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【ワレコの電子工作】金田式No. 128オールFETスーパーストレートパワーアンプ半田付け完了し動作確認【PCBWay製基板】

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ワレコ

秋には葡萄が美味い。

葡萄を品種改良してリンゴくらいの大きさの粒に出来ないのかな?

そんな巨大葡萄が開発されたら葡萄好きのワテは食べ捲るぞ。

さて、無線と実験1993年3月号と言う三十年程前の雑誌記事を参考にパワーアンプを自作しているワテであるが、前回まででアンプ基板へのパーツの半田付けはほぼ完了した(下写真)。

写真 金田式No.128 All FET Super Straight Power Amplifier(PCBWay基板)

残す作業は、定電流回路用のJFETの選別と半田付け。

それが完了したら、いよいよアンプ基板の動作確認だ。

一体全体どうなる事やら?

では本題に入ろう。

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差動増幅回路初段の定電流回路用JFETを選別する

無線と実験の記事では、初段定電流回路には2N5465とか言う型番のPch FETが指定されている。

図 金田式No. 128 オールFETスーパーストレートパワーアンプ回路図(KiCad)

上図の左下あたりにあるQ3のFETだ。雑誌ではここに使う2N5465は以下の仕様が推奨されている。

2N5465 IDSS=4mA前後が望ましい。

さて、ワテの手持ちには2N5465なんて無いし、ネット検索するとヤフオクにも時々出品されているが、IDSSが4mA前後のやつがタイムリーに出品されるとは限らないし。

それにもし出品されたとしても、一個千円くらいなので高い。

と言う事で、同じPchのJFETでワテの手持ちに沢山ある東芝製2SJ103GRで代替する事にした。

2SJ103のGRランクは仕様書によると IDSS=2.6~6.5mAなので、何個か選別すれば4mA前後のものは得られるだろう。

「ぺるけ式FET & CRD選別冶具(改訂版)」Pch版で2SJ103GR選別

下写真がワテ自作の「ぺるけ式FET & CRD選別冶具(改訂版)」のPch版だ。

写真 「ぺるけ式FET & CRD選別冶具(改訂版)」Pch版で2SJ103GR選別

下写真のように東芝Pch FET 2SJ103-GRは一袋(200個)ある。十年くらい前にサトー電気さんで買ったやつだ。

写真 サトー電気さんで買った東芝Pch FET 2SJ103-GR

上写真のようにニ十個くらいの2SJ103-GRを測定した。

写真 東芝Pch FET 2SJ103-GRのIDSS=4mAを選別中

その結果、下写真のようにIDSS=4.0mA(0.4Vと計測)のものが二個見つかった。

写真 IDSS=4.0mAの2SJ103GRが二個見つかった

ちなみにワテ自作の「ぺるけ式FET & CRD選別冶具(改訂版)」は下写真のようにゼロプレッシャーソケットの二列のどちら側にもFETを挿せる。

写真 二個のFETを挿して同一条件でIDSSやVGSの計測が可能

上写真に於いて、二個のFETを挿して同一条件でIDSSやVGSの計測が可能なのだ。

どちらのFETを計測するのかは、FET1/FET2トグルスイッチで切り替えられるのだ。

と言う事で無事にIDSS=4.0mA(ΔIDSS=0.05mA以下くらい)の二個の2SJ103-GRを選別出来た。

定電流回路に選別した2SJ103-GRを半田付け

早速半田付けだ。

下写真のように定規で高さを計測して、11mmの高さに決めた。

写真 モールド型(TO-92)TRやFETの高さは11mmに揃えた(PCBWay製基板)

なぜ11mmにしたかと言うと、ワテの目で見てバランスが良い高さだったから。

部品の高さに1mm単位でこだわる電子工作界の変人と呼ばれているワテである。

2N5465/2SJ103二刀流基板

2N5465はSDG、2SJ103はSGDの足の並びだ。

下写真のようにワテ設計の専用基板(KiCad設計しPCBWay製)は、2SJ103のSGDの並びを想定している。

写真 2SJ103[SGD], 2N5465[SDG]どちらでも取り付け可能な設計(PCBWay製基板)

しかし、もし代替品として用いた2SJ103で何か問題が出る可能性もあるので、その場合には、オリジナルの2N5465を取り付ける可能性もある。

そこで上写真のようにSGDの三つのスルーホールは一直線に配置するのではなくて、三角形に配置している。

このように設計してあれば、上写真のスルーホールにSDGの並びを持つ2N5465も無理なく取り付ける事が出来るのだ。

つまりまあ二刀流基板と言う事になる。

このようにワテ設計のアンプ基板は、そこまで入念に配慮して設計しているのだ!

写真 半田面から見た2SJ103-GRのSGDの三本足(PCBWay製基板)

電子工作界の超心配性と呼ばれているワテである。

この後、HAKKOの半田ごてを使って2SJ103-GRを半田付けした。

これで全てのパーツの半田付けが完了した。

実験用定電圧電源を使ってアンプの動作確認

さて、電子工作で最大の山場となる動作確認だ。火入れとか言う人も居る。

あるいは火入れ直後に、機器が火を噴いて燃える人も多い。あかんがな。

電源電圧 ±15V で動作確認

この金田式No.128 ALL FET スーパーストレートパワーアンプは、オリジナル製作例では電圧増幅段に±36V、出力段に±30Vを供給する。

一方、ワテの場合にはどちらも±30Vのみを供給する予定だ。

下写真がアンプ基板動作確認の為の配線の様子だ。

ワテ設計のこのアンプ基板は出力段パワーMOS FETやヒートシンクも一体になっているので、シャーシに組み込む前にこのようにユニットとして単体で動作テスト出来るのだ。

写真 アンプ基板に正負電源、入力信号を加えて出力をオシロで観察

このように単体で動作確認が出来るパワーアンプは、メンテナンス性の観点でも完璧な設計と言っても良いだろう。

この実験では、ぺるけ式アンプ試験ワークベンチを使っている。

具体的には10Ωのダミーロードをアンプのスピーカー出力に接続している。

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さて、行き成り±30Vもの電圧を与えると、もし基板に設計ミスが有った場合には抵抗が燃えたりFETがアッチッチになる可能性が高い。

そこで、ワテ所有の定電圧電源を二台使って正負電圧を徐々に印加する事にした。

下写真のように二台の定電圧電源のボリュームを回して徐々に電圧を上げて±15Vまで上げた。

写真 アンプ製作には同じ型番の定電圧電源を二台持っていると便利

電流は正負ともに0.5A程度だが、パワーアンプなので妥当な値だろう。

ワテ設計の専用基板には致命的なミスは無さそうだ。

ここでほっと一安心だ。

もしユニバーサル基板に手配線して自作したアンプだと、火入れ式は一か八かと言う人も多いはずだ。こんな風に一発で正常動作するなんてのは滅多にない(ワテの場合)。

それが、こんなに簡単に正常動作するのだから、やはり専用基板の威力は凄い。

ちなみに上写真の高砂製作所の定電圧電源は新品で買うと結構高いと思うが、かなり以前にヤフオクに大量に出品されていて、運良く二台を低価格で落札する事が出来てラッキーだった。最大240Vまで行けるので、ニ台直列にすれば480Vまで行けるので真空管アンプの実験にも利用できるはずだ。

今後、ワテは真空管アンプも一台作ってみたいと思っている。

下写真のように電源や入力信号を与えている。

写真 電源±15Vと入力信号(1KHz方形波2Vp-p)印加

上写真の配線は下表のように割り当てている。

赤色ミノムシクリップ +15V
青色ミノムシクリップ -15V
黄色     入力信号(1KHz方形波2Vp-p)
白色     GND
緑色フック  GND
赤色フック  出力信号

入力信号(1KHz方形波2Vp-p)

入力信号は1KHzの方形波だ。-1Vから+1Vまでの振幅なので2Vp-pになる。

写真 パルジェネで1KHz方形波を出力

さっそく出力信号を観察してみよう。

写真 上:入力(1KHz)、下:出力

おお~

いい感じで動作しているぞ!

設計上のゲインは (200+2K)/200= 2200/200 = 11倍 だ。

上写真を見ると出力は20Vp-pくらいしか無いので、ゲインは10倍くらいか。

兎に角、一発で動作したのには感動した!

これは幸先いいぞ!

電源電圧 ±30V で動作確認

調子に乗って一気に±30Vまで上げてみた!

写真 電源電圧を±30Vまで上げたが電流は0.6A程度で正常っぽい

入力信号(1KHz方形波2Vp-p)

そして、出力信号をオシロで観察したのが下写真だ。

写真 上:入力(1KHz)、下:出力

上写真を見ると、出力信号は22Vp-pくらいに観察されているので、設計通りゲイン11倍くらいになっているぞ。

かつ一つ前の±15Vの時に見られたオーバーシュートと言うかリンギングと言うか、そう言う信号の乱れも減少している。

ええ感じや~

入力信号(10KHz方形波2Vp-p)

調子こいて入力信号の周波数を10KHzに上げてみた。

写真 入力信号を10KHz(2Vp-p)に変更

その時の出力信号を以下に示す。

写真 上:入力(10KHz)、下:出力

入力信号を10KHzに上げると出力にはリンギングが目立つが、これは接続方法が簡易的なテストフックを使うなどしているからだろう。それと、ぺるけ式アンプ試験ワークベンチ内部の配線も入り組んでいるので、それもリンギングの原因に寄与しているはずだ。

今後シャーシに入れてきちんと配線すれば特性は改善される事が期待される。

と言う訳で、一発で正常動作したのは感動的だ!

その後、残りのアンプ基板も同様にテストしたが、同じような波形を観察できた。

かつ、アンプ出力端子のDCオフセットをテスター計測したところ、0.1Vくらいの電圧が観察された。

この時点では差動増幅回路初段の50Ω半固定抵抗は未調整で、組み立て時に中央付近に回しているだけだが、それでもDCオフセットは0.1V程度なので、今後、ちゃんと調整すれば0Vにより近づけられそうだ。

と言う事で、無事に正常動作したので気分爽快だ!

動作確認に使ったツールの紹介

ワテがアンプの動作確認に使った便利グッズを紹介しよう。

下写真の電線は秋月電子で買ったやつだ。

写真 秋月スルーホール用テストワイヤ TP-200(10本入り)

この電線は、下写真左のように一端が特殊な金属バネ式ピンになっていて、スルーホールに差し込むと抜け落ちにくい構造なのだ。もう一端は写真右のように細いピンなのでブレッドボードに挿し込める。

写真 秋月スルーホール用テストワイヤ TP-200(10本入り)

このテストワイヤーを使うとスルーホールに挿し込むだけで簡単に導通がとれるので、ちょっと実験したい時などの簡易的な実験には非常に便利なのだ。

なお、秋月の同じシリーズで両端が金属バネピン構造になっているやつもある。

スルーホール用テストワイヤ TT-200 (10本入)というやつだ。

ワテの場合は、両方を持っている。

類似の製品はサンハヤトさんからも発売されている。

両端が金属バネピン↴

金属バネピンとピンヘッダオス↴

上の二つのサンハヤト製は秋月のやつと類似の商品だ。

なお、両者の金属バネピンの適合スルーホール径は以下のように若干異なる。

秋月電子製:0.8mm(細ピンヘッダが入る穴径)~1.0mm
サンハヤト:Φ0.9~1.0mm

まあ今後、ワテもサンハヤト製も購入してみる予定だ。

下写真の白色と黄色のワイヤーの先端が金属バネピンになっている秋月のテストワイヤーだ。

写真 白色と黄色のワイヤー先端が金属バネピン(秋月テストワイヤー)

上写真のようにこのスルーホール用テストワイヤーを使うと非常にスッキリと配線出来るのだ。

一方、良く使われているテストフック(上写真緑色)も便利なので、これもワテは良く使う。

あるいは、ミノムシクリップ(上写真赤色、青色)も昔から使っている。でもミノムシクリップは先端が大きいので上写真のような込み入った基板では使い辛い。

そう言う点でも、スルーホールワイヤーはお勧め出来る。

なお、スルーホールワイヤーを使うには当然ながらスルーホール(Φ1.0程度)が必要になる。なので、今後ワテはKiCadで基板を設計する際には、テストポイント、信号入出力部、電源印加部など、必要に応じてスルーホールを追加する予定だ。

そうしておけば、ミノムシクリップもテストフックも必要なく、スルーホールワイヤーだけでテスト用の配線が出来るからだ。

現状では、下写真のように緑ミノムシクリップに緑テストフックを引っ掛けるなど、かなり無理のある接続になっている。

写真 ミノムシクリップにテストフックを引っ掛けるなどの雑な配線

その結果、上で示したオシロスコープの波形信号に見られるように、オーバーシュートやリンギングなどの信号の乱れが出てしまうのだ。

そう言う問題を解決する為に、テストフックを利用した計測ステーション的なものを作ってみたいと思っている。

今後の作業予定

今後の予定としては、シャーシの組み立て、電源の組み込み、そしてアンプユニットをシャーシに組み込んでアンプを完成させたい。

下写真はワテが使う予定の15V3.5Aスイッチング電源だ。

写真 TDK-Lambdaの15V3.5Aスイッチング電源(4台)

この15V電源を四台直列に接続して±30V電源とする予定だ。

まとめ

ワレコ

電子工作の作品が正常動作しないと御先真っ暗だが、今回みたいに一発で正常動作すると極上の快感がある。

ワテの場合、約三年前にKiCadの操作方法をマスターして以来、電子工作には専用基板を設計している。

その結果、電子工作の成功率はほぼ100パーセントなのだ!

今日は気分いいなあ。

紀文の高級おせちでも食べながら生ビールをカーッと行きたい気分だ。

正月にはまだ早いか。

と言う訳で、金田式No.128オールFETスーパーストレートパワーアンプの完成の目途が立ったぞ。

やっぱり専用基板は素晴らしい。

純正金田式アンプを作るならサンハヤトのユニバーサル基板を使うのが正統派のスタイルと言うのは知っているが、ワテの場合、純正かどうかなど全く気にしない。

それよりも電子工作は完成させる事に意味があるのだ!

ワテも十年くらい前に金田式DACを製作したのだが、その時には無線と実験の記事に忠実にサンハヤトのユニバーサル基板に手配線で製作した。でも完成までに約七年も掛かってしまったのだ。途中で配線が面倒になり五年ほど放置していたのだ。まあ七年越しで無事に完成はしたけれど、もうそんな電子工作はやりたくない。

一方、最近、再び最新式の金田式DACを製作した。その時にはKiCadで設計してPCBWayさんに発注した専用基板を使ったおかげで基板到着後に一週間ほどで無事に完成したのだ。

以前に何年も掛かってようやく完成したDACが、僅か一週間で完成!

と言う事で、皆さんにも専用基板の設計や外部基板業者さんへの発注をお勧めしたい。

KiCadを学習するなら以下の書籍がお勧めだ。

KiCadではじめる「プリント基板」製作: 「回路図の作成」から「基板の発注」まで! (I/O BOOKS)
一人で始めるプリント基板作り[完全フリーKiCad付き] (SP No.127) (トランジスタ技術SPECIAL)
トランジスタ技術 2019年 08 月号

表 ワテお勧めKiCad教科書(ワテは右端トランジスタ技術バックナンバーを取り寄せて勉強した)

当記事で紹介した金田式No.128オールFETスーパーストレートパワーアンプのプリント基板はPCBWayさんに発注したものだ。

PCBWayさんの黄色レジスト色を選択すると記事中写真で紹介したように、サンハヤトの基板のような雰囲気になるので、金田式風のオーディオ機器には最適なのだ。

次の記事では、このアンプユニットを収納するシャーシの製作過程を紹介する。

China PCB Prototype & Fabrication Manufacturer - PCB Prototype the Easy Way

(続く)

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