ワレコ
時代はDIYブームだ。
DIYは楽しい。
ワテは来年もDIYで色んな作品を作りたいと思っている。
さて、当ブログの読者の皆さんの中にはDIYをやってみたいと思っている人も多いと思う。
DIYを始めようと思っている人が必ず直面する問題がある。
それは以下の通り。
- どんな種類の電動工具を買うべきか?
- 充電式か100Vコード式か?
- 充電式ならバッテリー電圧は何ボルトにすべきか?
- どのメーカーの製品を買うべきか?
などだろう。
当記事では、木工DIYを本格的に開始して約四年になる自称DIYの達人のワテが、これらの疑問に回答したい。
では、本題に入ろう。
どんな種類の電動工具を買うべきか?
以下ではあくまでワテの経験に基づいて解説している。
木工DIYで棚、机、作業台、その他の木製小物などを自作、あるいは自宅のリフォームなどをしたい人にお勧めの電動工具を想定している。
まず最初に揃えたい電動工具 丸ノコと充電式ドリルドライバー
木工DIYでは木材の切断作業と組み立て作業を行うのが一般的だ。
その為には電気丸ノコと電動ドライバーが必要になる。
と言う訳で、これからDIYを始めたい人は、先ずはコード式の電気丸ノコと充電式のドリルドライバーを買う事をお勧めする。
コード式丸ノコ |
充電ドリルドライバー |
電気丸ノコは安いDIY用のコード式の機種なら1万円以下からある。
プロ用丸ノコだとコード式2万円台から充電式で5~6万円程度になる。
プロ用丸ノコ充電式が高い理由は本体価格(約3万円)だけでなく、バッテリー(約1万5千円)、充電器(約1万円)などを含むからだ。
刃物系の電動工具はDIY用安物はお勧めしない
丸ノコを買うなら現時点では下表右のHiKOKIのC6MEY(100Vコード式、165mm、実売価格2万5千円前後)がお勧めだ。
コード式丸ノコ(DIY用) | コード式丸ノコ(最上位機種) |
DIY用の安い丸ノコでも1万円くらい。あと1万5千円プラスすればプロ用の最上位機種が買えるので、そう言う点でもC6MEYをお勧めする。
丸ノコ、トリマーなどの刃物系の電動工具は、インパクトドライバーやサンダなどの非刃物系工具に比べると作業中の事故も多い。
非刃物系工具、例えばインパクトドライバーならプロ用でも安物でもネジを締めると言う機能に関しては、どちらでも作業が可能だ。もちろん高級機になればソフトモード、パワーモードなど各種の便利機能があるが、兎に角、安い機種でもネジは締められる。
一方、刃物系工具の代表格の丸ノコの場合、DIY用の安物だと色んな欠点がある。
具体的には、以下の通り。
- 電子ブレーキが無い
- 鋸刃の回転がブレる(調整機能が無い)
- 集塵ポートが無い機種もある
- 薄い鉄板素材を使っているので剛性が低い(上位機種はアルミダイキャスト製)
特に、鋸刃の回転軸がぶれていると木材の切断途中で鋸刃が木材に挟まれてブレーキがかかり、その反動で丸ノコが後ろに飛んで来る事がある。いわゆるキックバック事故だ。非常に危険である。
DIY用丸ノコと言われている安い丸ノコを使うとこのような事故が起こり易い。
一方、プロ用丸ノコなら鋸刃のブレを修正する調整機構があるし、鋸刃に負荷が掛かりキックバックが起きそうになると事前に検出してモーターを停止するといった安全機能を持っている機種も多い(C6MEYなど)。
と言う訳で、刃物を使った切断系の電動工具は安物はお勧めしない。なるべく上位機種を買う事をお勧めする。
C6MEYは「電子丸ノコ」と命名されている。一般にはこう言う丸ノコは「電気丸ノコ」と呼ぶ場合が多い。あくまでワテの理解では「電子丸ノコ」と言うのは「電気丸ノコ」の高性能なやつを指す。
つまり「電気丸ノコ」ならモーターを回転させると言う単純な機能しか無いが、「電子丸ノコ」ならブレーキ制御、キックバック防止、静音モードなど、各種の制御を電子回路で行うのだ。
丸ノコは165mmと190mmのどっちを買うべきか?
なお、丸ノコ刃の径が165mmと190mmのどっちを買うかに関しては、ワテなら165mmをお勧めする。
なぜなら、一般的な木工DIYで190mm丸ノコが必要になる状況はまずあり得ない。それに165mm丸ノコでもC6MEYなら切込み深さは66mmもある。
それに対して下写真のHiKOKIのDIY用190mm丸ノコは最大切込み深さ68mmなので殆ど変わらない。
なぜ190mm刃なのに切り込み深さが68mmしか無いのかと言うと、DIY用丸ノコはモーターが大きくて出っ張っているからだ。DIY用機種のモーターは通常はカーボンブラシを使うブラシモーターが採用されている。カーボンブラシは消耗品なので交換が必要になる。
一方、ワテ推薦のC6MEYならブラシレスモーターなのでカーボンブラシも必要ないし、構造的に小型にできるのでその結果165mm刃にも関わらず66mmの切り込み深さを実現しているのだ。
回転する円盤状丸ノコ刃のブレは丸ノコ刃の直径が大きいほどブレ易いので、切断精度の観点でもなるべく直径の小さな丸ノコのほうが有利だ。
下写真の丸ノコなんて刃径382mmと巨大サイズだ。
太い柱をカットするならこんな大型丸ノコが必要になるが、こんな大型丸ノコを12ミリ厚の針葉樹合板をカットするDIYに使うには無理がある。
なのでもし丸ノコが怖い人は165mmではなくて、125mmなどの小型丸ノコがお勧めだ。
この製品でも最大切込み深さ47mmまで行けるので2×4材(断面38x89mm)も余裕でカット出来る。
ただし傾斜45度では最大30mmなので38ミリ厚2×4材は一発ではカット出来ない。その場合には、165mm丸ノコの中古品を2000円くらいで買って来るとか、ホームセンターの工具貸し出しサービスを利用しても良い。
インパクトドライバーとドリルドライバーの違い
一方、充電式のドリルドライバーは最も種類が多い電動工具と言っても良いだろう。
日本製ならマキタ、HiKOKI(ハイコーキ、旧HITACHI)、京セラ(旧リョービ)、パナソニック、アイリスオーヤマ、その他多数ある。
あるいは海外製(主に中華製)の比較的低価格な充電式ドリルドライバー、充電式インパクトドライバーは多数ある。それらの中には、マキタ純正バッテリーを使えるものも多い。
インパクトドライバーとドリルドライバーは外見的にはよく似ている(下写真)。
10.8V 充電式 インパクトドライバー | 10.8V 充電式 ドライバードリル |
インパクトドライバーは下写真のような六角軸のドライバービットやドリルビットを挿し込めるようになっている。
インパクトドライバーには丸軸のドリルビットは直接は付けられない。
インパクトドライバーはネジを締める機能に特化している工具である。インパクト(打撃)と言う名前が付いている理由はネジを締め込む時に回転方向に打撃をダダダッと加えて、硬い木にもネジをグイグイと締め込める機能があるからだ。
なので、インパクトドライバーに六角軸ドリルビットを付けて穴開け作業を行う事は出来るが、もし木が硬い場合には、ドリルビットに対してもインパクト機能が働いてしまう。その結果、ドリルビットが折れてしまう可能性があるので要注意だ。
ただし、上写真のようなインパクトドライバー対応のドリルビットもあるので、そう言うタイプのビットを使えば問題ない。それとワテの経験では普通のドリルビットでもインパクトドライバーに使っても問題はない。なぜならインパクトが働くほど硬い木に深いドリル穴を開ける状況は滅多にないので。通常は深くても2×4材の38mm厚くらいだからだ。
一方、ドライバードリルの場合には、打撃を与えるインパクトドライバーとしての機能と打撃を与えない電気ドリルとしての機能の二つのモードを切り替えて使う事が出来る。
ビット取り付け部分も六角軸では無くて、丸軸でも六角軸でも取り付け可能なキーレスチャックになっている。
キーレスドリルチャックの例 | ドリルチャック(チャックキーが必要)の例 |
なので、ドライバードリルを一つ買えば、インパクトドライバーとしても使えるし電気ドリルとしても使えるのだ。
ここまでのまとめとしては、ワテのお勧めは
だ。
前者が2万5千円くらい、後者が1万4千円くらいなので初期投資として約4万円でこれらの機種をお勧めしたい。
なお、後者のドライバードリルには充電器やバッテリーが付いているので、今後もし10.8VのHiKOKIの充電式電動工具を追加で買う場合には、本体のみで良いから安く買える。
例えばHiKOKI コードレスインパクトドライバ 10.8Vなら本日のアマゾンで本体のみなら¥6,780 税込だ。
振動ドライバドリルと言うのもある
ついでに説明すると「振動ドライバドリル(あるいは振動ドリルドライバとも言う)」と言う製品もある(下写真)。
見た目は先ほど紹介したHiKOKI 10.8V 充電式 ドライバードリルにそっくりだ。
両者の違いは、振動ドライバドリルの場合には、回転するドリル刃を前後に振動させて穴を開けているコンクリート壁などに打撃を加える事が出来るのだ。
その結果、分厚いコンクリート壁などにも穴開け加工が出来るのだ。
というわけで、一台買うなら振動ドライバドリルを買っておけば、
- 電気ドリル機能
- インパクトドライバ機能
- 振動ドリル機能
の三つの機能を持っているのでオールマイティと言う事になる。
ただし、振動ドリル機能を使う人はあまり多くは無いと思うので、ドライバードリルでも十分だと思う。その辺りは買う人の好みで良いだろう。
それと振動ドリルにも色んな種類があるので、工事現場で職人さんがダダダダダダッと物凄く大きな音で打撃を加えながら岩やコンクリートを破壊しているような強力なハンマードリルほどは強力では無いので、もし振動ドリルドライバを買うならお店で実際にデモ機を試してみるなどをお勧めする。
ネット情報を見る限り、10.8V充電式の振動ドリルドライバの振動ドリル機能は殆ど効果が無さそうだし。もし振動機能が重要な人は100V機か36V充電式などの製品を選択するのが良いと思う。
その次に揃えたい電動工具 仕上げサンダとトリマー
さて、取り敢えず丸ノコと充電式ドリルドライバーがあれば木工DIYを始められる。
下写真のようなコーススレッドをホームセンターで箱買いすれば安いのでお勧めだ。
最初はこんなに大量のコーススレッドを使うかな?と躊躇すると思うが、箱買いすれば安いし、何年も保管していても錆びる事は無い。
DIYで使うコーススレッドの長さは20mmくらいから120mmくらいまでが一般的だと思うが、2×4材(断面39x89mm)を重ねて固定するなら39×2=78mmになるので、長さ75mmのコーススレッドを買うと良いだろう。
あるいは厚さ12ミリの合板を2×4材に固定するなら板の厚さの2~3倍くらいのコーススレッドが良いと言われているので、25, 28, 32, 38mmあたりのコーススレッドを箱買いしておくと良い。
そのようにして木工作品を組み立てたら、次にやりたくなるのが表面の研磨やエッジの面取りなどの作業だ。
仕上サンダ | トリマ |
仕上げサンダを使うと、板材の表面を綺麗に研磨する事が出来る。その後で塗装をすれば仕上がりが良くなる。
一方、トリマを使うと色んな加工が出来るが、その中でもお手軽なのは角ばったエッジを丸める加工が出来るのでお勧めだ。
トリマは毎分3万回転もの速さで刃物が回転するので非常に危険な電動工具だ。
なので、この場合もDIY用の安いトリマはお勧めしない。
マキタDIY用トリマ(AC100Vコード式) | HiKOKI 36V コードレス トリマ 蓄電池・充電器・システムケース別売り |
もしトリマを買うなら、コードレスのほうが作業がやり易い。
その場合、コードレストリマはバッテリー電圧が10.8Vや14.4Vの機種は多くはない。
アマゾン検索してみると分かり易い。
10.8VのコードレストリマはBoschのやつがあるが、HiKOKIやマキタにはあるのかどうかは不明だ。
トリマとか丸ノコなどのモーターを回転させる工具はパワーが必要なので、やはり電圧が高い方が有利なのだ。なので必然的に18Vや36Vあたりの製品が多くなる。あるいは100V機がお勧めだ。
HiKOKI製品にはマルチボルトバッテリーと言うのがある。このマルチボルトバッテリーはHiKOKIの36V/18Vどちらの電動工具本体にも使用できるのだ。
HiKOKI 36V マルチボルトバッテリーの例を以下に示す。
2.5Ah BSL36A18 | Bluetooth内蔵 2.5Ah BSL36A18B | Bluetooth内蔵 4.0Ah BSL36B18B |
電流容量の違いによって価格も異なる。Bluetooth内蔵機能が付いているタイプは、集塵機と無線で連動する機能を提供してくれるので便利だ。
と言う訳で、充電式の電動工具を買うならワテならHiKOKIのマルチボルトバッテリー対応機種を買う事をお勧めしたい。つまりマルチボルト36V機かマルチボルト対応18V機のどちらかだ。
36V 充電式丸ノコ マルチボルト畜電池・充電器付き |
18V 充電式 インパクトドライバー マルチボルト畜電池・充電器付き |
18V 充電式コードレス振動ドライバドリル 蓄電池・充電器別売り 本体のみ |
例えば上表左の36V丸ノコを買えば36Vバッテリー1個と充電器も付属している。価格は5万円弱なので安くはないが、その内訳はバッテリー価格が約1万3千円、充電器が約6千円くらい、丸ノコ本体3万円くらい。
このセットを最初に買えば、例えば上表右端の18Vコードレス振動ドリルドライバドリルも同じバッテリーを挿せば使えるのだ。
この右端の製品は本体のみなので価格も1万7千円くらいと求めやすい価格になる。
ここまでのまとめとしては以下の通り。
- 予算に余裕があればトリマや仕上げサンダを揃えたい
- トリマは危険な電動工具なのでDIY用よりも上位機種(速度可変など)がお勧め
- 充電式工具は初期費用が掛かるが二機種目以降は本体のみなので割安
- HiKOKIマルチボルトシリーズバッテリーを買えば電動工具本体は18V/36Vから選べる
予算に余裕があれば買いたい電動工具 インパクトドライバとジグソー
ここまでで、皆さんは
- プロ用丸ノコ(充電式あるいはコード式)
- 充電式ドリルドライバー(DIY用、プロ用どちらでも可)
- DIY用仕上げサンダ
- プロ用トリマー(充電式あるいはコード式)
を購入したとしよう。
この次に欲しくなるのが以下の製品だ(ワテの経験では)。
インパクトドライバ | コードレスジグソー |
最初に買った充電式ドリルドライバーひとつだけだと作業がやり辛いのだ。
つまり、コーススレッドを捻じ込む場合には、事前に下穴錐(下写真)をドリルドライバーに装着して下穴を開ける事が多い。
その後でプラスドライバービット(下写真)をドリルドライバーに付け替えてコーススレッドを捻じ込む。
この付け替え作業が面倒なのだ。
なので、ドリルドライバーとは別に、コーススレッド捻じ込み専用のインパクトドライバーが欲しくなるのだ。あるいはドリルドライバー2台作戦でも良いだろう。
でも本当は3台あると理想的なのだが。つまり、下穴錐、皿取錐、コーススレッド捻じ込みの三種類の作業を連続で行う事が多いので、ドリルドライバ2台、インパクトドライバ1台が理想だ。
あとは、曲線カットしたい事も時々あるのでジグソーも欲しくなるだろう。
ワテの場合にはオーディオのスピーカーを自作した時に、針葉樹合板12ミリ厚の板を円形にくり抜く作業でジグソーを使った。
ジグソーは刃物系の電動工具ではあるが、比較的安全な工具なので、そこまで高級な機種を選ぶ必要は無いと思う。
ジグソーはコード式よりもコードレスのほうが遥かに使い勝手が良いので、充電式をお勧めしたいがコード式よりは値段が高い。なのでジグソーはたまにしか使わない人は100V機で安いやつを買っておくと良い。その辺りの選択は自分のDIY作業でのジグソーの使用頻度を考慮して決めると良い。
と言う訳でここまでをまとめると、予算に余裕がある人は以下の電動工具を揃えると快適だろう。
- 切断・切削系工具:丸ノコ、トリマー、ジグソー
- 締め付け・穴開け工具:ドリルドライバー、インパクトドライバー
- 研摩系工具:仕上げサンダ
これらを全部買ったとしても予算的には10万円以内には収まると思う。
本格的に木工をやるなら買いたい電動工具 スライド丸ノコやテーブルソー
ワテの場合は約四年のDIYで、上で紹介した電動工具は全部入手した。
新品、新古品、中古品などいろいろある。
新古品の場合には、ホームセンターの展示品処分などでたまたま見付けて買ったものが多い。
ホームセンターの場合、年に何度もセールをやっているのでぶらっと立ち寄ると、そのお店で売れ残っている商品がネット最安値よりも安く売られている場合もある。
あるいは年末には在庫一掃セールもあるし、年初には初売りで格安で先着10名様限りみたいな目玉商品もある。
そう言う機会を上手く利用すれば良い。
さて、木工では木材の切断をいかに正確に、効率良くやるかが重要だ。
丸ノコと丸ノコ定規(下写真)の組み合わせで材料を切断する手法だといろいろと制約が多い。
つまり丸ノコはある程度大きな板材の切断には適しているが、例えば細い板を半分に切断するなどの作業は丸ノコではやり辛い。
そんな時に便利なのがテーブルソーだ。
スライド丸のこ | テーブルソー |
細い板を半分にカットするならテーブルソーが最も適している。
一方スライド丸ノコは幅300mm程度以下の長い板材や2×4材などを直角精度良く短くカットする作業に適している。同じ寸法に切り揃える用途にも最適だ。もちろん直角だけでなく任意の角度にも斜め切断可能だ。
さらに鋸刃自体を傾斜させる事で斜めカットかつ傾斜カットと言う複合カットも可能なので、四方末広がりの脚を持つ踏み台などの製作も難なく出来るのだ(下記事参照)。
なおスライド丸ノコは細材の縦切断には向いていない。それはテーブルソーでやるべきだ。
ワテの場合は現状は卓上スライド丸ノコを使っているが、出来ればテーブルソーも導入したいと思っている。
卓上スライド丸ノコは安い機種なら2万円台から、上位機種は10万円前後まである。
テーブルソーは日本で売っているマキタやHiKOKIの製品は設計が古いのであまりお勧めできない。価格は6万円前後だ。
SK11のテーブルソーは2万円台前半で買えるので、丸ノコを買うよりもこのテーブルソーを買う方が良いかもしれない。
ただし価格が安いので、ネット情報を読む限りは高い加工精度はあまり期待できないが、まあ上手く使いこなせばそこそこの性能は出せるだろう。あと、設置面積が大きいので、置き場所がある人にはお勧めのテーブルソーだ。
と言う訳で、ここまでに紹介した電動工具を全て購入するとなると、予算的には15万円前後は掛かると思う。
これくらいの予算と作業場が有れば、快適なDIY環境を構築出来るのだ。
充電式かコード式か?
電動工具を買う場合に充電式かコード式かで迷う人は多い。
ワテも迷った。
ワテの経験で言うと、なるべくなら充電式つまりコードレスな電動工具を買い揃えるほうが良いと思う。コードレスのメリットは作業がやり易いからだ。
ただし、最初に買うのが充電式工具だと本体だけでなく、充電池、充電器も買う必要があるので初期費用が増える。
例えばコード式のワテお勧め165mm丸ノコC6MEYが2万円台で買えるのに、充電式の同等製品C3606DA だと、本体・蓄電池・充電器のセットで5万円程度。
なので、何種類かの電動工具を買い揃えようと思っているなら充電式をお勧めする。
それに対して、丸ノコとドリルドライバーくらいでDIYをやる予定の人はコード式の丸ノコと充電式のドリルドライバーの組み合わせが最も予算を抑える事が出来る。
充電式電動工具のデメリット
充電式電動工具のデメリットは幾つかある。
- バッテリーを電動工具に装着して使うので重い
- 使おうと思ったら電池切れで充電するまで作業が中断する
- バッテリーは劣化するので将来的に買い替えが必要
- バッテリーは発火の危険性もある
などか。
とは言っても、最近のバッテリーは急速充電が可能だし、重いと言っても鉄アレイを持ち上げるほど重い訳ではないから、偶にDIYで使うなら問題無いだろう。
そう言う点では、毎日電動工具を使う職人さんのほうが重さは気になるはずだ。なので職人さんなら重量がある36Vなどの高電圧バッテリーよりも、軽量な10.8Vバッテリーで動く電動工具を使う人も多いらしい。
あと、バッテリーの発火事故に関しては、HiKOKIやマキタ純正のバッテリーを使う限りは心配は無いだろう。
怪しい外国製のバッテリーでマキタ互換とかHiKOKI互換などと言う宣伝文句の安いバッテリーは使わないほうが良いだろう。
純正バッテリー1個の値段で互換バッテリー4個買っても御釣りが来るなら、互換バッテリーを買いたくなる人の気持ちも分かるが。
充電式ならバッテリー電圧は何ボルトにすべきか?
充電式工具を買うと決めても、バッテリーの電圧を何ボルトにするか迷う。
14.4V
18V
36V
3.6Vのリチュウムイオンバッテリーセルを直列にしてこれらの電圧を作っている。10.8Vなら3.6Vを3つ直列だ。
なので、電圧が高くなるほど沢山のバッテリーセルが必要になるので電池も重くなる。
その代わりに高電圧になるので、電動工具が高いパワーを発揮できるのだ。
さて、充電式工具を買うなら何ボルトが良いか?
この場合もワテの経験で言うと、2~3種類くらいの電動工具しか買わないなら何ボルトでも良いだろう。例えば18Vで統一して、18Vのインパクトドライバーと18Vの仕上げサンダを買うなど。
一方、将来的にいろんな電動工具を買い揃えて行く予定があるなら、HiKOKIのマルチボルト対応36V機/18V機かマキタの40Vmax機などがお勧めだと思う。なぜならこれらの高い電圧の電動工具は各社の主力製品群なので、既存製品の種類も多く、今後の新製品も期待できるからだ。
それに対して、今後各社が10.8V、14.4Vなどの低電圧な電動工具の開発にどれくらい力を入れるかは未知数なので、なるべくなら高い電圧の機種で揃えるほうが良いだろう。
でも将来、36Vよりも高い電圧の機種が出るのでは?などと心配する人もいるかもしれない。
まあ将来72V機なんてのが出てくる可能性はあるとは思うが、ワテの勝手な予測では今後十年以上は36V機が主流だと思うので、今買うなら36V機がお勧めだろう。
なおマキタ40Vmaxと言うのは中身は36Vだ。リチュウムイオン電池をフル充電すると定格電圧よりも10パーセント増しくらいの電圧になるので、36V x 1.1 = 39.6V ≒ 40V と称しているのだ。40Vmaxなんて、なんだかインチキ臭い名前なのでワテは嫌いだが。
どのメーカーの製品を買うべきか?
マキタにするか日立(現HiKOKI)にするかは、大工さんの世界では永遠のテーマだろう。
マキタ派の人は絶対にマキタの工具しか買わないなんて人もいるらしいし。
この件に関しては、結局は好き好きなのでどのメーカーを買っても良いと思う。
ただし、複数のメーカーの製品を買い揃えるとバッテリーは使い回しが出来ないし、充電器の数も増えて面倒だ。
なので、充電式電動工具はなるべくどこか一社で揃えて、電圧も揃えるほうが管理し易いと考える人は多い。
実はワテも以前はそう思っていた。
でも実際のところそれは難しいと思う。なぜなら右も左も分からないDIY初心者だと、例えば取り敢えずホームセンターで安売りしていたマキタ充電式14.4Vドリルドライバーを買う。
そして、ある程度DIYに慣れて来ると追加で電動工具が欲しくなるが、ネットで見付けた良さそうなインパクトドライバーがHiKOKIだとするとマキタ14.4V電池は使えない。
でもまあ安いのでそれを買うと、マキタ製品とHiKOKI製品が混在する事になる。まさにワテやがな。
だからDIYをやるぞ!と決めた時点から、ワイはマキタ40Vmax製品だけを買うぞ。
アタイはHiKOKIマルチボルト製品だけを買うぞなどと決めていれば、スッキリするが。
でも現実的にはマキタ、HiKOKI、BOSCH、京セラ、Panasonicなどの有名ブランドの人気の製品を買うのが良いだろう。各社共に人気の製品があるので、一社に拘る必要は無いと思う。
例えばBOSCHのディスクグラインダーやジグソーはYouTubeなどでも人気が高い。
丸ノコなどのモーター系はワテの印象ではHiKOKIの人気が高い感じ。もちろんマキタも悪くは無いと思うが。
マキタの良さとしては、多数の種類の製品を販売している事だろう。こんな工具が欲しいのだが他社にはないけれどマキタにはあると言った電動工具も多い。良く聞くのは充電式ジョイントカッタ(下写真)だ。
これが欲しいのでマキタ製品をメインに買い揃える事にしたと言う人も多いようだ。
ちなみに、最近出たマキタの充電式スライド丸ノコ(下写真)は値段が高いが物凄く性能が良さそうな感じ。ワテも欲しいが高くて買えない。
以前のマキタのスライド丸ノコは二段スライド方式とか言うヘンテコな設計だったが、最近ようやく単一スライドの製品が出てくるようになった。
少し余談になるが、聞くところによるとマキタの二段スライド方式はHiKOKIの初期のスライド丸ノコが持つ特許を回避する為に考えられた機構らしい。
そのHiKOKIスライド機構は二本のポールに固定した丸ノコが、ポールと一体で前後にスライドする構造だったが、現在では各社共に二本のポールは固定でそのポールの上を丸ノコだけがスライドする構造の機種が多い。上写真のマキタの新製品もその構造だ。そのほうがポールが後ろに出っ張る事も無いので、設置面積も小さくて済む。
HiKOKIの初期製品がポールと丸ノコが一体でスライドする方式なら、その特許を回避したいなら現状のポール固定で丸ノコだけがスライドする方式を発案すると思うのだが、なぜそうせずにヘンテコな二段スライドなんて構造にしたのかは不明だ。何か事情があったのかも知れないが。
スライド丸ノコの話題で本題から逸れたが、本題に戻ろう。
ちなみに、以下のような怪しい製品もある。
マキタバッテリーをHiKOKIの工具で使えるアダプター
ハイコーキの18V・36Vバッテリーをマキタの18V工具で使えるアダプター
これらを買っておけばHiKOKIやマキタのバッテリーを互いに入れ替えて使う事も出来るようだが、もし電動工具本体が故障した場合には恐らくマキタやHiKOKIのメーカー保証は効かないのであまりお勧めはしないが。
ワテのお勧めはHiKOKIマルチボルトシリーズで統一する
と言う事で長々と文章を書いてしまったのでそろそろまとめに入る。
あくまでワテの個人的なお勧めであるが、DIY用に多くて十台程度の電動工具を購入するならHiKOKIマルチボルトシリーズの製品を買い増しして行くのが良いと思う。
最初にマルチボルト対応、つまり18Vか36Vの丸ノコあるいはインパクトドライバーを買う。
その場合には、電動工具本体、充電池2個、充電器のセットで買えば5万円程度だ。
あとは、マルチボルト18V/36Vの対応の電動工具本体だけを買えば良いからだ。
そうすると、初期費用は掛かるが、二台目以降は本体のみを買えば良い。
かつ、HiKOKIのマルチボルト対応の18V機や36V機の中から選べるので選択肢が広いのだ。
とは言ってもマキタが好きな人はマキタの40Vmaxで統一しても良いだろう。
この場合も40Vmax機の一台目は充電池と充電器もセットになったやつを買えば良い。二台目以降は本体のみで良い。
もしマキタ18V機も追加で買いたくなった場合には、18V機の一台目は本体だけでなく充電池と充電器が必要になるので初期費用が更に増えるが。
そうすると結局は、作業部屋には最低でも三種類のバッテリーや充電器が必要になるが。
- HiKOKIマルチボルトバッテリーと充電器
- マキタ40Vmaxバッテリーと充電器
- マキタ18Vバッテリーと充電器
それが嫌な人はなるべく一社の一種類の電圧に揃えると良い。でも多くても三種類程度の充電器やバッテリーを管理すれば良いので、結局は各社の良さそうな製品を買い揃えるのが良いだろう。
と言う訳でワテの場合には、今後はHiKOKIマルチボルトシリーズでなるべく揃えたいと思っている。もちろんマキタやボッシュの良さそうな製品が有れば買いたい。
まとめ
ワレコ
電動工具購入に関して、ワテのアドバイスは皆さんの疑問解消に役立ったでしょうか?
ワテお勧めの電動工具一覧
取り敢えずワテのお勧めの電動工具を下表にまとめてみた。
表 ワテお勧めの電動工具(グレード欄はワテ独自判定も含む)
上表の機種選定の方針としては以下の通り。
- コード式電動工具はなるべく低価格で世間の評判の良いやつを選んだ
- 充電式電動工具はHiKOKIマルチボルト18V/36V対応機種から選んだ
- HiKOKIマルチボルトバッテリーと充電器は単品で買う
これらを行き成り全部買うと約14万円くらいの費用が掛かる。予算に余裕がある人はまとめて買っても良いだろう。通常は、少しずつ必要に応じて買い増しして行くのが良いだろう。
これくらいの工具が有れば、かなりのレベルのDIYを行う事が出来る。
14万円なら趣味に使う金額としては、安い部類だと思う。ゴルフクラブ一本10万円くらいの高級品もあるし、釣り竿高級品も10万円どころか50万円くらいはざらにあるようだし。
DIY用の安い工具ばかりを買うのは安物買いの銭失い
ワテの場合は、最初に買った丸ノコやトリマーはDIY用の最も安いやつだったので、現状では使い勝手が悪くて困っている。
なので丸ノコは上表一行目のHiKOKI C6MEYに買い替えた。
トリマーはそのDIY用の安いやつを今も使っているが、毎分36,000回転固定なので良く木が焦げるのだ。あかん。
あと、ワテが使っているドリルドライバーとインパクトドライバーもDIY用の安いやつだ。ドリルドライバーは展示品を通常価格の半額で5000円くらいで買ったやつ。インパクトドライバーはアマゾンで何かのセールの時に買ったやつ。確か14000円くらいだったかな。
ドリルドライバーは主に下穴開けに使っているので安くても構わない。
一方、インパクトドライバーはコーススレッドの捻じ込みに使うが、あまり安いやつだとトリガーを引くと一気に高速回転するので扱い辛い。
上表のHiKOKI 36VインパクトドライバWH36DC(NNB)だと、ソフトモード機能が付いているので同じようにトリガーを引いても、ゆっくりと回転するのだ。初心者にはそう言う機能が物凄く使い易いのだ。
と言う事で、結論としてはなるべく予算を抑えて使い勝手の良い電動工具を買い揃えるには、世間で評判の良い機種を中心に選定して行くと良いだろう。
その際に重要な事は危険が伴う刃物系電動工具は安全性を重視して上位機種から選ぶ方が良い。
そうでは無くてDIY用の安い機種ばかり買っていると安物買いの銭失いになるだろう。
それと、充電式工具の場合にはなるべく一社で統一するのが良いと思う。ワテの場合は今後はなるべくHiKOKIの18V/36Vマルチボルトシリーズで揃える予定だ。
だたし、一社の一種類の電圧に拘り過ぎるのは良くないと思う。良い他社製品が有ればそれを買う方がDIYはやり易くなるので。
仮にHiKOKI、マキタ、BOSCH辺りの充電式工具を何種類か買うとしても、それらの充電器が三台とその電圧のバッテリーを数台買えば良いだけだからだ。
充電器やバッテリーが増えるのが面倒だから一社の工具しか買わないと言うのは本末転倒だろう。
なるべく安く電動工具を買うテクニック
最後にお勧め情報を紹介すると、バッテリーや充電器を単品で買う場合、楽天などの通販サイトには「箱なし バラシ品」などの説明文でネット最安値の商品が見付かる事がある。
要するに、電動工具のセット品(本体、充電池2個、充電器)を何らかの理由でばらして単品で販売しているのだ。なので充電池は箱に入っていない。正規品の充電池は専用紙箱に入っている。
HiKOKI リチウムイオン電池 36V マルチボルト Bluetooth内蔵 36V 2.5Ahの正規品BSL36A18Bは本日のアマゾンで¥13,580 税込(送料無料)だが、楽天でこの型番で検索すると箱なし品が12,450円 (税込)送料無料となっているので、1000円くらい安い。
箱なしでも良ければお勧めのバラシ品箱なしバッテリーだ。同じく充電器もバラシ品が売られているのでこちらも若干安く買える。
ワテもHiKOKIマルチボルトシリーズのドリルドライバーなどの購入を検討中だ。
(続く)
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