【ワレコの電子工作】LM317正電圧可変定電圧電源が完成【PCBWay製基板】

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写真 貴船神社結社の和泉式部歌碑(京都)

もの思へば澤の蛍もわが身より
      あくがれ出いづる魂かとぞ見る

和泉 式部(いずみ しきぶ、天元元年(978年)頃 – 没年不詳)は平安時代中期の歌人である。越前守・大江雅致の娘。中古三十六歌仙、女房三十六歌仙の一人。

引用元 https://ja.wikipedia.org/wiki/和泉式部

ワテも平安時代に生まれたかった。蛍を見ながらこんな和歌を詠む生活をしてみたいもんだなあ。和泉式部さんのような才能は無いけれど。

 

さて、現代に生きるワテは電子工作が好きだ。設計する能力は初心者レベルなので、どちらかと言うと自作派だ。

そんなワテが先日PCBWayさんで製作した電源基板(LM317正電圧可変型3端子レギュレータ採用)にパーツを半田付けして完成させる事が出来たので、その作業過程を紹介したい。

KiCadで基板を設計した過程は以下の記事で紹介している。

この電源でDC15Vを生成して「ぺるけ式FET差動バランス型ヘッドホンアンプ」に使う予定だ。

結論としては、いい感じで完成した。また、専用基板を作成する上で幾つか気付いた点があるので今後の参考にしたい。

では、本題に入ろう。

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LM317正電圧可変型3端子レギュレータ電源基板にパーツを半田付け

半田付けして製作に取り掛かる前に、専用基板を使うメリットを紹介したい。

基板を設計して専用基板を発注するメリット

プリント基板を自分で設計出来るようになって約一年経つが、専用基板を作って電子工作をすると色んなメリットがある。

具体的には以下のようなメリットがあると思う。

  • 作業時間も短縮できる
  • 工作が成功する確率も上がる
  • 見た目が綺麗な作品が完成する

プリント基板自作派が使う基板設計ツールは幾つかあるが、ワテの場合はKiCadを使っている。最初はPCBEを使ってみたのだが、PCBEは単純なレイアウトエディタなので回路図との連動機能などは無い。

そこで次に試したのがオープンソースで無料のKiCadで、KiCadは本格的な商用EDAツールに勝るとも劣らない多機能なツールなのだ。

こんな便利なソフトが無料で使えるんだから、有り難い。

かつ、基板製造業者さんに基板製造に必要なガーバーデータをアップロードすれば約一週間と言う速さでガラスエポキシ両面スルーホール基板が自宅に届くのだ。基板十枚の製造費用は5ドル程度。DHLやFedexの送料が20ドルくらい。あるいはChina Post(中国郵政)で送ればニ~三週間の日数が掛かるが10ドル程度の送料で済むのだ。

と言う事で、今後もKiCadで基板をドンドン設計したいと思っている。

PCBWayさん公式サイトはこちら。
 

LM317使用の可変定電圧電源に使うパーツ

では、本題のLM317を使った可変定電圧電源回路を作成しよう。

写真 LM317を使った可変定電圧電源に使う部品一式(PCBWay製基板を使用)

殆どの部品は、ジャンク屋とかヤフオクなどで入手したものが多い。パーツボックスに溜め込んでいても勿体ないので、ドンドン使うようにしている。

今回新規に購入したものは、上写真のヒートシンクくらいかな。一個100円くらいだったが、マルツさんで購入した。

マルツ+Digi-Keyは最強の組み合わせ!

マルツさんの場合には、Digi-Key社の取扱い全製品を1個からマルツで購入できるのだ。このヒートシンクもDigi-Keyのサイトにある商品なのだが、マルツさんのサイトで購入した。

と言うのは、もしDigi-Keyで直接購入すると一回当たり2000円も送料が掛かってしまう。

日本円でのお支払い
日本に出荷されるご注文で、商品代金6,000円以上のご注文の送料は無料となります。 商品代金6,000円未満のご注文については、2,000円の送料が発生いたします。

引用元 https://www.digikey.jp/ja/resources/local-support#FAQs3

でもマルツさん経由で購入すると、350円~の送料で済むのだ。

マルツオンラインでは、送料全国一律350円~500円でDigi-Keyの部品を購入いただくことが可能です。
 またマルツは3,000円以上のお買い上げで送料無料。Digi-Key社取扱い製品を少量お求めの際はマルツ経由がお得です。

引用元 http://sv.marutsu.co.jp/marutsu_digikey/

と言う事でワテの場合は、秋月、マルツ、共立エレなどで買う場合が多い。

LM317を使った可変定電圧電源の回路

今回製作する回路は以下の通り。

引用元 LM117/LM317A/LM317 3-Terminal Adjustable Regulatorのデータシート

まあ、LM317のデータシートに載っている回路をそのまま採用した。ただし、R2可変抵抗の部分は、固定抵抗+可変抵抗にして、可変抵抗は出力電圧の微調整に使うようにした。

基板設計に関しては、前回記事を参考にして頂きたい。

背の低いパーツから取り付ける

まずはブリッジ整流用のダイオードから取り付けた。

写真 Vishay ファストリカバリー 整流ダイオード, 2A, 200V(UG2D-E3/54)

確かこのダイオードは以前にRSコンポーネンツさんで買ったやつだ。ワテの場合RSコンポーネンツさんも時々利用する。RSコンポーネンツさんには小型のトロイダルトランスの品揃えが沢山あるので、トランスを買う時はRSコンポーネンツさんを利用する事が多い。

下写真のように専用基板にパーツを取り付けて行くと、確実に電子回路が完成するので気分がいい。

写真 PCBWay製の基板に背の低いパーツから半田付けして行く

抵抗やダイオードの足はリードベンダーで曲げる(下写真)。

電子工作には必須のサンハヤトリードベンダーだ。

 

基板にパーツを挿し込んだらマスキングテープで固定すると抜け落ちない(下写真)。

写真 鮮やかな青色レジストで高級感を醸し出す基板

このあと、裏返して半田付けを行う。

 

半田付け関連グッズで最近買ったのがこれだ(下写真)。

従来のワテは上写真右の水スポンジで半田ごて先を掃除していた。

でも、水スポンジはコテ先が急冷されるので使い辛い。それとコテ先から分離した半田が水で冷却されて半田玉になり、スポンジの上に転がる。

その半田玉が再びコテ先に付着し易いので、水スポンジ方式はコテ先が中々綺麗にならない問題があるのだ。

一方、この白光 こて先クリーナー水入らず No.599B-01は、買って大正解だった。コテ先が急冷される事が無いので、コテ先に溶けた半田がある程度の厚みで蓄えられた状態になり、コテ先が酸化しにくいのだ。

かつ、長時間半田付け作業をしても、何の問題も無くコテ先をクリーニング出来る。それが水スポンジなら三十分くらい使うとスポンジの上に半田玉が出来てしまい、それらを廃棄して水スポンジを再び水洗いするなどの手間が掛かる。冬場の寒い時期だとそんな作業自体が面倒だが、白光のワイヤークリーナーならそんな手間が一切掛からないのが良いのだ。

もっと早く買うべきだったw

ワテ設計基板に採用した工夫

ワテが設計した基板には、幾つかの工夫をしている。

その一つ目が、下写真のようにどんな足間隔のコンデンサでも取り付けられるようにした工夫だ。

写真 どんな足間隔のコンデンサでも取り付けられるようにした

秋月で買ったフィルムコンデンサ(0.1μ)は足間隔が4ピッチ(2.54×4=10.16mm)なので上写真の穴に挿せば良い。それ以外の足間隔のコンデンサも挿し込めるように、上写真のように沢山のランドを用意した。

 

同じく下写真の10μの電解コンデンサの取り付け場所にも多数のランドを追加しておいた。

KiCadの画面で、その部分の基板レイアウトを下図に示す。

上図のように、1ピッチ(2.54mm)から5ピッチ(2.54×5=12.7mm)までの電解コンデンサを取り付けられるようにした。なので、横型の電解コンデンサを取り付ける事も可能だ。

 

出力の部分には、パーツボックスで発見したタンタルコンデンサを付けてみた(下写真)。

この部分にも色んな寸法のコンデンサを取り付けられるように無駄に沢山のランドを追加したw

写真 出力のコンデンサは縦型でも横型でも付けられる工夫をした

ちょっとやり過ぎかもwww

上写真のように出力を取り出す端子は、GNDと+Vをそれぞれ二個ずつ付けておいた。

経験的に言っても、GNDは一個だけだと足りない場合が多いので複数のランドが有るほうが便利だから。ついでに+Vも二つにしておいたのだ。用心深いワテである。

 

で、あとはLM317とヒートシンクを取り付ければ完了だ。

写真 あとはLM317とヒートシンクを取り付ければ完了

黄色の多回転型ポテンショメータはコパル(COPAL)のやつだ。これもジャンク屋さんで沢山買った記憶がある。ちなみにワテの場合、黄色が好きだ。

LM317とヒートシンクの穴がズレているw

ここまでは一点のミスも無く完璧に作業を進めて来たはずなのだが、ここで問題が発覚。

下写真のようにLM317の固定穴とヒートシンクの穴が1ピッチ(2.54mm)ほどズレているがな。

写真 LM317の固定穴とヒートシンクの穴が1ピッチ(2.54mm)ほどズレている

しまったしまった島倉千代子!

まあ、LM317を少し斜めに取り付ければ問題無い(下写真)。

写真 LM317を少し傾けて取り付ける事で固定穴とヒートシンクの穴のズレは解決した

完璧なリカバリーだw

上写真のように無事にパーツの取り付け作業が完了した。

「いやぁ、専用基板って本当にいいもんですね」

水野晴郎さんかよw

写真 青色レジスト基板に黒色ヒートシンクと茶色電解コンデンサの色が良くマッチしている

PCBWayさんの青色レジスト基板は高級感があり、気に入っている。黒色もいいけれど。

ちなみにこのヒートシンクはマルツ経由で買ったDigi-Keyの商品でHSE-B20254-035H-02と言う型番だ。その仕様は以下の通り。

パッケージ冷却方法 TO-220
長さ 1.000インチ(25.40mm)
幅 1.378インチ(35.00mm)
ベース外高さ(フィン高さ) 0.500インチ(12.70mm)
温度上昇時の電力散逸 5.5W @ 75°C
強制空冷時の熱抵抗 4.39°C/W @ 200 LFM
自然空冷時の熱抵抗 13.64°C/W
材料 アルミ合金

引用元 Digi-Keyのサイト

まあ、フィンが沢山あるので良く冷えそうな見た目なので買ってみたのだ。それに一個100円程度と安かったので。

半田付けはやり辛かった

PCBWayさんに基板の製作を依頼したのはこれで数回目だが、どの基板も仕上がりはとても良く出来ている。十枚発注しても品質のバラつきも無く、ドリル穴も位置ずれする事無くパッドの中心に開いている。小さなシルク文字もかすれる事なく読みやすい。

今回作成した基板は下写真に示すように配線幅を広めの3mmにしている。

写真 芋ハンダ気味の下手糞な半田付け

その結果、18Wの半田ごてで温めても熱が銅箔に伝わって逃げて行くので、Φ0.6の千住スパークルハンダを近づけても中々溶けないのだ。その結果、上写真のように下手糞な半田付けになってしまった。

本当なら25Wから30Wくらいの半田ごてで素早く半田付けすれば綺麗に仕上がったと思う。

25Wの半田ごてが故障して廃棄したので現在は18Wのやつが一本しか無いのだ。

新しい半田ごてを買うかどうか検討中だ。

まあ、温調式の半田ごても良いのだが、白光、goot、Hozanなどの有名ブランド製は高いし。

二番目のような中華製の安い温調式半田ごてを買う案もあるのだが。

でもワテの場合、今までずっと温調ではない普通の半田ごてを使って来ているので、温調機能は無くても良い。

なので、三番目の白光のごく普通の半田ごてが最有力候補だ。

LM317正電圧可変定電圧電源の動作確認を行う

無事に半田付けが完了したので、動作確認を行った。

トランスが無いので、取り敢えず実験用の安定化電源(高砂製作所製)からDC18Vくらいを入力する。

黄色の多回転型ポテンショメータ(1KΩ)を回転させると、出力電圧を15V±3Vくらいに微調整出来るように設計した。

下写真のように出力をDC15Vに設定すると、入力電圧を18,19,20のように上げても出力は変動せずに15Vで安定している。素晴らしい。

黄色のポテンショメータを右に回すと、出力電圧が増える方向に設計したつもりだったのだが、完成品で試すと実際に出力電圧が増える方向に出力電圧が変化したので安心した。

写真 無事に完成したLM317正電圧安定化電源回路(出力DC15V±3V可変)

この電源を使って「ぺるけ式FET差動バランス型ヘッドホンアンプ」を駆動する予定だ。

まとめ

水野ワレコ

いやぁ、専用基板を外注するって本当にいいもんですね

当記事では、ワテが現在作成中の「ぺるけ式FET差動バランス型ヘッドホンアンプ」に使う予定のDC15V出力の電源回路の製作過程を紹介した。

LM317可変三端子レギュレータを使って、データシートに掲載されているサンプル回路をそのまま採用したものだ。まあメーカーのデータシートに掲載されている回路なので、機能的には間違い無いだろうから。

KiCadで設計して中国深圳のPCBWayさんに製作依頼した専用基板を使って製作したので、配線間違いなども無く、半田付け作業は三十分も掛からずに完了した。

専用基板を製作する上で幾つか気付いた点

専用基板を製作する上で幾つか気付いた点を今後の参考の為にまとめておきたい。

  • 基板の配線幅をあまり太くすると(今回は3mm)熱が逃げるので半田付けがやり辛い(25W以上くらいの大型コテが必要)
  • 色んなサイズのコンデンサを取り付けらるようにすると便利な反面、ランドが多く見た目が煩わしいかも
  • ヒートシンクの穴ずれ設計ミスは無事にリカバリー出来たが、大きなミスは基板が無駄になる可能性があるので要注意

などかな。

特にヒートシンクの穴ずれに関しては、自分でチェックするしかないのだ。

回路図を正しく描いておけば、KiCadの回路図エディタEschemaとレイアウトエディタPcbnewがネットリスト情報を元に連動するので、エレクトリカルルールチェックやデザインルールチェックを実行すれば配線ミスなどは発見出来る。

でもヒートシンクに関してはフットプリントは3Dデータで入手出来たが、そこに取り付けるTO-220タイプの三端子レギュレータとの位置合わせに関してはKiCadは何らチェック機能は無さそう。市販の高性能EDAツールなら位置ずれなどもチェックしてくれるのかも知れないが。

と言う事で、今後はヒートシンクなど使う基板の設計では、この点を注意する必要がある。

続く

KiCadを勉強する

ワテの場合は、下写真のトランジスタ技術のバックナンバーを近所の本屋さんで取り寄せて貰ってKiCadを勉強した。

付録DVD-ROMに沢山の動画がありKiCadの使い方が解説されているので分かり易い。

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