用】

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ワレコ

圧着工具の種類を調査してみた。

では本題に入ろう。

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電子工作をやるなら圧着工具も持っておきたい

下写真中央の赤色グリップの工具がワテが所有している圧着工具の一つだ。

写真 ロブテックス製の裸圧着端子・スリーブ用圧着工具(中央)

ワテの場合は上写真中央の赤色グリップのロブテックス(エビ印) ミニ圧着工具AK2MAを使う事が多い。

この圧着工具では以下のような裸タイプの圧着端子・圧着スリーブをカシメる事が出来る。

圧着したあとで、必要なら下写真のような絶縁キャップを被せておくとより安全だし、見た目も良くなる。

と言う事で、電子工作をやるならこの裸圧着端子・裸圧着スリーブ用の圧着工具を一つ持っておくだけで、作業がやり易いし作品の完成度も上がる。

 

さて、ホームセンターやネット通販サイトで圧着工具を見ると、グリップの色が赤、青、黄色など色々ある。

  • グリップの色はどんな意味があるのか?
  • グリップの色の意味は、各メーカー共に同じなのか?(業界統一規格でもあるのか?)
  • グリップの色が二色(赤青、赤黄)の圧着工具もあるが、それには一体全体どんな意味があるのか?

もう訳分からないので、圧着工具とグリップの色の関係などを調査してみたのだ。

四種類の圧着工具

圧着工具の有名ブランドと言うと、ワテが知っているのは以下の通り。

  • マーベル
  • ロブテックス(ロブスター、エビ印)
  • ホーザン
  • ツノダ
  • ジェフコム(DENSAN)

などかな。まだ他にもあると思うが。

この中でマーベルさんのサイトのデータを参考にさせて頂いて、圧着工具を四種類に分類してみた(下表)。

  ①裸圧着端子・スリーブ用 ②絶縁被覆付 圧着端子・スリーブ用 ③絶縁被覆付 閉端接続子用 ④リングスリーブ用
圧着端子種類
マーベル

MH-3S

MH-155

MH-125

MH-7S
ロブテックス ロブテックス(エビ) 裸圧着端子用圧着工具 使用範囲 5.5・8・14・22 AK22A
ロブテックス エビ 絶縁被覆付圧着端子用使用範囲0.3・0.5・1.25・2・3.5・5.5 AK112MA
ロブテックス 絶縁被覆付閉端接続子用圧着工具 使用範囲CE1・2・5・8 AK28A
ロブテックス 圧着工具(リングスリーブ用) AK17A
ホーザン ホーザン(HOZAN) 圧着工具(裸圧着端子・裸圧着スリーブ(B・P)用) 圧着ペンチ 適応サイズ1.25/2/5.5/8 P-75
ホーザン(HOZAN) 圧着工具(絶縁被覆付圧着端子用 ) 圧着ペンチ 適応サイズ0.3/0.5/1.25/2 P-743
ホーザン(HOZAN) 圧着工具(絶縁閉端子用) 圧着ペンチ コンパクトながら軽い握りで圧着可能 サイズCE1/2/5 P-736
ホーザン(HOZAN) 圧着工具 リングスリーブ用 電気工事士試験に JIS C9711 適合品 成形確認機構付 適応サイズ:「小(1.6×2を含む)」「中」 P-738

表 マーベルさんのサイトにある四種類の圧着工具と他社同等品の例

このように表に分類してみて分った事は以下の通り。

  • ハンドル色が黄は調べた範囲ではどのメーカーでもリングスリーブ用に決まっている
  • ハンドル色が青や赤は各社バラバラなので統一性は無い
  • ホーザンは赤ハンドルの圧着工具は無い(調べた限りでは青か黄のみ)
  • ハンドルが二色(赤青、赤黄)タイプがあるのはマーベルのみ

と言う事で、ハンドルの色と圧着出来る端子の関係は殆ど無い事が分った。

リングスリーブ用圧着工具はハンドルはJIS規格で黄色のみ

唯一、リングスリーブ用圧着工具はハンドルが黄色だ。

これはJIS規格で決められているようだ。

 https://kikakurui.com/c9/C9711-1997-01.html

日本工業規格 JIS C 9711-1997 屋内配線用電線接続工具 Compression tools for wire connectors of interior wiring

上記サイトの12ページから引用すると以下の通り。

9. 表示 製品には,見やすい箇所に容易に消えない方法で,次の事項を表示しなければならない。

(1) 一体式工具(手動片手式工具,手動両手式工具,手動油圧式工具,電動機械式工具及び電動油圧式工具)

(a) 製造業者名又はその略号

(b) 手動片手式工具及び電動機械式工具で,スリーブE形に使用するものには“リングスリーブ用”を表示する。さらに,リングスリーブ用のものの握り部分には黄色で色別表示を施し,リングスリーブ用以外のものには,黄色又はこれと紛らわしい色を表示してはならない。

(c) 端子並びにスリーブB形及びP形に使用するものには“圧着端子用”を表示する。

引用元 日本工業規格 JIS C 9711-1997 屋内配線用電線接続工具

注: 下線はワテが入れた

なるほど、そう言う事か。

以下では、マーベルさんの製品写真をもとに、四種類の圧着工具を紹介したい。

①裸圧着端子・スリーブ用

マーベルさんの裸圧着端子・裸スリーブ用の圧着工具は下写真のように八種類もある。

     

MH-3S

MH-5

MH-5S
     

MH-8

MH-14

MH-22
     

MH-38

MHK-60
 

写真 マーベルの裸圧着端子・裸スリーブ用の圧着工具

これらの圧着工具で圧着出来る端子・スリーブの表もマーベルさんから引用させて頂く。

表 マーベル圧着工具で圧着できる端子・スリーブ一覧(リングスリーブは除く)

裸圧着端子・裸スリーブで、もし上表の全ての呼び径(0.3, 0.5, 1.25, 2.0, ・・・, 60)を圧着したい場合には、マーベルさんの工具なら例えば以下の四つを買えば良いのかな。

裸圧着端子・スリーブの全ての呼び径 マーベル製品の例
0.3, 0.5, 1.25, 2.0, 3.5 MH-3S
    1.25, 2.0, 3.5, 5.5 MH-5S
            8, 14, 22, 38 MH-38
               22, 38, 60 MHK-60

表 裸圧着端子・スリーブの全ての呼び径(0.3, 0.5, 1.25, 2.0, ・・・, 60)を圧着したい場合の工具の例

でもまあ個人で呼び径38や60の裸圧着端子を圧着する事は滅多に無いだろう。自動車DIYでサブバッテリーシステムを組んで車中泊で利用するなら、呼び径22(※ 許容電流110A)あたりの太い電線の圧着が必要になる事はあるとは思うが。

※ 引用元 http://www.cvt-cable.net/kyoyou.html

現実的には電子工作の用途なら呼び径0.3, 0.5, 1.25, 2.0, 3.5, 5.5が圧着できると殆ど足りると思う。

その場合にはワテが使っているロブテックス製品AK2MAが一丁あればこれらの呼び径に対応しているのでお勧めだ。

②絶縁被覆付 圧着端子・スリーブ用

「絶縁被覆付 圧着端子・スリーブ」は、下写真のような製品だ。

これらの圧着に使うのが、マーベルさんの場合なら下写真の圧着工具になる。

適用サイズ:0.3、0.5、1.25、2

MH-032

適用サイズ:1.25、2、5.5

MH-155

表 マーベルさんの「絶縁被覆付圧着端子・スリーブ」用圧着工具

なお、これらの圧着工具のハンドルがなぜ二色なのかその理由は不明だ。

例えばHOZANの「絶縁被覆付圧着端子・スリーブ」用圧着工具と圧着出来る絶縁被覆付圧着端子やスリーブの例は以下の通り。

ホーザン(HOZAN) 圧着工具(絶縁被覆付圧着端子用 ) 圧着ペンチ 適応サイズ0.3/0.5/1.25/2 P-743
ホーザン(HOZAN) 圧着工具(絶縁被覆付圧着端子用 ) 圧着ペンチ 適応サイズ0.3/0.5/1.25/2 P-743

表 HOZAN「絶縁被覆付圧着端子・スリーブ」用圧着工具と対応している絶縁被覆付圧着端子やスリーブの例

つまり絶縁被覆付圧着端子やスリーブは、絶縁材料の色が赤青黄透明の四種類があるのだ。

なのでそれらの色を使ってマーベルさんはハンドルグリップの色を二色にしているのかも知れない。

いずれにしても、マーベルの圧着工具のハンドルグリップの色が二色の理由が判明したらここに追記したい。

ちなみに、下写真のロブテックスの製品なら使用範囲0.3・0.5・1.25・2・3.5・5.5 と広いのでこれ一丁あれば上写真のマーベルさんの二丁に相当する機能を持っている。

③絶縁被覆付 閉端接続子用

「絶縁被覆付 閉端接続子」とは下写真のような製品だ。

これらの圧着に使うのが、マーベルさんの場合なら下写真の圧着工具になる。

適用サイズ:CE-1、CE-2、CE-5

MH-125

適用サイズ:CE-1、CE-2、CE-5、CE-8

MH-128

表 マーベルさんの「絶縁被覆付 閉端接続子」用圧着工具

もし上写真のどちらかを買うなら、右のMH-128を買っておけば適用サイズが広いので良いだろう。

④リングスリーブ用

マーベルさんのリングスリーブの圧着工具は以下の通り。

 

MH-7S

MH-17S

表 マーベルさんのリングスリーブ用圧着工具

リングスリーブの圧着作業は電気工事士試験にも出る。

仕事で電気工事をやっているなら別だが、個人で圧着工具を何丁も買う事は無いと思うので、もし一丁買うなら右のMH-17Sを買っておけば1.6×2、小、中、大の四サイズに対応しているので良いだろう。

ちなみに「1.6×2」とは1.6mm電線を2本接続するときに使うダイスだ。「1.6×2小」などと表記される事もある。(ネット情報から)

なので1.6mm電線を3本以上接続する場合や、2.0mm電線を1.6mm電線と接続する場合には使ってはいけない。その時には小、中、大から適切なダイスを選ぶと良い。

電設資材事業、産業機器事業の大手の因幡電機産業株式会社さんのサイトに分かり易い表があったので以下に引用させて頂く。

表 リングスリーブ圧着に使うダイス種類と電線の関係
引用元 https://www.inaba.co.jp/jappy/assets/pdf/catlg_2018A-4.pdf

電気工事士試験を受ける人はこれくらい暗記しておくと良いだろう。

まとめ

ワレコ

疑問が解消するとスッキリする。

どんな問題でも一つずつ解決していけば、結果が得られるのだ。

千里の道も一歩から

当記事では圧着工具について調べてみた。

マーベルさんのサイトには四種類の圧着工具が紹介されている。

結論としては、ハンドルの色が黄色のものはJIS規格でリングスリーブ用と決まっている。

それ以外の色に関しては、特に法律などで決まりは無いようだ。

あと、注意事項としては圧着工具にはJISマーク入りとJISマークが無い物の二種類がある。

ワテが少し調べた限りではJIS規格外の端子を圧着出来る圧着工具はJISマークが入らないようだ。

JISマークの有無に関係無く機能的にはどちらの圧着工具を使っても問題無く圧着は出来るが、業務で使う場合にはJISマーク入り工具を使用することが求められる場合もあるようなので、その辺りを考慮して購入すると良いだろう。

以下、ワテお勧めの圧着工具だ。

①裸圧着端子・裸スリーブ用

上写真のロブテックス製品なら呼び径0.3, 0.5, 1.25, 2.0, 3.5, 5.5が圧着できるのでお勧めだ。ワテも使っている。ただしJISマークは付いていない。

上写真のロブテックス製品は呼び径1.25, 2.0, 5.5しか圧着できないが、これはJISマーク入りだ。

 

②絶縁被覆付 圧着端子・スリーブ用

上写真のロブテックス製品は使用範囲0.3・0.5・1.25・2・3.5・5.5 と広いのでお勧めだ。

 

絶縁被覆付 閉端接続子用

上写真のマーベルの製品なら適用サイズ:CE-1、CE-2、CE-5、CE-8なのでお勧めだ。

④リングスリーブ用

上写真のマーベル製品なら適用リングスリーブ(1.6×2、小、中、大)の四サイズに対応しているのでお勧めだ。

ロブテックス、ホーザン、ツノダのリングスリーブ用圧着工具製品は以下の通り。

リングスリーブ用圧着工具は電気工事技能試験必携工具なので、試験を受ける予定の人は一丁買っておくと良いだろう。

(続く)

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