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【ワレコのDIY】木工作業部屋のサイクロン集塵配管やブラストゲートをリニューアルする【作業編③】

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ワレ子
ワレ子

灼熱の8月だったが、9月に入ったら急に涼しくなったぞ。

日本の四季が二季になってしまった気分だ。

さて、自宅木工作業部屋の集塵システム配管をリニューアルするプロジェクトの第三回目の記事だ。

今回の配管リニューアルにおいては、水道配管用のボールバルブを採用することで高い気密性を実現するのだ。

それによって木工作業で発生したおが粉などの粉塵を強力に吸引出来るようにするのが目的だ。

前回記事はこちら↓

【ワレコのDIY】木工作業部屋のサイクロン集塵配管やブラストゲートをリニューアルする【作業編②】
ワレ子 猛暑日が続いていたのに台風が近づいてきたら急に涼しくなってきた。 まあ暑いよりも涼しい方が快適だなあ。 現在ワテは木工作業部屋のサイクロン集塵システムをリニューアルしている。 暑いけれど少し作業が進んだ。 前回記事はこちら⤵ では本...

では、本題に入ろう。

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本日現在の作業進捗状況

下図が今回の木工作業部屋のサイクロン集塵システム配管リニューアルプロジェクトの設計図だ。

図 木工作業部屋のサイクロン集塵システムの配管設計図

配管はΦ100ボイド管とアルミフレキシブルダクトを組み合わせて製作する。

前回までの作業で壁に水道用ボールバルブを数個固定してΦ100ボイド管への配管は済ませている。

ワテは50Aサイズのボールバルブを採用することにした。

50Aサイズのボールバルブはボール部分の穴径は実測で45mmくらい、差し込み部分は呼び径50のVU管が挿し込めるので直径約60mmある。

50Aサイズのボールバルブは2000円~1万円くらいの価格だが、ワテはホームセンターで一個3000円弱で六個買って来た。

今回の作業では、これらのボールバルブを各電動工具の集塵ポートと透明ホースで接続する。

卓上スライド丸ノコをボールバルブと接続完了

下写真に示すように卓上スライド丸ノコの集塵ポートとボールバルブを呼び径65の透明ホースで接続した。

写真 卓上スライド丸ノコの集塵ポートとボールバルブを呼び径65の透明ホースで接続

卓上スライド丸ノコの集塵ポートとの接続部分は塩ビ継手を利用して自作している。ここで採用している透明ホースは呼び径65のやつで、おそらく下写真の製品と同じやつだ。

・透明タイプで内部の確認ができます。
・集塵、粉体・粒体・気体の輸送、設備の送・排気用に適しています。
・内径×外径(mm):62.4×72.0
・許容曲げ半径(mm):65

この東拓工業の透明ホースはスパイラルが右巻きなので、ホースバンドも下写真のような右巻き用を購入して使った。上写真のボールバルブとの接続部分にこの右巻きホースバンドを使っている。

ホースバンドは下写真のような単純な帯状のタイプもあるが、スパイラル形状のホースの固定には向いていない。

なお、スライパル形状のホースにはワテが使った東拓工業トーメイダクト 21121-065のように右巻きのものや、クラレプラスチックス マルチナのような左巻きのものがあるので要注意だ。

左巻きホースには左巻き用のホースバンドが必要になる。

ボール盤の集塵ホース接続は後回し

下写真の4メートル洗濯ホースは取り敢えず作業部屋の掃除用に使っている。

洗濯ホースを接続しているボールバルブは最終的にはボール盤(アシナ製)作業で発生する切り粉や切り屑を吸引出来るように配管する予定だ。

写真 ボール盤用の配管は取り敢えず部屋掃除用の洗濯ホースに接続している

上写真の左端にあるのがリョービ(現 京セラ)のベルトディスクサンダーだ。

上写真のように壁面に取り付けたボールバルブに透明ホースをホースバンドで固定するところまでは完了している。

一方、ベルトディスクサンダーの集塵ポートと透明ホースとの接続部分は接続径が合わないので、現状では未接続だ。

今度3Dプリンタを使って継手を自作するなどを予定している。

手押し鉋盤の集塵ポート用にΦ100配管を分岐した

下写真において右側は窓側で、左側が部屋の奥になる。

写真 Φ100配管は部屋の中ほどでT分岐している

上写真のように壁面に這わせているΦ100ボイド管を部屋の中ほどでT分岐用の継手を使って分岐させた。その配管はテーブルソーの集塵に使う。その接続作業は当記事の後半で紹介する。

一方、上写真のアルミフレキシブルホースの部分はさらに下写真のように改造した。

写真 手押し鉋盤の集塵ポートへ接続するための分岐を付けた

上写真のようにアルミフレキシブルホースの途中にΦ100ボイド管を30cmほど挿入した。ボイド管が白い理由は、100均で買った白い壁紙を貼っているからだ。

そのΦ100ボイド管(外径106、内径100)にΦ65ホールソー(=ホールカッター)を使って穴を開ける。その穴にΦ75ボイド管をカットして作成した筒(外径65、内径60)を木工用ボンドで接着している。

その筒の中に塩ビパイプVU50(外径60mm)がピッタリと挿さるのだ。

そのようにして分岐したVU50パイプの先に、下写真のように50Aサイズのボールバルブを接続している。これらの接続には塩ビ用の接着剤を使うと分解が困難なので、シリコンシーラントを塗布して接続している。

写真 リョービ手押し鉋盤HL-6Aの集塵用に配管は完了(まだHL-6Aには接続していない)

上写真のように透明ホースをボールバルブに接続するところまでは完了した。

しかし、この手押し鉋盤もベルトディスクサンダーと同じく、集塵ポートの径が透明ホースと合わないので、現状では未接続だ。

テーブルソーの集塵配管

先程紹介した写真で部屋の中央付近でT字型の継手で分岐させた呼び径100ボイド管は、天井を渡って反対側の壁まで来ている(下写真)。

写真 部屋の中央付近の天井を渡して反対側の壁面まで来ているボイド管100

そのボイド管の先端にはΦ100-Φ65の変換継手を付けている。

ワテが採用したのとはサイズが異なるが下写真のような製品だ。

その先端には透明ホースを接続して配管している。

棚板には下写真のようにジグソーで穴を開けた。

写真 透明ホースを通す穴をジグソーで加工(位置を間違えたので修正済)

上写真のように最初に開けた穴は位置を間違えていたので、木工用ボンドで修復して再度正しい位置に穴を開け直した。

木工用ボンドを使えば大抵の失敗はやり直せる。

その透明ホースは下写真のようにボールバルブに配管している。

写真 テーブルソー用のボールバルブ

ちなみにこの呼び径50Aのボールバルブは下写真の様に小板にサドルバンドで固定している。

写真 呼び径50Aのボールバルブを小板にサドルバンドで固定する(固定前)

下写真が固定後の完成形だ。この場合も長さ12cm程度のVU50塩ビパイプをシリコンシーラントで接着している。その塩ビパイプを上から来る透明ホースに接続する。

写真 VU50塩ビパイプをシリコンシーラントでボールバルブに接着し小板に金属サドルで固定(完成形)

上写真のように組み立てたボールバルブを下写真のように壁面にコーススレッドで固定する。

写真 テーブルソー(SKIL 15 Amp 10 Inch Table Saw with Stand- TS6307-00)との接続は未完成

この場合もテーブルソーの集塵ポート外径が透明ホース内径と合わないので、現状では未接続だ。

今後3D印刷などで継手を作るか、あるいは水道用の塩ビ継手を利用して異径継手を作るなどを予定している。

その後、下写真のようにテーブルソーの集塵ポートに東拓工業トーメイダクトホースを接続した。

写真 テーブルソー集塵ポートに東拓工業トーメイダクトホースを接続

テーブルソーの集塵ポート外径は約57.5ミリ(実測値)、東拓トーメイホース内径62.4ミリ(カタログ値)なのでその隙間は下写真のようにダイソーの「ぶつかり防止クッションテープ」を巻いて対処した。

写真 ダイソー「ぶつかり防止クッションテープ」は粘着テープ付なので便利

下写真のように挿し込んで、右巻き用ホースバンド65mmで固定した。

写真 右巻き用ホースバンドにはナットドライバーが便利

透明ホースの内側に黒いパーツを差し込む時に摩擦が大きいので消毒用アルコールを噴射するとスムーズに入った。

これでテーブルソーを心置きなく使う事が出来る。

 

ちなみに上写真に少しだけ写っているテーブルソーは米国のSKILSAWと言うメーカーの製品だ(下写真)。

テーブルソーはこのSKILSAW社やDeWalt社なども有名だが、どちらも外国製なので日本で買うと十万円以上する。現地の本体価格は500ドル前後だが海外からの輸入コストが上乗せされるので十万円以上の販売価格になるのだ。

ワテの場合には昨年末にネット通販でSKIL TS6307-00がかなり安く売られているのを見つけたので思い切って発注したのだ。マキタのやつを買うよりも安く買うことが出来たのでラッキーだった。

下写真の他のテーブルソーも購入候補に上がったのだが、最終的には上写真のやつを買った。

テーブルソーを買う場合にワテが最重要視したのはフェンスの移動機構がラックピニオン方式であるかどうかと言う点だ。

日本製のマキタ、HiKOKI、SK11などのテーブルソーはフェンス移動機構はラックピニオン方式ではなくて、フェンスの一端をテーブル盤面の端に押し当ててスライドさせる昔ながらの単純なスライド方式だ。

この方式だと鋸刃に対するフェンスの平行の誤差が大きい。

一方、ラックピニオン方式なら平行誤差が少ないからフェンス移動後の固定時に何度も物差しで平行を確認する必要が無い。その結果、手軽にフェンスを使えるのでその点を最重要視したのだ。

実際にSKIL社のTS6307-00テーブルソーを使った感想としては、テーブルソーを買うならフェンス機構はラックピニオン方式に限ると言っても過言ではないだろう。

ラックピニオン式フェンスは物凄く使い易いのだ。

ボイド管と塩ビパイプを組み合わせた配管のメリット

ワテと同じような配管を設置したいと思っている皆さんに、ワテの経験に基づいてアドバイスしたい。

お勧めは金属製スパイラルダクト

ワテは集塵配管にはボイド管と塩ビパイプを組み合わせた。曲線部分にはアルミフレキシブルダクトも入れている。

ボイド管やアルミフレキシブルダクトは内壁が凸凹しているので粉塵の吸引にはあまり適していないのは知っている。内壁の凹凸によって空気抵抗が大きくなり吸引力が落ちるからだ。

それにボイド管や塩ビパイプは電気を通さないので静電気が溜まって粉塵が吸着される場合もあるので益々空気抵抗が増える。

そう言う点では、下写真のような金属製のスパイラルダクトがお勧めだろう。

金属製スパイラルダクトの内壁は滑らかなので空気抵抗が少ないし、導電性があるので静電気が溜まらない。

かつ、金属スパイラルダクトは値段も安いし、各種の継手も安く入手出来るので、自分の部屋のレイアウトに合わせて自由に配管を追加することが可能だ。

広い作業部屋に集塵配管を設置するならこのような金属スパイラルダクトがお勧めだ。直径は最低でもΦ100がお勧めだろう。それより細いと空気抵抗も増えるし。YouTube動画を見ると広い作業部屋ならΦ200くらいの太い配管を使っているのを見かける。

ただし、金属製スパイラルダクトの短所としては切断するには専用の工具があれば良いが、持っていない場合にはディスクグラインダーで切断するなどの作業が必要になる。金属の切断面は怪我の危険性もある。

ボイド管は加工が簡単

一方、紙製のボイド管や塩ビパイプなら卓上スライド丸ノコに下写真のような多種材料切断用チップソーを付けておけば簡単に切断出来る。

さらに、ボイド管は下写真のようなホールソーがあれば好きな位置に穴を開けて分岐させることも出来る。

配管の分岐には一般には下写真のような専用の継手使うのが正統派だが、継手も沢山買うとコストが増える。

一方、ワテがやったようにΦ100ボイド管に穴を開けて、その穴に小径のボイド管を挿し込んで木工用ボンドで貼れば簡単に分岐させることが出来る。

当初は接合部の強度が心配であったが、実際にやってみるとかなり強固に固定出来る。

もし将来、その分岐部分が不要になった場合には分岐部分を強引に引っ張ればボイド管の表面の紙が剥がれるので木工用ボンドで貼り付けた分岐部分を取り除く事が出来る。

残された穴の部分には、上からボイド管の切れ端を貼って埋めれば閉じられる。

このように紙製のボイド管は試行錯誤で配管をやる用途には最適だと思う。

集塵システム構築のコツ

これから木工用の集塵システムを構築しようと思っている皆さんのために、ワテの経験に基づいてアドバイスしたい。

集塵機の吸込仕事率が高くても気密が悪いと意味がない

YouTubeにはサイクロン集塵システムを構築している例は多数ある。

下写真のようなサイクロン集塵部品を購入して、掃除機や集塵機に接続すれば簡単にサイクロン集塵機を自作することが出来る。

ワテもこの手の集塵機を購入したのだが、吸込仕事率が高ければ良く吸い込む集塵機を自作出来ると思っていた。確かに吸引仕事率は高いほど強力なので吸引仕事率200Wよりも280Wのほうが良いだろう。

ワテは集塵機を購入するに当たり、各社の集塵機の吸引仕事率を比較して、その数値が高いものを採用すれば最高の集塵システムを自作出来ると勘違いしていたのだ。

しかしながら、いくら吸引仕事率が高くても配管の気密が悪いと吸引力は途端に低下するのだ。

集塵システムは気密が最も重要

自作集塵システムの高い吸引力を維持するには、配管の継手部分やゲート部分の気密性を高めることが必須だ。

ゲート機構には下写真のようなシャッタースライド式のブラストゲートと呼ばれる製品を使っている人が多い。リニューアル前のワテの集塵システムもこんなブラストゲートを使っていた。

ところがこのブラストゲートは構造上隙間から若干の空気漏れがある事は防ぎようがない。このブラストゲートを1個、2個使う程度ならその空気漏れもそれ程は影響は無い。

しかし部屋に張り巡らせた長い配管に5個、6個、、とブラストゲートを追加して行くに連れて吸引力がどんどん落ちていくのだ。

それがワテの初期版集塵システムの失敗の原因だ。

そこで今回のリニューアル作戦では、シャッター式のブラストゲートは廃止して水道用ボールバルブを採用した結果、集塵システムの気密性が極めて高くなったことが実感出来ている。

その証拠写真は以前にも紹介したが、改めて紹介したい(下写真)。

写真 サンエイ洗濯ホースの先端部分がサイクロン集塵システムの高い吸引力に吸われている様子

高い吸引力を発揮出来ているので上写真のように洗濯ホース先端部分の厚手のビニール部が吸引力によって閉じてしまっているのだ。

リニューアル前の集塵システムでは、こんなに強い吸引力は発揮出来ていなかった。

なお、現状では部屋に張り巡らせている配管の接続部分は、しっかりとシリコンシーラントで貼っている箇所もあるが、中には仮に差し込んでいるだけの箇所もある。

それらの仮止め箇所はリニューアル作業完了後にシリコンシーラントで埋めるかあるいはアルミダクトテープで密閉するなどを予定している。

そうすると益々高い気密性を実現出来るので、物凄く強力なサイクロン集塵システムが完成すると期待しているのだ。

アルミフレキシブルホースの蛇腹にも要注意

なお、アルミフレキシブルホースは蛇腹状になっているので、アルミテープを巻いても蛇腹の谷の部分には若干の隙間がある。その結果、その隙間から空気漏れが起こるのだ。

実際、ワテが製作中の集塵システムにおいて全てのボールバルブを閉じた状態で集塵機を動かすと、アルミフレキシブルホースの継手に巻いているアルミテープの辺りから「シュー」っと言う風切り音が聞こえるのだ。

もし完璧な気密性が実現できているならそんな音は鳴らずに、集塵機が過大な負荷で必死に吸引を続けるはずなのだが。

という訳で、アルミフレキシブルホースにアルミテープを巻く前に、その蛇腹部分にも薄くシリコンシーラントを塗布して凹凸を埋めようかなと検討中だ。

まとめ

ワレ子
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室内で木工作業を行うなら集塵には注意を払う必要がある。

電動工具を使って木材を加工すると大量の粉塵が発生するからだ。

注意事項としては、パワーのある集塵機を買っても配管の気密が悪いと何の意味もない。

当記事ではワテが木工作業部屋の集塵配管をリニューアルする作業の第三弾を紹介した。

壁面や天井には呼び径100のボイド管やアルミフレキシブルダクトを張った。この配管はリニューアル前にも張っていたので、それらを再利用すると同時に今回新たに幾つかの配管を追加した。

それらの呼び径100ボイド管から分岐させる形でボールバルブ50Aを5個壁面に固定して配管した。

ボールバルブに一個2千円~3千円の出費は安くはないが、集塵システム全体の高い吸引力を実現するためには集塵機だけが高性能でも全く無意味であることに気づいたのだ。

現状では卓上スライド丸ノコ、テーブルソー、掃除用洗濯ホースのみをボールバルブに接続している。

残りの機器(卓上ボール盤、ベルトディスクサンダー、手押し鉋盤)と透明ホースとの接続は接続径が合わないので現状では未接続。今後、異径継手を3Dプリンタで印刷するなどを予定している。

(続く)

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