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【ワレコの電子工作】ヘッドホンをバランス改造して「ぺるけ式FET差動バランス型ヘッドホンアンプ15V」で聴く【最高や】

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ワレコ

ワテ所有のヘッドホンをバランス接続式に改造して、先日完成した「ぺるけ式FET差動バランス型ヘッドホンアンプ15V版(2017年)」で聴いてみた。

バランスヘッドホンを使うのは人生初だ。

先日無事に完成した「ぺるけ式FET差動バランス型ヘッドホンアンプ15V版(2017年)」の製作記事やその後のノイズ問題調査と解決に至る過程は以下の記事にまとめている。

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今回、ワテ所有のオーディオテクニカATH-A900Tiヘッドホン用に、バランス接続ケーブルを自作して「ぺるけ式FET差動バランス型ヘッドホンアンプ15V版(2017年)」に接続出来るようにしたのだ。

果たしてその音はどうだったのか?

自称世界的オーディオ評論家のワテであるが、バランスヘッドホンに対するのワテの感想は本文中で明らかになる。

では本題に入ろう。

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ヘッドホンのバランスケーブルを自作する

下写真がワテがもう十年以上使っているオーディオテクニカATH-A900Tiヘッドホンだ。

写真 オーディオテクニカATH-A900Tiヘッドホン(脱着可能ケーブルに改造済)

このヘッドホンは数年前にケーブルが断線したので、その時に断線を修理するだけでなくヘッドホンのケーブル接続の部分を脱着可能にする改造を行った。その詳細は下記事で詳しく説明している。

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現状では下図の配線になっていてアンバランス接続で使っている。

図 オーディオテクニカATH-A900Tiヘッドホンのアンバランス接続(2022/4/13現在)

下写真がヘッドホンからケーブルを外した状態だ。

写真 オーディオテクニカATH-A900Tiヘッドホン(ケーブルを外した状態)

下写真のようにケーブル接続は左右のヘッドホンユニットにステレオミニプラグで接続する方式にしている。

写真 オーディオテクニカATH-A900Tiヘッドホン(ケーブルを挿した状態)

上写真でヘッドホンに装着しているカバーはmimimamo(ミミマモ) のヘッドホンカバーだ。

このカバーを付けるとヘッドホンが汚れないし、カバーは洗濯すれば綺麗になるのでワテは愛用している。

さて、上写真のオーディオテクニカATH-A900Tiヘッドホンはワテの以前の改造によってヘッドホン部分の配線は左右それぞれにシールド線で配線しているので、その部分はバランス接続対応になっている。

でも、ヘッドホンケーブルのステレオプラグの部分(下写真)は普通のアンバランスなステレオプラグ(TRS)なので、バランスアンプには接続出来ない。

写真 「ぺるけ式FET差動バランス型ヘッドホンアンプ15V版(2017年)」のアンバランスヘッドホン端子(TRSジャック)に挿しているATH-A900Tiヘッドホン

そこで今回、キャノンコネクタXLR5オスを使ってATH-A900Tiヘッドホン用のバランス接続ケーブルを自作するのだ。

その結果、上写真にあるぺるけ式バランスヘッドホンのキャノンコネクタXLR5メスにATH-A900Tiヘッドホンを接続して、バランスヘッドホンとして聴く事が出来るのだ。

図 オーディオテクニカATH-A900Tiヘッドホンのバランス接続版(今回製作した)

なお、上図のように接続した理由は、例えば下写真のような製品の配線を参考にしたからだ。

従って、ワテのオーディオテクニカATH-A900Tiヘッドホンはこの製品を使えば4.4mmタイプのバランスコネクタでも使えるはずだ。

バランスヘッドホンケーブルに使う部品

さて、バランスヘッドホンケーブル自作に使うパーツを紹介しよう。

モガミ電線の2893 Neglex マイクケーブル

まずはヘッドホンケーブルだ(下写真)。

写真 バランスケーブルに使うモガミ 2893 Neglex マイクケーブル 3メートル

モガミ電線の2893 Neglex マイクケーブルをアマゾンで切り売り3メートル買った。約600円。

このモガミ2893 Neglex マイクケーブルは下写真のように四芯シールド線だ。

写真 モガミ2893カッドケーブル(mogami 2893 HI DEFINITION MINI QUAD MICROPHONE CABLE)

まあ3メートルで六百円くらいなので安い方だろう。

ヘッドホンマニアな人は高級ケーブルを使っているんだろうなあ。

それにしても上写真のSONYのケーブル、二万円もするのか。

こんな高いケーブル、買う人が居るから売るのか、売っているから買うのか、それはマニアしか分からない。

モガミ電線 2893 Neglex マイクケーブルの仕様

さて、ワテが買ったモガミ 2893はマイクケーブルだ。

図 モガミ2893マイクケーブルの仕様

引用元 http://www.mogami.com/mit/jp-catalog.pdf

モガミ2893は四芯シールド線なので、XLR5やXLR4のキャノンコネクタに接続すると使い易い。

外径もΦ4.8なのでまあまあ使い易いサイズだ。これより太いとヘッドホンケーブルとしてはちょっと使い辛いかなと思う。

ステレオミニプラグ接続ケーブルを使う

ATH-A900Tiヘッドホンには下写真のマル信無線電機 3.5mmステレオジャックMJ-074Nを二個使ってステレオミニプラグを挿せるように以前に改造している。

そこで下写真のステレオミニブラグ接続ケーブル(L型)を購入して真ん中でちょん切って使う事にした。

写真 オーディオステレオケーブル 3.5mm 両方L型を切って使う

下写真が今回のバランスケーブル自作で使うパーツ一式だ。

写真 バランスケーブル自作で使うパーツ一式

下写真のようにキャノンコネクタXLR5オスを使う事にした。

写真 XLR5オス ITT CANNONコネクタを使う

キャノンコネクタXLR5とモガミ2893四芯カッドケーブルとの接続

XLR5キャノンコネクタとモガミ2893四芯カッドケーブルとの接続は下表のように決めた。

XLR5コネクタ 信号 モガミ 2893
金属シェル   未接続(ただしヘッドホンアンプのシャーシGNDと接続される)
1 pin GND シールド
2 pin L+
3 pin L- 透明
4 pin R+
5 pin R-

表 XLR5キャノンコネクタとモガミ2893四芯カッドケーブルとの接続

上表に於いてキャノンコネクタの金属シェル部はシールド線のGNDとは接続はしていないが、金属シェル部はヘッドホンアンプのフロントパネルシャーシ(GND)に接続するので、結果的にGNDに接続する事になる。

従ってXLR5ではなくてXLR4を使えば、L+、L-、R+、R-の四つの信号線を4つのピンに割り当てて、GNDは金属シェル部に接続する方式でも行ける。実際、市販のバランス接続ケーブルにはXLR4タイプが多いようだ。

なぜワテがXLR5を使ったのかと言うと以下の理由による。

  • 「ぺるけ式FET差動バランス型ヘッドホンアンプ15V版(2017年)」にXLR5が使われていた
  • 手持ちにXLR5コネクタが沢山ある(ジャンク屋で安く買った)

 

なお、モガミ2893カッドケーブルの四色の信号線(下写真)を上表のようにL+、L-、R+、R-に割り当てたが、これはワテが勝手に決めたものだ。

写真 モガミ2893カッドケーブルの四色の信号線

もしモガミ2893カッドケーブルを2芯シールド線として使う場合には、以下のように接続するのが良いらしい。

スターカッド撚り接続を行う場合、ケーブル内の対極の配線材と撚り合わせ、2芯シールド線として活用してください。
(白+赤&黒+青の2極)

引用元 オヤイデ電気 https://shop.oyaide.com/products/mogami_2893.html

キャノンコネクタXLR5オスにモガミ2893を半田付けする

モガミ2893カッドケーブルの被覆にカッターで軽く切り込みを入れて手で引っ張って被覆を剥いた(下写真)。

写真 モガミ2893カッドケーブルの被覆にカッターで切り込みを入れて被覆を剥く

ワテの場合、上写真のように作業台の上にはダンボールを敷いていて、手書きでスケールを書いている。被覆を2cm剥くなどの時に手軽に計測できるので便利なのだ。

写真 モガミ2893カッドケーブルの被覆を剥くと白い糸などが出て来る

上写真のようにシールド線をまとめておいて、先端部分は少しだけ半田メッキしておく。

写真 XLR5オスコネクタには1,2,3,4,5のピン番号が書いてある

XLRコネクタを使う時には、上写真のように小さな文字で数字が刻印されているので、それを確認すれば配線間違いを防げる。

XLR3やXLR5なら1番ピンはGND(=グラウンド=アース)に接続する場合が多いようだ(それ以外の接続方法があるのかどうかは知らない)。

ワイヤーストリッパーで被覆を剥く

ワテがワイヤーストリッパーを買ったのはに四年ほど前だ。それまではカッターで被覆に切り込みを入れて指で被覆を引っ張って剥いていた。

写真 ワイヤーストリッパーを使うと作業が簡単

VESSELのワイヤーストリッパーは何種類かあるが、持ち手が黄色のやつは細線に対応しているので電子工作にはお勧めだ。赤い持ち手のやつは太線用(電気工事士向け)だ。

ワテの場合は思い切って黄色、赤色の二種類を買った。

それらのワイヤーストリッパーには下写真のストリップゲージを装着している。

このストリップゲージは今回のように四本の信号線の被覆を同じ長さだけ剥く作業には最適だ。

 

下写真はワテ自作の木製大型クリップだ。半田付け作業の時にケーブルやコネクタを保持する目的で自作したのだ。

写真 はんだ付けを上手にやる秘訣は部材をしっかりと固定する事だ

 

まずは下写真のようにシールド線(GND)を1番ピンに半田付けする。

注意事項としてはシールド線は他の四本の信号線より5mmほど短くカットしておくと良い。

写真 シールド線(GND)をXLR5の1番ピンに半田付けする前

その理由は次節で説明する。

なお、ワテの場合、半田ゴテは白光 ハッコーFM-206を使っている。

コテ先は数本持っているが、通常は以下の二本が使えるように装着している。

今回の半田付け作業では、一番目のD型のT12-D24Zを使った。

D型は接触面積が大きいので熱が伝わり易いから大型の電極などの半田付けには適していると思う。

それにD型は横から見れば薄いので狭い隙間にも入れ易いし、両面が使えるので今回のような狭い隙間のケーブル接続には適していると思う。

シールド線は他の四本の信号線より5mmほど短くカットしておく理由

シールド線を半田付けしたので次は四本の信号線を半田付けする。

まず四本の信号線も半田メッキする(下写真)。

写真 モガミ2893の信号線の先端を半田メッキ(予備半田)しておくと良い

下写真のように四本の信号線をXLRコネクタの四つの電極端子に挿し込んで半田付けする。

写真 ピンセットを使って信号線をコネクタの穴に差し込む細かい作業

下写真が半田付けが終わった状態だ。

写真 シールド線に比べて四本の信号線は長さのゆとりがある

シールド線は他の四本の信号線よりも先端を5mmほど短くカットしておくと良い理由は以下の通りだ。

シールド線を5mmほど短く切っているので、残りの四本の信号線は逆に5mmほど余裕がある。

その結果、うっかりケーブルを引っ張る方向に力が掛かっても、太いシールド線が引っ張られるので細い信号線が切れにくくなるのだ。ワテが長年実践しているテクニックだ。

それと上写真のようなシールド線を半田付けする時に、シールド銅線全体を半田でガチガチに固めてしまう人が多い。

ワテの場合は、上写真のようにシールド銅線の根元の部分は半田は付けていない。そのほうがシールド銅線の柔軟性が維持されるので長期間使っていても断線しにくくなるのだ。たぶんw

ただし、細い素線が少しずつ断線してばらける可能性はある。その結果、他の信号線とショート事故が起こる可能性もあるので、本当ならシールド線の部分には柔らか目の熱収縮チューブを軽く被せておくほうが良いだろう。ワテは、その部分は手抜きした。あかんがなw

下写真のようにXLR5オスキャノンコネクタを組み立てる。

写真 XLR5オスキャノンコネクタを組み立てる途中

ワテの場合、このXLR5オスキャノンコネクタが未だ30個くらいある。ITT CANNON純正品だが長期保管品と言う事でジャンク屋で安かったから沢山買い込んでしまった。

写真 ネジを付ければXLR5オスキャノンコネクタを組み立て完了

当面使う予定が無くても安いと言う理由だけでつい買ってしまう。

電子部品を溜め込む最悪のパターンだ。

あかんがなw

こうなったらXLR5コネクタをドンドン活用できるような電子工作をやりまくるぞ!

本末転倒やがな。

導通テストをしておく

ワテ自作の大型木製クリップにキャノンコネクタを挟んで、テスターで導通チェックをした(下写真)。

写真 ワテ自作大型木製クリップにキャノンコネクタを挟んでテスターで導通チェック

上写真のような状況でテスト棒先端をXLR5のコネクタピン先端に当てるとツルッと滑ってやり辛い。

こんな時にはテスト棒先端が凹んでいれば、計測し易いだろう。

例えば下写真のようなテストリードキットを買えば良いかも知れない。

上写真の上から二番目のテスト棒先端は凹んでいるようなのでこんな場面には最適だ。

ケーブルのヘッドホン側にステレオミニプラグを半田付けする

さて、ケーブルの一端にはキャノンコネクタを取り付け完了した。

次はケーブルのもう一端にステレオミニプラグを配線する作業だ。

熱収縮チューブを事前に通しておく事

ケーブル同士を接続する場合、見た目を綺麗に仕上げるには熱収縮チューブを上手に活用するのが良い。

以下では写真を撮り忘れている部分も多いが、熱収縮チューブは事前にケーブルに通している。

まず下写真のステレオミニプラグのケーブルの被覆を剥いた。

写真 ステレオミニプラグのケーブルの被覆を剥いた

このステレオミニプラグのケーブルは以下のように信号線が割り当てられていた。

緑  先端電極 L
透明 中央電極 R
赤  根元電極 GND

ワテの場合はこのうちの先端(緑)と中央(透明)の電極を使ってヘッドホンと接続するようにしている。なので根元電極(赤)は今回は使わない。

今回作成するバランスケーブルは以下のように接続する。

XLR5オス モガミ2893 左右のステレオミニプラグ
1  GND シールド網線 無し
2  L+ 緑  L側先端電極
3  L- 透明 透明 L側中央電極
4  R+ 緑  R側先端電極
5  R- 透明 R側中央電極

表 バランスケーブルの配線接続(ワレコ仕様)

なお、今回使用するステレオミニプラグの電線はビニール被覆電線では無くてポリウレタン線のようで、半田付けするにはコテの熱でポリウレタン被覆を溶かす必要がある。

写真 モガミ2893の信号線(赤)とポリウレタン線(緑)を半田付けした

上写真では半田ごてでポリウレタン被覆を溶かす為に十秒くらい熱したのでモガミの信号線の赤色被覆も少し焦げてしまった。まあいい。

なお、上写真のケーブルには熱収縮チューブが通してあるのが分るだろう(右側のあたり)。

その熱集収縮チューブを先ほど半田付けした箇所に持ってきた(下写真)。

写真 熱収縮チューブを被せる(事前にケーブルに通しておく必要あり)

このあと、熱収縮チューブを収縮させた。

次に、モガミ2893の信号線(黒)とポリウレタン線(透明)を半田付けした(下写真)。

写真 モガミ2893の信号線の赤、黒にステレオミニプラグを半田付けした(右チャンネル完成)

なお、未使用のポリウレタン線(赤)は切断面は導通するので、それが他の電線と接触するとトラブルの元なので、上写真のように赤色電線は短めに切断して右側に折り返して切断面が他の電線と接触しないようにしておいた。

さて、上写真でもう一枚熱収縮チューブを被せたいところなのだが、事前にケーブルに熱収縮チューブを通すのを忘れていた。

そこで下写真のように身近にあったマスキングテープを巻いて絶縁対策した。

写真 マスキングテープで絶縁すると言う安易な作戦

同様に下写真のようにもう一本のステレオミニプラグのポリウレタン線をモガミ2893の青、透明信号線に半田付けした。

写真 モガミ2893の青、透明信号線にステレオミニプラグを半田付けしてLチャンネル作成中

下写真のように無事にLチャンネルの信号線の半田付けが完了した。

写真 Lチャンネルの信号線の半田付けが完了したのでマスキングテープを巻く

ここでも安易にマスキングテープで絶縁した。

まあ本物のオーディオマニアな人ならここは絶縁性能の高いテフロンテープ、カプトンテープなどを使うのかも知れないが、ワテの場合はヘッポコオーディオ自作派なのでマスキングテープで十分なのだ。

その結果、チャンネルセパレーション性能が悪くなるかもしれないが気にならない。

写真 マスキングテープを巻いて絶縁した

チャンネル・セパレーションなんて気にしない

まあオーディオマニアな人は、左右独立電源とか、オールモノラル構成のステレオシステムとか、兎に角、左右の音の分離に執念を燃やす人も多い。

ワテの場合、チャンネルセパレーションとかクロストークなどはあまり気にならない。

なぜなら、完璧に左右の音を分離しても、それらの音は左右のスピーカー(あるいは左右のヘッドホン)で再生されて、左右の耳に入る。

そして脳内で左右の音が合成されて音場が再現されるのだ。

もしチャンネルセパレーションが悪くてスピーカーに入る前に左右の音が多少ミックスされていても、それらは最終的には脳内でミックスされて合成される。

どうせ脳内でミックス合成される訳だから、事前にミックスされていてもそんなに気にすんな!みたいな心境だ。

 

あとは、下写真のように事前にケーブルに通していた熱収縮チューブを被せて収縮させる。

ワテの場合は、さらにこの上にもう一枚熱収縮チューブを被せて強度を持たせるのだ(下写真)。

 

写真 二枚目の熱収縮チューブを被せて収縮させる前

このように熱収縮チューブを上手に使うと見た目も綺麗に仕上がるし、接続部分の強度も上げる事が出来るのだ。

その為には熱収縮チューブを事前にケーブルに通しておく必要がある。かつ、一本だけ通すのでは無くて、二本あるいは三本通しておけば今回の例のように熱収縮チューブ重ね技が実現出来るのだ。

下写真が完成したバランス接続ケーブルだ。

写真 完成したバランス接続ケーブル

もし同じ物を作って欲しい場合は材料費、技術料、送料、税金込みで500万円にしておこう。

なお上写真で二枚目の熱収縮チューブは左側のΦ4.8mmのモガミ電線2893に被せている辺りは十分に収縮させている。

一方、右側の二本のケーブルに分岐している辺りはあまり収縮させずに径が太いままにしている。

これはもしこの部分もキチキチに収縮させてしまうと細い二本のケーブルの一点に折り曲げの応力が集中して断線し易くなるので、あえて収縮させずにゆとりを持たせているのだ。

ヘッドホンケーブル業界のゆとり教育作戦と呼ばれている。

その結果、軟弱な馬鹿な子供が大量生産されるのか!?

なんのこっちゃ。

ヨコミネ式と言うのは良いのかな?

ワテが子供の頃は誰に教えられたわけでもないけれど毎日自分でヨコミネ式みたいな遊びをしていた。

完成したバランス接続ケーブルをヘッドホンに取り付ける

さて、無事に完成したバランスケーブルをオーディオテクニカATH-A900Tiヘッドホンに装着する。

写真 オーディオテクニカATH-A900Ti(マル信無線電機 3.5mmステレオジャックMJ-074Nで改造済)

下写真のように100均で売っているマジックテープ式のケーブルタイ(結束バンド)を使ってモガミ 2893 Neglex マイクケーブルをヘッドホンに固定する。

写真 マジックテープ式ケーブルタイ(結束バンド)でモガミ 2893ケーブルをヘッドホンに固定

ワテの場合はヘッドホンアンプを机の左に置く予定なので、ヘッドホンケーブルも左側片出しにした。もし必要なら右出しにする事も簡単に出来る。

あとは下写真のように左右のステレオミニプラグのケーブルをヘッドホンの連結部に絡めながらヘッドホン下部に取り付けたマル信無線電機 3.5mmステレオジャック パネル取付型 MJ-074Nに挿すのだ。

写真 マル信ステレオミニジャックMJ-074Nに挿した左右の信号線

これで配線完了だ。

90度に曲がったL型プラグを使うと上写真のようにケーブルが横向きになるので下向きに出ない。

その結果、ケーブルが肩に当たらないのでヘッドホンの装着感が格段に向上するのだ。

バランスヘッドホンアンプでバランスヘッドホンを聴く

緊張の一瞬だ。

まずはバランスヘッドホンを頭に装着する。

写真 ぺるけ式FET差動バランス型ヘッドホンアンプ15V版(2017年)

このアンプはPCBWayさんに発注したプリント基板やアルミ板(レーザー切断加工、アルマイト色付け、シルク文字印刷)を使って自作したものだ。

そしてヘッドホンケーブルに付けたXLR5オスを「ぺるけ式FET差動バランス型ヘッドホンアンプ15V版(2017年)」フロントパネルのバランス出力端子ノイトリックXLR5メスに挿すのだ(下写真)。

写真 ぺるけ式FET差動バランス型ヘッドホンアンプ15V版(2017年)に挿したXLR5コネクタ

上に乗っている黒色アンプはぺるけ式ミニワッター19V版だ。これもPCBWayさんに発注したプリント基板やアルミ板で自作したものだ。

アンプ側はノイトリックのXLR5メス、ケーブル側はITT CANNONのXLR5オス、両者がカチッと心地よい音を立てて篏合する瞬間、或る種の快感がワテの体内を走る。なんのこっちゃw

そしてパソコンで聴いているラジコの音声を「ぺるけ式FET差動バランス型ヘッドホンアンプ15V版(2017年)」に内蔵させた「ぺるけ式秋月USB-DACタムラトランスTpAs-2Sバランス出力版」に切り替えた。

その瞬間、バランスヘッドホンからはラジコのプロ野球中継の生実況が聞こえて来たのだ。

バランスヘッドホンで聴いたプロ野球の生実況。

聴いた瞬間に、まるでワテがその球場の実況席近くに座っていて、実況解説者の声を生で聴いているかのような錯覚をした。

それくらいに生々しく臨場感があるのだ。

これは素晴らしい。

ワテも長年に渡りヘッドホンをはじめ各種のオーディオ機器の音を聴いて来たが、

ぺるけ式秋月USB-DACタムラトランスTpAs-2Sバランス出力バージョン

を内蔵した

ワレコ式オールPCBWay基板採用ぺるけ式FET差動バランス型ヘッドホンアンプ15Vバージョン(2017版)AC100V

に接続した

オーディオテクニカATH-A900Ti(バランス接続改造版)

で聴く音は、今まで体験した事が無いナチュラルサウンドだ!

未体験ゾーンに突入した気分だ。

いや~、素晴らしい。

バランスヘッドホンの音がここまで素晴らしいとは、全く予想だにしていなかった。

ワテの当初の予想では、アンバランス接続で聴いても、バランス接続で聴いても、音の違いなんて分からないんじゃ無いのか?と懐疑的だった。

しかし、ワテの駄耳で聴いても瞬時にその違いが分かった。

その後、数日に渡りバランスヘッドホンの音を聴いているが、生々しく臨場感がありごく自然な音で、音楽、ニュース音声、バラエティ番組などのラジオ、動画などが楽しめるのだ。

皆さんにもお勧めしたいバランスヘッドホンアンプとバランスヘッドホン。

自作が困難な人は下写真のようなバランス対応の製品を購入すれば良いだろう。

写真 ヘッドホンを使わない時はマグネット式フックに引っ掛けておくワテ

強力なマグネットフックは用途が広いので何個か持っていると役立つ。

まとめ

ワレコ

余りにも自然な臨場感。

これがバランスヘッドホンの実力なのか!?

そんな感動があった。

これからはアンバランスなヘッドホンは使えなくなる。

それくらい衝動的だったのだ!

当記事ではワテ所有のオーディオテクニカATH-A900Ti用にバランス接続用のケーブルを自作する過程を紹介した。

以下の四つのパーツを使えば簡単に自作する事が出来た。

ケーブルの長さは一般的な市販ヘッドホンなら3メートルなのでワテも3メートルにした。

採用したモガミ2893 Neglex マイクケーブルはコストパフォーマンスは抜群だ。メーター辺り200円くらい。

細かい素線が多数縒り合されているモガミ2893 Neglexの四本の信号線は、微弱な電気信号も正確に伝送する能力が極めて高いだろう。まさに見たまんま!

そのモガミ2893で作成したバランスケーブルで聴くバランスヘッドホンは驚くべき臨場感なのだ。

そして無音時の静寂感がアンバランス接続で聴いていた時よりもより一層静かになった。

もともと

ワレコ式オールPCBWay基板採用ぺるけ式FET差動バランス型ヘッドホンアンプ15Vバージョン(2017版)AC100V with ぺるけ式秋月USB-DACタムラトランスTpAs-2Sバランス出力版

のアンバランスヘッドホン端子(TRS)で聴いていた時も、高い静寂感が有ったのだが、今回のアンバランスヘッドホンはその数倍以上の静かさを感じる。

ここで一句詠みたい。

閑さやワテにしみ入るバランスヘッドホンの声   (我子芭蕉)

まさに字余り過ぎ

と言う事で長年の野望であったバランスヘッドホンアンプ自作並びにバランスヘッドホンでの音楽観賞の環境が完成したのだ。

ワテのオーディオライフはこれからも発展するのだ!

当記事で紹介したグッズを以下で再び紹介しておこう。

(続く)

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