写真 各種のドライバーを使ってハードディスクを自作しているワテ(イメージ)
ワテの場合、工具には五月蠅い。
昔は例えばこんな工具特集の本を買って、高級舶来工具の写真を眺めていた。
もちろん、それらの工具は高くて買えないので見るだけだw
その後、少し小遣いに余裕が出来た時には、ハゼット(Hazet)社のレンチセットとか、ファコム(Facom)社のラチェットレンチセットなどを買って使ってみたが、確かに高級工具は精度良く作られていて、使い勝手はとても良い。
まあ、本当なら自宅のガレージに大きなツールキャビネットを数個おいて、中にはSnap-onとかKTCとかHazetとか世界中の工具を所有したいなあなんて言う時期もあったが、今ではそこまで欲しいとは思わない。
使わない工具をコレクションしても無駄だから、その後のワテは今必要な工具とか普段良く使う工具が揃っている程度で十分だと言う心境になったのだ。
と言う事で前置きが長くなったが、最近のワテは車中泊仕様に軽バンを改造するなど自動車DIYに凝っている。
そんな時に便利なラチェット式ドライバーのセットを買ったので皆さんに紹介したい。
結論としては良い買い物だった。
ドライバーは良いものを使いたい
まあ、自動車、バイク、日曜大工、電子工作、模型、その他どんな趣味でも、最も頻繁に使う工具と言えばドライバー(ネジ回し)だろう。
その中でも特に良く使うのがプラスネジのドライバーだ。
フィリップスネジ用のドライバーが一般的
プラスネジ⊕で最も一般的な形状がフリップスネジと言うやつだ(下表左)。
つまりまあ、身の回りにあるプラスネジは殆どがフィリップスネジだと思っても良いだろう。
フィリップスネジ | ポジドライブネジ |
ステンレス M3 ナベ頭小ネジ |
NEUTRIK NL4FX ノイトリック スピコン |
ちなみにフィリップスネジのフィリップス(phillips)の語源は以下の通り。アメリカの会社らしい。
プラスドライバー
プラス溝 (+) のあるねじを回すのに使われる。アメリカのフィリップス・スクリュー社が1933年に J・P・トンプソン (J.P. Thompson) の発明した特許を買い取り発売したことに由来するため、フィリップス型ドライバー (英語: phillips screwdriver) とも呼ばれる。
電気メーカーの Philips(L がひとつ)とは無関係である。JISでは、十字ねじ回しという。
引用元 https://ja.wikipedia.org/wiki/ドライバー_(工具)
ポジドライブネジも偶にワテは使う
一方、フィリップスネジに見た目は良く似ているポジドライブネジと言うのも、ワテの場合は最近使うようになった。
上表右列に例示しているように、プロ用オーディオ機器で良く使われるNeutrik社のスピコンコネクターに付いているのがポジドライブネジ(#1)なのだ。
ポジドライブネジは普通のフィリップスドライバーでも締め付けられなくは無いのだが、微妙に先端形状が違うのでネジ頭を舐める恐れがある。
なので、先日、PB社のポジドライブネジ用のドライバーを一本買ったのだ。
少々値段が高かったが、ドライバーなんて一回買うと何十年も使うので、ワテの場合はある程度は良い物を買うようにしている。
ドライバーを買う
ドライバーならスイスPB社の製品を買っておけば間違いない
さて、ワテの場合、現状では主に以下の二本のプラスドライバーを使っている。
スイスPB社の定番中の定番プラスドライバー(6190)シリーズの#1と#2だ。
ちなみに#(ナンバー)の数字が大きい方がビット先端が太くなる。
先端サイズ | 仕様 | PB マルチクラフト プラスドライバー 6190 | |
#1 | ●サイズ:#1 ●軸径(φmm):5 ●軸長(mm):80 ●全長(mm):175 ●質量(g):60 ●適合ネジ:M2.5-3 |
6190-1-80 | |
#2 | ●サイズ:#2 ●軸径(φmm):6 ●軸長(mm):100 ●全長(mm):205 ●質量(g):85 ●適合ネジ:M3-5 |
6190-2-100 |
表 ワテが普段使っているPB社6190シリーズプラスドライバー(#1, #2)
特に良く使うのが#2サイズだ。電子工作などで使うM3、M4、M5ネジは全てこの#2サイズで扱う事が出来るのだ。
一本千数百円だが、これを買っておけば間違いない(ワテ推薦だ)。
プラスドライバーなら#1, #2, #3サイズを揃えておけば万全
予算に余裕があれば、さらに太い#3も買っておくと良いだろう(下表)。
#3 | ●サイズ:#3 ●軸径(φmm):8 ●軸長(mm):150 ●全長(mm):270 ●質量(g):166 ●適合ネジ:M6-8 |
6190-3-150 |
例えばハイゼットカーゴの助手席側Aピラーにある持ち手ハンドルは大き目のプラスネジで固定されている(下写真)。
写真 ハイゼットカーゴの助手席側ハンドル
これくらい大きなプラスビスを扱う場合には#2サイズのプラスドライバーだとビット先端をビスのプラス溝に当てても隙間が大きくて安定しない。まあ回せなくは無いがネジ頭やドライバービットのどちらも傷つくのでお勧めはしない。
なので車DIYをやるなら#3サイズの大き目のプラスドライバービットを持っておくと良いだろう。
ただし、PB6190-3-150の実売価格は一本で二千円前後だ。
ワテも今回追加でこの#3サイズ(6190-3-150)を買おうかなあと思ったのだが、#3は滅多に使わないので買ったとしても宝の持ち腐れになる。
ドライバー1本に2000円を投資するなら、もう少し汎用性のあるドライバーセットを買おうと思って他の商品を調査したのだ。
TONEラチェットドライバーセットを買った
ネット検索すると数本の交換ビットが付属するラチェット式のドライバーセットは、多数のメーカーから多数の製品が出ている。
それらをワテが入念に調査して、価格、使い勝手、品質などの点に於いて最も良さそうに思われる製品を選定したのだ。
それがこれだ↴。
実売価格で三千円強で、仕様は以下の通り。
ビット差込サイズ | 6.35mm |
交換軸(ドライバータイプ) |
(+)No1、No2、No3 (-)4、6 |
交換ショートビット(6.35mm) |
(+)No2 (-)6 ヘキサゴン2, 3, 4, 5mm |
表 トネ(TONE) ボールラチェットドライバーセット RDBS11の仕様(アマゾンから引用)
ドライバー型の交換軸が5本、ショートタイプの交換ビットが6個、そしてラチェット型のハンドル(1/4インチ=6.35mm)が一つ付いているのだ。
トネ(TONE) ボールラチェットドライバーセット RDBS11の紹介
写真 アマゾンで買ったTONEボールラチェットドライバーセットRDBS11
下写真のように真っ黒に塗装された金属製のケースに入っている。
真っ黒なので写真に撮りにくいので、あまり綺麗に写っていなが、中身は以下の通り。
交換ドライバー軸や交換ショートビットの種類は十分
下写真のように中身を取り出して撮影した。
上写真において、ドライバー型の交換軸は上から順に
- プラス#1(細目のサイズ)
- プラス#2(良く使うサイズ)
- プラス#3(太目のサイズ)
- マイナス#4(小さめのマイナス)
- マイナス#6(大き目のマイナス)
の5本だ。
交換ショートビットは、
- プラス#2(良く使うサイズ)
- マイナス#6(大き目のマイナス)
- ヘキサゴン 2, 3, 4, 5mm
の6種類だ。
なので、殆ど全てのDIY作業をカバー出来ている。
かつ、交換軸のサイズが1/4インチ(=6.35mm)なので、他社製の1/4インチタイプのビットでも利用出来るので、拡張性も十分にある。
ラチェットグリップ内部に交換ビットを収納出来るタイプに関して
実はワテは最初は以下に示すようなタイプのラチェットドライバーを買う予定であった。
つまり、交換ビットをラチェットグリップの内部に収納出来るやつだ。
この手の製品は、付属のビットをコンパクトに収納出来ると言うメリットはあるのだが、操作性と言う点では重いのが気になる。
まあ、バイクに積むなどの用途なら重さよりもコンパクト性も重要なので、この手の製品が有用だろう。
ワテの場合には、今回購入する交換式ラチェットドライバーは自宅で趣味のDIYに使う予定なのだ。
なので、そこまでコンパクトに収納出来る必要は無い。
従って、上写真に示したように交換ドライバー軸が大型で使い易そうなTONE ボールラチェットドライバーセットを選択したのだ。
TONEラチェットドライバーの全長やグリップ太さは標準的
さて、この手の差し替えタイプのラチェット式ドライバーは世の中に多数の製品があるが、使い勝手と言う観点では、全長やグリップの太さが気になるだろう。
そこでワテが普段使っているPB社の定番中の定番の6190シリーズの#1(写真上)と#2(写真下)との比較写真を撮影してみた。
写真 PB6190プラスドライバーとTONEラチェットドライバーとのサイズの比較
上写真を見て頂くと分かるように、TONEラチェットドライバーの全長やグリップ太さは、PB社の6190-2-100(上写真オレンジの大きいほう)と同じくらいだ。
実際にTONEラチェットドライバーを使ってみたが、サイズ的にも丁度良く、操作性には全く不満は感じなかった。
他社の製品だと、全長が短かったり、グリップが細すぎるものもあるので、この辺りは慎重に検討して購入したのだ。
ショートタイプドライバーとしても利用可能!
かつ、狭い場所で使う時にはショートタイプのビットが活躍する(下写真)。
写真 TONEラチェットドライバーのグリップ部分にショートビットを取り付けた例
こんな風にショートタイプのラチェットドライバーとしても利用出来るので、このTONE ボールラチェットドライバーセットは利用範囲が広い。
TONEラチェットドライバーのグリップの拡大写真を以下に示す。
上写真のように、1/4インチ六角軸差込口の奥にある銀色の部分はマグネットになっている。
なので挿し込んだビットが磁石に吸い付くので逆さにしても抜け落ちる事が無い。
上写真中央に写っているドライバータイプの交換軸も、中央部分に金属がある。なので、右端のグリップに差し込んだ場合も、磁力で吸い付くので安定性は良い。
もし、小型のラチェットドライバーだけで良い人にはこんな製品が人気あるようだ。
小型でかつフレキシブルシャフト付きなのでバイクに搭載しておけばエンジン回りの狭い場所のネジにも対応できるだろう。
TONEラチェットドライバーのラチェット切り替えのやり方解説
ラチェット機構の切り替え方を解説しておこう。
このラチェット機構は三段階に切り替えられる。
使い方は簡単で、下写真左端は灰色の回転ダイヤルを真ん中にセットした状態だ。この状態ではラチェット機構は働かずに、単なるドライバーとして使える(スタビーラチェットドライバー)。
ラチェット機構を使う場合には、灰色の回転ダイヤルを左右どちらかの方向にカチッと動かせば良いのだ。
中央にセットするとラチェット機構は働かずに普通のドライバーになる | ラチェット機構でネジを締める場合 | ラチェット機構でネジを緩める場合 |
図 TONEラチェットドライバーのラチェット機構の使い方の図解
このラチェットドライバーのギア歯数は72と細かいので、歯数36や48タイプの製品に比べて細かい送りが可能だ。
TONEラチェットドライバーのビット先端は磁化されている
下写真に示すように、TONEラチェットドライバーのドライバー型の交換軸のビット先端は、磁化(マグネタイズ)されている。
交換ショートビットのほうはワテが試した限りでは磁化されていないようだ。
TONEラチェットドライバーのドライバー型の交換軸のビット先端の加工精度
さてドライバーとして最も重要なのはビット先端の加工精度だろう。
電子工作で良く使うニッケルメッキされた真鍮ネジ(M3)は非磁性体なので磁石には付かない。
そのM3真鍮ネジのネジ頭にプラス#2サイズのドライバービットを篏合させてみたのが下写真だ。
写真 TONEラチェットドライバーのプラス#2交換ドライバー軸とPB社6190-2-100との比較
上写真のように磁石に吸い付かないニッケルメッキ真鍮ネジも落ちる事無く空中に浮いているので、TONEラチェットドライバーのビット先端の加工精度はいい感じだ。
ワテが試した限りでは、TONEのドライバービットはPB社の高級ドライバービットと遜色無いくらいにネジ頭にしっかりと篏合した。
TONEラチェットドライバーのショートビットの紹介
交換ショートビットの材質は不明だが、見た目は綺麗なメッキが施されている。
下写真のように交換ビットにはサイズが刻印されている。ちょっとピンボケだが。
交換ショートビットのサイズは先ほど紹介したが、再び書くと以下の通り。
- プラス#2(良く使うサイズ)
- マイナス#6(大き目のマイナス)
- ヘキサゴン 2, 3, 4, 5mm
下写真のようにTONEの文字もしっかりと刻印されている。
ショートタイプのビットが抜きにくい欠点があり
下写真のようにグリップに差し込んだショートビットはマグネットで吸い付いている。
このショートビットを抜き取るのがやり辛い。
ショートビットの先端部分が1cmくらいしか露出していないので手で摘まみ辛いのだ。
かつ、ショートビットは高品質なメッキが施されているので、手の脂でツルツル滑るから益々摘まみ辛いのだ。
なので、ゴム製の手袋など嵌めて交換作業をすると良いだろう。
或いは、ビットにテープあるいは輪ゴムを巻いておくとかして、指先の爪が引っ掛かるように改造しておけば良いかも。
この点が、ワテがTONEラチェットドライバーセットに感じた唯一の欠点だ。
TONE株式会社(とね)の紹介
ハンドツールで有名なTONE(とね)の名前は利根川にちなんで付けられたそうだ。
TONE株式会社(とね、英: TONE CO., LTD.)は、大阪府大阪市浪速区に本社を置く工具メーカーである。1925年(大正14年)創業。
「TONE(トネ)」ブランドで工具を製造販売している。ブランド名のTONEは既存工具ブランドのNileを参考として同様に河川に因むもので、かつ英語として意味を持つ名前を利根川からとって命名されたものである。2013年に商号も「前田金属工業」からブランド名へと変更された。
引用元 https://ja.wikipedia.org/wiki/TONE_(企業)
ちなみに、オールチタンとかオールステンレスの高級ツールセットもTONEさんは販売している。
まあそんな高級品でなくても、無難に以下のような普通のツールセットを買っておくと、趣味に使うくらいの使用頻度なら半永久的に長持ちするだろう。
まとめ
自称工具選びの達人のワテが三千円程度で購入出来るラチェット式の交換タイプのドライバーセットを調査した。
その結果、ワテが選んだのがTONEのボールラチェットドライバーセットだ。
実際に使ってみた感じでは、普通のドライバーとしても、ラチェットドライバーとしても、機能的には大満足だ。
付属のドライバー型交換軸はプラスが#1、#2、#3、マイナスが#4,#6なので、普通のDIY趣味ならほぼ全てカバーするだろう。
かつショートビット(プラス#2、マイナス#6、ヘキサ2,3,4,5)も付属しているので、必要に応じてショートタイプのラチェットドライバーとして使える。
ケースが真っ黒で、ラチェットグリップも黒、交換軸も黒なので、見た目の印象は地味な感じで今一つ高級感に欠けるかもしれない。
でも実用性は十分だろう。
皆さんにもお勧めしたい。
👆このソケットレンチセットも安いわりには仕上げが綺麗なのでワテも気になっている。買うかな。
差込角は標準的な6.35mm(1/4インチ)で、ソケットの脱着はボタンを押すだけで簡単にできるし、ラチェットは72山ギアなので小刻みに動かせるので狭い場所での作業に最適だ。
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